ニュース・ワーカー2

組織ジャーナリズムに身を置き40年余

記者会見開放で「北方ジャーナル」の取材を受けました


 先日、北海道・札幌で発行されている地域雑誌「北方ジャーナル」から記者会見の開放問題で取材を受けました。その記事が掲載された同誌3月号が手元に届きました。筆者は元地方紙記者でフリーランスの小笠原淳さん。同誌で「倶楽部は踊る―記者クラブはどこへ」とのタイトルで、記者クラブをテーマにした連載を執筆しており、今回が10回目となっています。
 取材に際して過去の連載記事の一部も送っていただいたのですが、もともとは札幌市役所の市長記者会見に記者クラブ非加盟のメディアは参加できるのかできないのか、など、地元北海道での記者クラブ問題が連載の始まりだったようです。政権交代後、外務省や金融庁で大臣会見が記者クラブ非加盟メディアにも開放されて、小笠原さんの取材は北海道を出て省庁の記者会見開放問題に進みました。
 連載第10回は「『大臣、私にも質問させてください』―霞が関会見開放、道半ば」として、小笠原さん自身が東京・霞が関を歩き、亀井静香金融担当大臣の記者会見に参加したり、外務省で参加を申し入れた際のリポートとともに、記者会見の開放を求めている海外メディアやインターネットメディア記者(J−CASTの亀松太郎さん)、市民メディアの方(アワープラネットtvの白石草さん)や雑誌記者(雑誌協会非加盟の週刊金曜日伊田浩之さん)、フリーランス・ジャーナリスト(畠山理仁さん)の声をいくつも紹介しています。わたしが登場するのは記事の最後のほうです。取材の際に小笠原さんが説明してくださいましたが、記者クラブ非加盟の方以外にも、加盟メディアの側の意見も聞いてみたいというのが、わたしを選んだ理由のようです。
 実は日程の折り合いが悪く、取材は電話だったのですが、わたしの個人的意見として、このブログでも書いてきたとおりのことをお話ししました。要約すれば以下のようなことです。

  • 記者会見の開放と記者クラブのメンバーシップの開放は分けて考えればいい
  • 記者会見は日本新聞協会の指針に明記してあるとおり、クラブが主体的にどんどん開放すればいい
  • その実績を積み重ねていけば、その先のステップとして記者クラブのよりよいあり方の議論も期待できる
  • 新聞が書かないことでも読者は知っているし、書かない新聞を読者はどう思うかを考えたほうがいい

 記事はわたしの真意を正確に汲み取ってもらった内容になっています。肩書きをどうするか、勤務先の肩書きを明示するかどうか、最後は小笠原さんの判断にお任せしますと伝えていましたが、こちらも非常に配慮していただいた表記になっています。このブログのことも紹介されており、ちょっと恐縮しています。小笠原さん、お疲れさまでした。