ニュース・ワーカー2

組織ジャーナリズムに身を置き40年余

東日本大震災から4年

 東日本大震災から3月11日で4年がたちました。いまだ約22万9千人が避難生活を送り、行方不明者は岩手、宮城、福島の被災3県を中心に今なお計2584人、震災の直接の死者や関連死を含めて、犠牲者は2万人を超えると報じられています。東京電力福島第1原発事故も、廃炉までの道のりはまだまだ遠く、難問は絶えることがないかのように見えます。犠牲者の方々のご冥福をあらためてお祈りするとともに、被災地の復興の歩みが途切れることなく、一歩一歩でも前進を続けるように願ってやみません。
 わたしが住み、働く東京でも、新聞各紙は11日付の朝刊で、「震災4年」を1面に大きく据え、特集や関連記事を数多く掲載しました。写真は朝日、毎日、読売、産経、日経の全国紙各紙の東京本社発行の最終版1面です。

 目を引かれたのは東京新聞でした。
 「復興 途切れ途切れ」の見出しが白抜きで入った「高度9000メートルから国道6号を望む」の大きな写真。手前から奥へ東京電力福島第1原発、同福島第2原発、いわき市、水戸市。いわき市より水戸市ははるかに明るく見えます。福島第1原発事故の深刻さと、福島の復興とを考えずにはいられないインパクトを感じました。新聞のブランケット版の大きさを生かそうとした試みとも感じました。

 この日、被災3県の地元紙の岩手日報(盛岡市)、河北新報(仙台市)、福島民報(福島市)の3社は、各県の現状を伝える特別紙面を共同で約100万部発行し、東京などでも配布しました。
 ※「被災地の現状を特別紙面で 東北3県の新聞社が配布」(47news=共同通信)
  http://www.47news.jp/CN/201503/CN2015031101000944.html

 岩手日報(盛岡市)、河北新報(仙台市)、福島民報(福島市)の3新聞社は11日、東日本大震災から4年に合わせ、被災各県の現状を伝える特別紙面を共同で約100万部発行し、一部は東京などでも配布した。
 3社が合同で展開する「スマイルとうほくプロジェクト」の一環で、8ページにわたり震災から立ち直ろうとする岩手、宮城、福島の3県の「いま」を紹介。昼夜を問わず続けられている岩手県陸前高田市の海岸線復旧工事や、被災地に花を植える活動などを報じ、写真も多く掲載した。

 また、岩手日報社は全国からの復興支援に感謝する「特別号外」約1万8千部を松山と東京、横浜、名古屋、京都、神戸で配布しました。
 ※岩手日報「愛媛などで震災号外配布 岩手日報、復興支援に感謝」
  http://www.iwate-np.co.jp/cgi-bin/topnews.cgi?20150311_7

 岩手日報社は東日本大震災発生から4年となる11日、全国各地から寄せられた支援に感謝し復旧・復興の現状を紹介する「特別号外」を松山と東京、横浜、名古屋、京都、神戸の6都市で配布した。
 4回目となる震災特別号外は1万8千部発行。復旧・復興を支える全国の応援職員らの思いや4年前と比較した被災地の現状などをカラー12ページで紹介する。各地の街頭で配り、官公庁やコンビニエンスストアにも置いた。

【写真説明】岩手日報社が東京で配布した特別号外紙面