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内閣支持率7ポイント減「3週間で急落」共同通信世論調査〜総務相「停波発言」消極評価が上回る

 2月20、21日に実施された世論調査の結果が報じられました。安倍晋三内閣の支持率は、共同通信の調査では「支持する」が46・7%で、前回(1月30、31日実施)から7・0ポイント減、「支持しない」は3・6ポイント増の38・9%でした。閣僚や自民党国会議員の不祥事や不適切発言を踏まえ、「政府、与党内に緩みが出ていると思いますか」との問いには、77・7%が「緩みが出ていると思う」と答えました。共同通信の新聞用の配信記事は「最近では自民党丸山和也法務部会長による人種差別とも受け取られかねない発言があり、3週間で支持率が急落した格好だ」と「急落」と表現しています。
 一方で、日本テレビ系列のNNNが2月19〜21日に実施した調査では、支持率は前月(1月15〜17日実施)比3.2ポイント減の42.6%、不支持は1.9ポイント増の38.3%で、下落幅は共同の調査ほどは大きくありません。産経新聞・FNNの調査(2月20、21日)では、前回(1月23、24日)から0・4ポイント減の48・1%、不支持は1・3ポイント増の41・4%と、支持率はほぼ横ばいと言ってよく、ちょっと異なった結果が出ています。
 前週の朝日新聞と読売新聞の調査結果も合せてみると、支持率は下がったとはいえ、なお40〜52%あり、十分に高い水準を維持していると感じます。
 共同通信の調査では、安倍内閣を支持する理由は「ほかに適当な人がいない」が39・8%のトップで、前回より6・1ポイント増。内閣支持率が高い水準を維持しているとしても、安倍首相自身や安倍政権への評価は別のように感じます。

 ほかの調査項目では、高市早苗総務相の「停波発言」についての設問文と結果を、備忘を兼ねて書きとめておきます。
共同通信
 高市早苗総務相は、政治的に公平でない放送を繰り返す放送局に電波停止を命じる可能性に言及しました。野党などから、報道の自由を脅かしているとの指摘があります。あなたはどう思いますか。
 脅かしていると思う 29・4%
 どちらかといえば脅かしていると思う 38・0% ※脅かしていると思う 計67・4%
 どちらかといえば脅かしていると思わない 12・8%
 脅かしていると思わない 11・4% ※脅かしていると思わない 計24・2%
 分からない・無回答 8・4%

▼NNN
 高市早苗総務大臣は、政治的公平性を著しく欠く番組を繰り返し放送した放送局があった場合は、法律に基づいて、その放送局の放送を停止することもあり得るとの考えを明らかにしました。あなたは、高市大臣の発言について、どのようにお考えですか?
 発言はテレビ局を萎縮させかねないもので問題だ 45・6%
 発言は問題だが、放送内容に悪い影響を与えるは思わない 31・5%
 高市大臣の発言は問題ない 11・5%
 わからない・答えない 11・5%


※追記 2016年2月26日9時10分
 タイトルを「共同通信世論調査内閣支持率7ポイント減『3週間で急落』」から変更しました。