ニュース・ワーカー2

組織ジャーナリズムに身を置き40年余

「メディフェス2009」20日からです


 以前のエントリーで紹介した「第7回市民メディア全国交流集会〜TOKYOメディフェス2009」の開催が近付いてきました。連休(春のゴールデンウイークに対してシルバーウイークとも呼ばれているようです)中の9月20日(日)から22日(火)まで、会場は東京・表参道の「東京ウィメンズプラザ」です。
 折りしも民主党を中心とする連立政権が発足したばかり。民主党の政策集には独立行政委員会(日本版FCC)設置なども盛り込まれており、日本のメディア状況も変化が予想されます。マスメディアの今後や、独立系メディアや市民メディアとの関係、さらには多様なメディアによる多様な表現活動のありようを考えるいい機会だと思います。
 詳細は公式サイトを参照ください。
 http://medifes.net/
 ※一般、学生は有料(1日パス:一般:1000円/学生:800円=当日券のみ)、高校生以下は無料

 わたしは日本ジャーナリスト会議(JCJ)の企画による20日午後の分科会「徹底討論!『貧困の報道』と『報道の貧困』」の司会役で参加します。
派遣社員として働いた日々をハンディカメラで記録した「個人メディア」とも言える異色の映画「遭難フリーター」の岩淵弘樹さんらを招いてのパネルディスカッションです。
 昨年の東京・秋葉原の連続通り魔事件の容疑者が自動車部品工場で働く派遣社員だったことや、昨年末から年明けにかけての「年越し派遣村」が大きく報道され注目されたことなどから、マスメディアの報道では、派遣社員という働き方は「格差」の象徴のように取り上げている観があります。「遭難フリーター」にしても、当事者による格差の告発、といった紹介のされ方もあるようですが、それだけでいいのか。そうしたマスメディアは個人メディアの側からはどんな風に見えるのか。映画公開後の反響なども含めて、岩淵さんの話を聞くのが楽しみです。
 岩淵さんは同名の著書も出版。映像では表現できなかった当時の日常が詳細に活字で再現されています。

 パネルディスカッションでは、限られた時間の中で何か議論の結論を急ぐのではなく、それぞれに過ごしてきた時間も舞台も異なるパネラーの方々の議論を通じて、来場者によりよいメディア状況のためのヒントのようなものを持って帰ってもらえるような、そんな時間にしたいと思います。

 ※参考
 「遭難フリーター」公式サイト
 http://www.sounan.info/

遭難フリーター

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