読書

中日新聞・東京新聞社説(9月10日)「桐生悠々と防空演習」

中日新聞・東京新聞の9月10日付の社説が、桐生悠々が1933(昭和8)年に信濃毎日新聞に発表した論説「関東防空大演習を嗤う」を取り上げました。10日は悠々の命日とのことです。 www.tokyo-np.co.jp 一部を引用して紹介します。 その筆鋒(ひっぽう…

「世界」10月号の座談会「報道の『沈黙』が社会を壊すープロフェッショナリズムの不在について」

お知らせです。 9月8日発行の岩波書店「世界」10月号に、わたしが参加した座談会の記事が掲載されています。タイトルは「報道の『沈黙』が社会を壊すープロフェッショナリズムの不在について」。上智大教授の田島泰彦さん、立教大名誉教授の服部孝章さん…

黙らない、語り続けることができる社会のために~「共謀罪」施行の朝に

犯罪の実行ではなく計画段階で処罰の対象とする「共謀罪」の趣旨を含んだ改正組織犯罪処罰法が7月11日午前零時、施行されました。とうとう「共謀罪」がわたしたちの社会に導入されました。 振り返ってみると、「共謀罪」に対しては、マスメディア、中でも…

再録:ヘルマン・ゲーリングの言葉と伊丹万作の警句「だまされることの罪」

昨年の1月1日にこのブログにアップした記事「ヘルマン・ゲーリングの言葉と伊丹万作の警句『だまされることの罪』〜今年1年、希望を見失わないために」が、ニュースサイト「スマートニュース」の「オピニオン」のチャンネルで紹介されています。せいぜい…

「平和主義者は愛国心が欠けている」ナチス・ゲーリングの警句と「だまされる罪」

日本の敗戦で第2次世界大戦が終結してから71年のことし8月15日。東京発行の新聞各紙夕刊のうち、朝日新聞と毎日新聞、東京新聞は1面トップに政府主催の全国戦没者追悼式を置きましたが、読売新聞はリオデジャネイロ五輪のテニス男子シングルスで、錦…

善意の避難ではなかった沖縄の学童疎開―読書:「対馬丸」(大城立裕 講談社文庫)

第2次大戦中の1944(昭和19)年8月22日夜、沖縄から戦時疎開の子どもたちらを乗せて九州に向かっていた陸軍の徴用船「対馬丸」が、鹿児島県・トカラ列島の悪石島沖で米潜水艦の魚雷攻撃を受けて沈没しました。那覇市にある「対馬丸記念館」発行の…

山田健太さんが解説する高市総務相「停波」発言の意味〜「政府が強引に物事を推し進めようとする場合、古今東西を問わず、秘密保護法制、緊急事態法制、名誉毀損法制(言論規制法制)を整備する。その三つ目と同じ効果」

一つ前の記事で触れた高市早苗総務相の「停波発言」、すなわち高市総務相が、放送番組が政治的に公平であることを定めた放送法4条の規定に違反していると認めれば、電波法に基づき、その放送局に電波の停止を命じることがありうると、国会で繰り返し表明し…

故佐木隆三さんが「復讐するは我にあり」改訂新版で果たしたこと

作家の故佐木隆三さんが昨年死去されたときに書いた記事の続きになります。 ※「故佐木隆三さんの裁判コメント」=2015年11月2日 http://d.hatena.ne.jp/news-worker/20151102/1446395189 佐木さんが1975年に刊行した代表作の「復讐するは我にあり…

ヘルマン・ゲーリングの言葉と伊丹万作の警句「だまされることの罪」〜今年1年、希望を見失わないために

新しい年、2016年になりました。 日本の敗戦から70年であり、第2次世界大戦の終結から70年だった昨年、一つの言葉を知りました。ナチス・ドイツの大立者の一人であり、第1次大戦ではドイツ空軍のエースパイロット、第2次大戦ではドイツ軍国家元帥…

故佐木隆三さんの裁判コメント

作家の佐木隆三さんが亡くなられました。 ※47news=共同通信「直木賞作家の佐木隆三氏死去 『復讐するは我にあり』」2015年11月1日 http://www.47news.jp/CN/201511/CN2015110101001039.html 刑事事件やその裁判を題材にしたノンフィクション小…

戦争国・日本を考えるきっかけになった作品群、「軍艦長門の生涯」「米内光政」「山本五十六」「井上成美」〜追悼・阿川弘之さん

作家阿川弘之さんが死去しました。新聞では8月6日付の朝刊で一斉に報じられました。旧日本海軍を扱った著作を通じて、70年前の敗戦まで日本が戦争をする国だったことをめぐり、いろいろなことを知り、いろいろなことを考えました。そういう意味で、著作…

週刊東洋経済「新聞・テレビ動乱」

週刊 東洋経済 2014年 10/11号「新聞テレビ動乱/黒子の奥義 パルコ、スバル/円安効果はどこへ消えた?」出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2014/10/06メディア: 雑誌この商品を含むブログ (3件) を見る 10月6日発売の週刊東洋経済が「新聞・テレビ動…

「いまジャーナリストに問う〜『デスク日記』復刊記念のつどい」の報告

1960年代に「小和田次郎」の名前で刊行されていた「デスク日記」という名著がありました。今日、筆者は元共同通信社編集主幹の原寿雄さんだったことはよく知られています。社会部デスク時代につづった「デスク日記」の中から、原さん自身が選んで1冊に…

「検証 福島原発事故・記者会見」(日隅一雄 木野龍逸 岩波書店)

検証 福島原発事故・記者会見――東電・政府は何を隠したのか作者: 日隅一雄,木野龍逸出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2012/01/21メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 7人 クリック: 152回この商品を含むブログ (19件) を見る※岩波書店サイトの紹介ページ…

自らのありようを客観化して確認する1冊〜日隅一雄弁護士「マスコミはなぜ 『マスゴミ』 と呼ばれるのか」補訂版

マスコミはなぜ「マスゴミ」と呼ばれるのか(補訂版)? 権力に縛られたメディアのシステムを俯瞰する作者: 日隅一雄出版社/メーカー: 現代人文社発売日: 2012/01/20メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 23回この商品を含むブログ (4件) を見る もう4年近く…

被災した放送人の体験を記録〜放送レポート別冊「大震災・原発事故とメディア」

東日本大震災は発生から4カ月半になります。死亡が確認された方は1万5616人、行方不明の方は4949人(7月23日現在、警察庁集計)に上り、被害の全容は今もなお確定していません。東京電力福島第一原発事故の収束は遠く、それどころか最近では原…

何を報じていないか〜週刊金曜日「ウェブ時代のメディアリテラシー」

発売中の週刊金曜日(1月14日号)が特集「煮詰まるマスコミ 見えない社会 ウェブ時代のメディアリテラシー」を掲載しています。佐藤卓己氏、西垣通氏のそれぞれの長文談話記事とともに、直接、マスメディアやジャーナリズムに関係するものとして、三橋順…

「消耗戦」の中の「思考停止」

週刊 ダイヤモンド 2011年 1/15号 [雑誌]出版社/メーカー: ダイヤモンド社発売日: 2011/01/11メディア: 雑誌購入: 7人 クリック: 39回この商品を含むブログ (14件) を見るNewsweek (ニューズウィーク日本版) 2011年 1/19号 [雑誌]出版社/メーカー: 阪急コミ…

この1年に読んだ本から

昨年は読書関係のエントリーが減ってしまいました。今年は読書にも励みたいと思います。年が明けてしまいましたが、昨年1年に読んだ本の中で印象に残った何冊かについて、簡単に感想を書き記しておきます。街場のメディア論 (光文社新書)作者: 内田樹出版社…

「同僚市民」を伝え「歴史の第一稿」を報じる〜「英国式事件報道〜なぜ実名にこだわるのか」(澤康臣 文芸春秋)

マスメディアの報道の実務でもっとも頭を悩ませるものの一つに「実名で報じるか、匿名とするか」の問題があります。運用上のルールは「原則は実名、ケースバイケースで匿名も」ですが、とりわけ事件事故の報道では、きれいに切り分けることが難しいケースが…

週刊東洋経済の特集「激烈!メディア覇権戦争」

週刊 東洋経済 2010年 7/3号 [雑誌]出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2010/06/28メディア: 雑誌購入: 1人 クリック: 12回この商品を含むブログ (14件) を見る 6月28日発売の週刊東洋経済(7月3日号)が「メディア覇権戦争」の特集を組んでいるの…

「ジャーナリズムを担うのは誰か」〜Journalism6月号に寄稿しました

10日発売された朝日新聞社ジャーナリスト学校発行の月刊誌「Journalism」6月号の「メディア・リポート」の「新聞」に、記者会見の開放問題についての小文「ジャーナリズムを担うのは誰か 新たな段階の記者会見開放」を寄稿しました。ネットで読むことがで…

新聞とテレビの「断末魔」〜週刊東洋経済が特集

週刊 東洋経済 2010年 2/20号 [雑誌]出版社/メーカー: 東洋経済新報社発売日: 2010/02/15メディア: 雑誌購入: 4人 クリック: 53回この商品を含むブログ (9件) を見る 今週発売の週刊東洋経済(2月20日号)が「新聞・テレビ 断末魔 再生か破滅か」と題した…

新聞記者は「血の粛清」後、プロとして残れるのか〜読書「フリーからお金を生みだす新戦略」

フリー 〈無料〉からお金を生みだす新戦略作者: クリス・アンダーソン,小林弘人,高橋則明出版社/メーカー: NHK出版発売日: 2009/11/21メディア: ハードカバー購入: 133人 クリック: 3,796回この商品を含むブログ (531件) を見る 著者のクリス・アンダーソン…

堀江貴文さん「新聞読まなくてもTwitterで世の中の動きわかる」〜週刊ダイヤモンドが特集

現在発売中の週刊ダイヤモンド(1月23日号)が特集「2010年ツイッターの旅」を掲載しています。表紙はツイッター・ユーザーのアイコンを集めたもので、同誌編集部のアカウントを通じて募集していました。週刊 ダイヤモンド 2010年 1/23号 [雑誌]出版…

「わが罪はつねにわが前にあり」故松橋忠光さんのこと〜「一粒の麦」の生き方

もう26年も前のことになります。1984年に「わが罪はつねにわが前にあり」という本が世に出ました。著者は当時、退職後8年余り経っていた元警察キャリア官僚の松橋忠光さん。副題に「期待される新警察庁長官への手紙」とあるとおり、同期生の中から警…

続・この1年に読んだ本から

昨日のエントリーの続きです。地域メディアが地域を変える作者: 河井孝仁,遊橋裕泰出版社/メーカー: 日本経済評論社発売日: 2009/05メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 13回この商品を含むブログ (14件) を見る「地域メディアが地域を変える」(河井孝仁・…

メディアのありようを変えるTwitter

Twitterのアカウントを取得したのは今年5月だったのですが、最初はおもしろさがよく分からず事実上放置していました。その後、あちこちでTwitterが話題になっているのを見聞きし、知り合いのアカウントを探すところから始めて今ではほぼ毎日、なにがしか「…

この1年に読んだ本から

この1年に読んだ本のうち、印象に残ったものはその都度、読後感をこのブログに書き残すようにしてきました。中には時間がなく、読みっぱなしに終わっているものもあります。1年の終わりに当たって、何冊か簡単に感想を書き留めておきます。2011年新聞・テ…

読書「自衛隊という密室―いじめと暴力、腐敗の現場から」(三宅勝久 高文研)

自衛隊という密室―いじめと暴力、腐敗の現場から作者: 三宅勝久出版社/メーカー: 高文研発売日: 2009/09メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 17回この商品を含むブログ (5件) を見る このブログではたびたび自衛隊を取り上げています。戦争放棄と戦力不保持…