新聞・マスメディア

自民堅調だが安倍内閣の支持は盤石ではない~衆院選、序盤から中盤の情勢

衆院選の序盤から中盤の情勢がいくつかのマスメディアで報じられています。 毎日新聞は10月16日付の朝刊で、13~15日に実施した世論調査に取材情報を加味した分析の結果を報じました。自民党が小選挙区、比例代表とも堅調で、単独で300議席を超え…

米軍基地を巡る「三重苦」~ヘリ炎上、沖縄2紙の社説

10月11日に沖縄本島北部の東村で不時着したヘリが炎上した事故では、沖縄の地方紙の沖縄タイムス、琉球新報 とも、初報段階から社説で取り上げ、同型機の飛行停止と北部訓練場などのヘリパッドの使用禁止、海兵隊の撤退、日米地位協定の改定などを訴えて…

ヘリ炎上事故を機に、沖縄になぜ米軍基地が集中しているのかを考える~本土紙の社説の記録

衆院選公示翌日の10月11日午後、沖縄本島北部で飛行中の米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)所属のCH53E大型ヘリが出火。東村高江の米軍北部訓練場に近い民有の牧草地に不時着して炎上しました。住宅まで200~300メール。けが人はありません…

沖縄の米軍ヘリ炎上と衆院選

衆院選について、10月12日付の新聞各紙朝刊は一斉に序盤の情勢調査の結果を報じました。各紙とも、自民党は堅調、希望の党は追い風なく伸び悩み、立憲民主党に勢いーなどで概ねそろっています。 一方で内閣支持率が伸びたわけではなく、そういう意味では…

衆院選公示

衆院選が公示されました。 10月10日の東京発行新聞各紙の夕刊は1面トップでそろいました(産経新聞は東京本社では夕刊を発行していません)。 見出しに入っているキーワードは「安倍政権・安倍政治」「3極」が各紙とも共通。ほかには「憲法」「9条」…

衆院選で問われるのは憲法

きょう10月10日は衆院選の公示日。22日に投開票を迎えます。 9月28日の衆院解散を前に、安倍晋三首相は同25日に記者会見し、「少子高齢化」と「緊迫化する北朝鮮情勢」を「国難」と呼び、この解散を「国難突破解散」と呼びました。「国難」と呼ぶ…

「武装難民」「射殺」発言はなぜ問題か~「憎悪」や「敵意」より「寛容」「多様性」を求めたい

マスメディアではすぐに消えてしまったニュースですが、衆院選を控えて軽視できない問題をはらんでいると感じますので、備忘を兼ねて書きとめておきます。 自民党の麻生太郎副総理兼財務相が9月23日、宇都宮市で行った講演で、朝鮮半島から大量の難民が日…

「核廃絶、ICANにノーベル平和賞」のニュースバリュー

ことし2017年のノーベル平和賞は、国際非政府組織(NGO)の「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN=読みは『アイキャン』)」に授与することをノルウェーのノーベル賞委員会が10月6日、発表しました。共同通信の配信記事によると、「授賞理由で…

勢い感じられない「希望の党」~備忘・朝日新聞の世論調査結果

朝日新聞社が10月3、4日に実施した電話世論調査の結果が報じられています。10月10日公示の衆院選での比例代表の投票先では、「希望の党」との回答は12%でした。民進党が希望の党への合流を決める前の9月26、27日に実施した前回調査では13…

憲法尊重擁護の自覚ない「政策協定書」~「希望の党」が民進出身者に迫った「踏み絵」

小池百合子・東京都知事が代表の「希望の党」による民進党出身者の公認問題は、憲法改正や安保法制是認を掲げる「希望の党」への合流を拒否する枝野幸男・民進党代表代行らが新党「立憲民主党」を結成し、民進党の分裂に至りました。立憲民進党は野党4党(…

辺野古移設に反対80%、沖縄の民意は明白~衆院選・3極の論戦で争点化を

衆院選を前に、この話を書きとめておこうと思います。 沖縄県の米軍普天間飛行場に垂直離着陸機MV22オスプレイが配備されて10月1日で5年となるのを前に、沖縄の地元紙、琉球新報が9月23、24日、18歳以上の県民を対象に世論調査を行いました。…

非自民・非希望の「第3極」が存在感を持つことの意義~「大連立」の近未来と有権者の選択肢

衆議院が9月28日、解散されました。10月10日公示、22日投開票で衆院選が実施されます。 安倍晋三首相は25日の記者会見で、「少子高齢化」と「緊迫する北朝鮮情勢」を「国難」と呼び、この解散を「国難突破解散」と名付けていました。それに対して…

「民進党」終焉、急速に支持集める「希望の党」~「小池劇場」に終わらない報道に留意必要 ※追記・第3極の共産・社民

安倍晋三首相が、臨時国会の冒頭、衆議院を解散すると表明していた9月28日になりました。10月10日公示、22日投開票で衆院選が実施されます。 ここにきて、小池百合子・東京都知事が立ち上げた新党「希望の党」を軸に、事実上の野党再編が急激に動い…

ビジョン欠いた「国難突破解散」~安倍首相会見の在京紙報道の記録

「国難突破解散」なのだそうです。安倍晋三首相は9月25日に記者会見し、かねて報じられている通り、 28日の臨時国会冒頭で衆院を解散することを表明しました。記者会見で安倍首相はつらつら、理由を語りましたが、会見の前から「大義なき解散ではないか…

日米に冷静さ求める地方紙・ブロック紙~北朝鮮の核・ミサイル問題で挑発の応酬、不測の事態を危惧

北朝鮮の核・ミサイル開発問題を巡って、米国と北朝鮮の間で激しい言葉の応酬が始まっています。気になる動きを、報道を元に備忘を兼ねて書きとめておきます。 ■「ロケットマン」「完全に破壊」「必要なのは対話でなく圧力」 まずトランプ米大統領が19日夜…

朝鮮学校の無償化除外「適法」判決に違和感

少し時間がたってしまいましたが、備忘を兼ねて記しておきます。国が朝鮮学校を高校無償化の対象から除外したのは違法として、東京朝鮮中高級学校の卒業生62人が賠償を求めた訴訟で、東京地裁の田中一彦裁判長が9月13日、請求を棄却する判決を言い渡し…

危機の実相に報道は見合っているか~「ミサイル再び日本越え」は有事ではないし、災害と同列ではない

北朝鮮が9月15日朝、平壌から弾道ミサイル1発を発射しました。前回の8月29日に続いて、北海道の上を飛び太平洋に落下。飛行距離は前回より1000キロ伸びて約3700キロ、最高高度も前回の約550キロに対し今回は約800キロだったと伝えられ…

中日新聞・東京新聞社説(9月10日)「桐生悠々と防空演習」

中日新聞・東京新聞の9月10日付の社説が、桐生悠々が1933(昭和8)年に信濃毎日新聞に発表した論説「関東防空大演習を嗤う」を取り上げました。10日は悠々の命日とのことです。 www.tokyo-np.co.jp 一部を引用して紹介します。 その筆鋒(ひっぽう…

山尾志桜里氏の交遊関係を「疑惑」と呼ぶ新聞、呼ばない新聞

民進党に所属していた山尾志桜里・衆院議員が9月7日、離党届を提出し、8日に受理されました。7日発売の週刊文春が、既婚の男性弁護士との交遊関係を「禁断愛」として報じたことに対し、山尾氏は7日夜、離党届を提出した後の記者会見で、「男女の関係」…

「世界」10月号の座談会「報道の『沈黙』が社会を壊すープロフェッショナリズムの不在について」

お知らせです。 9月8日発行の岩波書店「世界」10月号に、わたしが参加した座談会の記事が掲載されています。タイトルは「報道の『沈黙』が社会を壊すープロフェッショナリズムの不在について」。上智大教授の田島泰彦さん、立教大名誉教授の服部孝章さん…

「水爆」を主見出しに入れる新聞、入れない新聞~北朝鮮核実験の報道

北朝鮮が9月3日、核実験を実施しました。昨年9月9日以来6回目。朝鮮中央テレビは3日午後の「重大放送」で、大陸間弾道ミサイル(ICBM)に搭載する水爆の実験に完全に成功したと発表しました。このニュースを東京発行の新聞各紙は4日付の朝刊でそ…

マスメディアに「準有事」の自覚あるか~北朝鮮ミサイル報道巡るいくつかの懸念

北朝鮮が8月29日早朝、弾道ミサイル1発を発射しました。 備忘として書きとめておくと、午前5時58分に発射され、北海道・襟裳岬付近の上を高度約550キロで通過して、襟裳岬の東約1180キロの太平洋上に午前6時12分に落下したと伝えられていま…

地域に根差すジャーナリズムの平和の視座~8月15日のブロック紙・地方紙の社説

日本の敗戦から72年がたちました。今年の8月15日は、北朝鮮が核武装化を公言してミサイル実験を繰り返し、それに米国のトランプ大統領が武力行使を示唆した威嚇で応じるという国際情勢の中で迎えました。いつの年にも増して、日本の平和主義が試されて…

「あなたはどこの国の総理ですか」~被爆者が安倍首相に投げ掛けた言葉は広く知られていい

日本の敗戦から72年の8月です。8月6日の広島、9日の長崎の原爆投下の日は、東京で静かに黙とうしました。 7月に国連で核兵器禁止条約が採択されながら、唯一の被爆国である日本の政府は、条約に参加していません。米国の核の傘の下にいることの矛盾だ…

安倍改造内閣、なお「不支持」が「支持」上回る傾向~殊勝な首相、いつまで

安倍晋三首相が8月3日に自民党役員人事と内閣改造を行ったことを受けて、マスメディア各社が3日から4日にかけて実施した世論調査の結果が報じられています。内閣支持率は各調査とも前回に比べて最大で9ポイントのアップ。内閣改造が一定の評価を得たと…

「残業代ゼロ」容認を連合が撤回しても危惧は残る

一部の専門職を労働時間規制の対象から外す新制度、いわゆる「残業代ゼロ」法案を含んだ労働基準法改正案を巡って連合は27日、中央執行委員会で、政府、財界との3者による修正合意を見送ることを決めました。連合の神津里季生会長は7月13日に安倍晋三…

「残業代ゼロ法案」への連合の対応に批判、疑問~各紙社説が指摘

一部の専門職を労働時間規制の対象から外す労働基準法改正案を巡って、連合執行部の対応が批判を浴びています。 改正案は報道でも「残業代ゼロ法案」と呼ばれるように、「労働時間」による労務管理の概念がなく、残業代も発生しません。一般的には、残業代は…

稲田防衛相がPKO日報の組織的隠蔽を了承~本人否定、しかし各紙の取材結果はそろいつつある

陸上自衛隊の南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報が廃棄したとされながら、その後、陸自内で保管されていたことが明らかになる問題がありました。この問題を巡って、稲田朋美防衛相が2月に、保管の事実を非公表とする方針を防衛省幹部から伝え…

黙らない、語り続けることができる社会のために~「共謀罪」施行の朝に

犯罪の実行ではなく計画段階で処罰の対象とする「共謀罪」の趣旨を含んだ改正組織犯罪処罰法が7月11日午前零時、施行されました。とうとう「共謀罪」がわたしたちの社会に導入されました。 振り返ってみると、「共謀罪」に対しては、マスメディア、中でも…

安倍晋三首相は何をどう「反省」するのか

7月2日に投開票された東京都議選は、既に大きく報じられている通り、自民党が57議席から34議席減らして23議席にと、歴史的な惨敗を喫しました。小池百合子都知事が率いた「都民ファーストの会」は改選前6議席から49議席に躍進。公明党、共産党も…