秘密保護法廃止、安倍首相退陣求め、むのたけじさんらが会見

 東京で14日、日本ジャーナリスト会議(JCJ)とマスコミ9条の会が開いた記者会見にジャーナリスト、むのたけじさんや作家の澤地久枝さん、落合恵子さんらが出席し、特定秘密保護法の廃止と安倍晋三首相の退陣を求めて、広く運動に取り組むことを表明しました。

▽47news=共同通信「『秘密保護法廃止、国民運動を』 ジャーナリストら呼び掛け」
http://www.47news.jp/CN/201401/CN2014011401002433.html

 ジャーナリスト、むのたけじさんや作家の落合恵子さんらが14日、東京都内で記者会見し「戦後民主主義を覆され、戦争の時代に連れ戻される」として、特定秘密保護法の廃止と安倍首相の退陣を求める国民的な運動を呼び掛けていくことを明らかにした。
 日本ジャーナリスト会議と「マスコミ九条の会」が、むのさんら62人を呼び掛け人として護憲組織や反原発団体、労働組合などに賛同を募る。「国民共闘会議」のような形をつくりたいとしている。
 むのさんは「戦前の治安維持法国家総動員法と同じような秘密保護法が生まれた。国民全体に自分自身の問題として広める運動をやっていく」と語った。

毎日新聞「秘密保護法:廃止運動を展開へ 澤地久枝さんら会見」
http://mainichi.jp/select/news/20140115k0000m040074000c.html

 作家の澤地久枝さん(83)や元朝日新聞記者でジャーナリストのむのたけじさん(99)ら5人が14日、日本記者クラブ(東京)で記者会見し、国の安全保障にかかわる情報を漏らした公務員らに厳罰を科す特定秘密保護法の廃止や、安倍政権の退陣・国会解散を求める運動を展開する方針を明らかにした。
 むのさんは「戦前の日本は絶対君主制だった。(現在の)主権者は国民。安倍(晋三)首相の言っていることは戦前と同じことで、決して許すわけにはいかない」と話した。多くの市民団体などに賛同を募り、世論を高めていくという。【臺宏士】

東京新聞「『秘密法廃止を』ジャーナリスト有志ら呼び掛け」
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2014011502000119.html

 ジャーナリストむのたけじさん(99)や原寿雄(としお)さん(88)らが14日、東京都内で記者会見し、「特定秘密保護法の廃止、安倍晋三首相の退陣と総選挙を求める国民的な運動を呼び掛けていく」と表明した。2人を含め、呼び掛け人に62人が名前を連ねている。
 戦時中に従軍記者を経験したむのさんは会見で、「地道な活動で法の廃止につなげ日本をよみがえらせよう」と発言。現状を打破するため、市民が連携して行動することの必要性を訴えた。
 昨年十二月、秘密保護法について「議会制民主主義を踏みにじる憲政史上初の暴挙」と声明を出した「日本ジャーナリスト会議(JCJ)」と「マスコミ九条の会」が中心となって市民や団体の賛同を募る。「国民共同会議」のような形態を目指していくという。
 両団体は同日、「次の国政選挙で政治的多数派をつくるため、護憲組織や反原発団体、労働組合、反貧困団体などと横のつながりで連携していく」という共同行動方針を発表した。他の呼び掛け人は、ルポライターの鎌田慧さん、経済評論家の内橋克人さん、元毎日新聞記者の西山太吉さん、元広島市長の平岡敬(たかし)さんら。

※以下のニュースサイトには動画もあります
▽レイバーネット
「写真速報:むのたけじ氏ほえる!〜『秘密保護法廃止・安倍退陣を求める共同行動』記者会見」
http://www.labornetjp.org/news/2014/0114shasin2
▽OurPlanet-TV
「99歳元記者吠える「安倍内閣くつがえす」〜ジャーナリストら会見」
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1713
▽IWJ Independent Web Journal
「2014/01/14 マスコミ九条の会日本ジャーナリスト会議が、秘密保護法廃止と安倍総理退陣を求め記者会見」
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/119623
 


 毎日新聞のサイトやレイバーネットによると、会見で壇上に座ったのはむのたけじさん、澤地久枝さん、落合恵子さんのほかに元NHK経営委員、国立音楽大学名誉教授の小林緑さん、元共同通信の原寿雄さんら。むのたけじさんは1945年8月の日本の敗戦直後に朝日新聞社を自ら退社した元新聞記者、澤地久枝さんは元中央公論社の編集者、落合恵子さんも元文化放送アナウンサーで、いずれもかつてマスメディアで働いていたり、縁が深かった方ばかりです。
 この会見は、新聞や放送の既存マスメディアの扱いはさほど大きいものにはならないと思いますが、マスメディアで働く人にとっては、現在の社会状況に対する先輩たちからのメッセージとして、意義は小さくないと感じます。
 わたしも旧知のメディア研究者の方から会見のお知らせをいただいていました。マスメディアで働く同僚、後輩の皆さんへの参考として、いただいたお知らせの一部を引用し、記者会見の趣旨などを紹介します。

 安倍首相は昨年12月26日、突如靖国神社公式参拝し、国内の不安や、中国・韓国などアジア諸国の反発だけでなく、アメリカやヨーロッパ各国の不信をも招く結果をもたらしました。こうした暴走は、昨秋の秘密保護法案強行採決、国家安全保障戦略具体化、集団的自衛権めぐる解釈改憲の策動などに連なる必然的な行動であり、この政権のこれ以上の延命を許せば、国民は、せっかく築いてきた戦後民主主義の基礎を覆され、過誤にまみれた戦争の時代へと、再び連れ戻されるおそれがあります。また、安倍政権の危険は、原発再稼働、沖縄・普天間基地辺野古移設、TPP加盟、消費税増税生活保護など社会保障切り下げ、雇用・労働制度の改悪、教育の国家管理強化、NHK私物化などをめぐる暴走のなかにも、みてとれるものです。

 私たちは昨年12月7日、このような安倍政権に退陣を迫り、すべての政策課題について民意を問い直す国政選挙を行え、と要求する運動を起こすために、「憲政史上初の両院強行採決を許さない ― 安倍政権の退陣と国民の信を問い直す総選挙を求める」とする声明を発表、この声明の支持をマスコミ界の諸先輩にお願いし、呼びかけ人となっていただき、それらの方々のお名前の下で、市民運動に携わる各界の人々に賛同を募る運動を開始することにしました。その結果、昨年末までに60名余のお名前が集まりましたので、このたび、下記のとおり記者会見を開催、これら呼びかけ人のご紹介とともに、今後の運動の進め方について、説明させていただくことにしました。   

※以下略

 声明は以下の通りです。

憲政史上初の両院強行採決の暴挙を許さない
安倍政権の退陣と国民の信を問い直す総選挙を求める


 安倍自公政権は、特定秘密保護法の国会会期内成立に執着、多数を頼んで、11月26日の衆議院強行採決ののち、12月6日の参議院でも、姑息な方策を弄し、事実上の与党単独強行採決を会期内に繰り返し、国会の審議権を蹂躙した。それらは、首相の祖父、岸信介首相の1960年・日米安保条約改定の際の、衆議院強行採決を想起させるものだった。しかも今回は、両院での強行採決であり、憲政史上初の暴挙だ。安倍政権はこの行動だけでも、民意に背き、議会制民主主義を踏みにじった、といわなければならない。

 衆議院は、11月25日開催の福島・公聴会での、陳述者全員による反対・慎重審議の意見に、耳を傾けなかった。参議院は、同28日に広島高裁岡山支部が、7月・安倍政権下の参院選をめぐる「1票の格差」裁判で、「違憲・選挙無効」を判示したのに対して、良識の府としての自省もみせず、厚顔にも強行採決を重ねた。国民は、問題の法案に潜む危険を、急速に理解し始め、反対の声を強めていたが、石破自民党幹事長はそれを尊重するどころか、日ごと声を高める市民に向かって、あろうことかテロ呼ばわりの攻撃を加えた。

 国家安全保障会議と秘密保護法を手にした安倍政権は、集団的自衛権行使の環境整備を急いでいる。内閣法制局の見解を変え、憲法9条の解釈を変更、自衛隊を米軍の友軍とするために、戦略・戦術両次元で日本の分担領域を拡大しつつある。政権は、普天間基地の県外移設を求める沖縄の自民党国会議員団を脅し、辺野古への移設方針を呑ませた。このようなゴリ押しを広範に進めるには、秘密保護法が大いに役立つ。国家安全保障政策上の目標達成を「公益」とし、これを阻害するものを「公の秩序」の妨害者としてしまえば、政府はこの法律の曖昧さを生かし、自分に逆らう者を思い通りに取り締まれるからだ。

 集団的自衛権の解釈変更は、憲法の9条を空文化させ、秘密保護法は、個人に国家への隷従を強制、思想・集会・結社・言論・表現の自由を奪い、13・19・21条などを死文化する。現実をそう変えたうえで、これをそっくり自民党改憲草案のなかに落とし込むというのが、政権の究極の狙いだ。首相は、憲法の平和主義を否定するために、アメリカとともに戦争をする「積極的平和主義」なる珍概念を、にわかに唱えだした。このような壊憲、立憲主義を否定する時代錯誤的なニセ憲法のでっち上げを、私たちは断じて許さない。

 私たちは、安倍政権の即時退陣を求め、その実現のために、良識ある国会議員や、秘密保護法反対のために闘ってきた多くの市民とともに、運動を進めていく。安倍内閣は総辞職せよ。国会を解散し、改めて国民に信を問え。私たちは、この時点から新たに、秘密保護法廃止を求める市民勢力政治勢力の結集を目指し、運動を大きく前進させていく。


2013年12月7日   マスコミ九条の会 日本ジャーナリスト会議JCJ