メディアのありようを変えるTwitter

 Twitterのアカウントを取得したのは今年5月だったのですが、最初はおもしろさがよく分からず事実上放置していました。その後、あちこちTwitterが話題になっているのを見聞きし、知り合いのアカウントを探すところから始めて今ではほぼ毎日、なにがしか「つぶやく」ようになりました。
 よく言われることですが、速報系のメディアのありようを根本から変えてしまいかねない可能性がTwitterにあることを、ここまで使ってみて実感しています。例えば2010年度予算編成の過程で行われた事業仕分けでは、会場から仕分けの結果が随時、リアルタイムで次々にTwitter上に流れました。しかしマスメディアは、早くてもテレビが昼のニュース。新聞社のサイトなどではかなり遅れてまとめてアップされました。速報に関しては、Twitterを見てしまうとマスメディアが遅く感じられ、もどかしくなります。
 この事業仕分けが代表的な例ですが、民主党を中心とする現政権は、政治決定の手続きの公開、透明化に熱心なようにみえます。これはTwitter向きの政治状況と言えるかもしれません。Twitterを使いこなす政治家が増え、それぞれが政治活動の局面局面でつぶやくようになれば、政治のナマの現場の一次情報がマスメディアを経由することなく、ダイレクトに有権者に届くのが当たり前になるでしょう。そのときに既存のマスメディアはどうなるのか。どこに優位性を保てるのか。そうしたことを考えるためには、マスメディアの内部の人間はまずTwitterを使ってみる必要があると思います。
 一方で、Twitter上に誤報が流れた場合、あるいは故意の虚報が流れた場合、それと分かるのには手間とヒマがかかります。構造的に仕方がないようですが、現状では個人のリテラシーを高めて対応するしかないのかもしれません。

 Twitterのおもしろさ、特長を解説した近刊を2冊紹介します。
▽「Twitter社会論〜新たなリアルタイム・ウェブの潮流」(津田大介 洋泉社
 著者の津田さんはTwitterを使ってイベントやシンポジウムのもようを速報するリアルタイム・ジャーナリズムを実践している方で、この方法は「tsudaる」とも呼ばれています。主にジャーナリズムの面からTwitterを知りたい場合に最適の一冊だと思います。

Twitter社会論 ~新たなリアルタイム・ウェブの潮流 (新書y)

Twitter社会論 ~新たなリアルタイム・ウェブの潮流 (新書y)

▽「Twitter革命」(神田敏晶 ソフトバンク新書)
 津田さんの著書と比べると、ビジネス・ツールとしてのTwitterに比重を置いた一冊です。
Twitter革命 (ソフトバンク新書 118)

Twitter革命 (ソフトバンク新書 118)