対立候補は大阪都構想を否定:11月2日の大阪ダブル選挙紙面

 大阪市長選と大阪府知事選のダブル選挙(11月26日投開票)をめぐって、橋下徹・前大阪府知事が代表の「大阪維新の会」は1日、選挙公約を正式に発表しました。大阪発行の新聞各紙は2日付の朝刊で報じていますが、内容については既に明らかになっていたことも多く、各紙とも「正式発表」それ自体のニュースバリューは限定的にとらえ、紙面で大きく展開するとの判断にはならなかったようです。1面への掲載はありませんでした。
 各紙の主な記事は以下の通りです。関西地方の代表的な地方紙の京都新聞神戸新聞についても書き留めておきます。

▽2日付朝刊
【朝日】2社面3段「維新 府市の公約一体化」「異例の大阪ダブル選戦略」※大阪市内版に公約骨子
【毎日】2面/3段「都構想を事実上否定」「特別自治市も 倉田氏が公約素案」/1段「ダブル選で維新も公約」/維新マニフェスト(表)
【読売】4面(政治面)全6段囲み「大阪ダブル選 民自混迷」「衆院選への影響懸念」▼3社面3段「維新公約『行政機構を変革』」「橋下、松井氏が正式発表」
【産経】2面3段「橋下氏『体制変える』」「維新ダブル選公約 都構想など4本柱」
【日経】1社面全4段囲み「『関電に株主提案』など柱に」「市職員を3割削減 都構想へ行政効率化」/維新の主なマニフェスト(表)
【京都】2面/3段「大阪都構想を否定」「倉田氏公約素案 強権的と橋下氏批判」/1段「脱原発依存や都構想掲げる」「維新の会 公約発表」
【神戸】2社面/2段「都構想など4本柱」「『維新の会』公約発表」/1段「『法改正必要』都構想を否定 倉田氏・公約素案」
▽2日夕刊
【毎日】2社面5段「倉田氏 政党に急接近」「自民反発で方針転換」

 維新の会は2つの選挙に共通の公約の4本柱として、府市を再編する大阪都構想職員基本条例案、教育基本条例案、そして、エネルギーの原発依存度を下げるために関西電力株主権を行使すること―を挙げています。もともと、橋下氏が市長選にくら替え出馬するのは、自らが市長として大阪市に乗り込み、今の大阪市を解体して「大阪都」に再編するのが目的ですので、公約の筆頭に大阪都構想が来るのは当然でしょう。
 ただ個人的な印象としては、職員基本条例案や教育基本条例案が大阪都構想とどう結びつくのか分かりづらいと感じています。大阪都構想には賛成だが職員基本条例案や教育基本条例案には反対、という有権者がいたとして、実際に投票するとなると当惑してしまうのではないか。あるいは投開票の結果、維新の会の候補が当選したとして、いずれの公約も有権者に支持された、と受け取めてもいいのかどうか。2つの条例案に対しては批判も多く、また言うまでもありませんが、公約の一つ一つに賛否を示して投票が行われるわけではありません。今後、他候補の公約が出そろい論戦が本格化していく中で、「争点」がどう収れんしていくのか注目していきたいと思います。
 そうした意味からも、2日付朝刊で、知事選に出馬を表明している倉田薫・池田市長の公約素案について「都構想を否定」として、いち早く報じた新聞があるのが目を引きました。