稲田防衛相がPKO日報の組織的隠蔽を了承~本人否定、しかし各紙の取材結果はそろいつつある

 陸上自衛隊の南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報が廃棄したとされながら、その後、陸自内で保管されていたことが明らかになる問題がありました。この問題を巡って、稲田朋美防衛相が2月に、保管の事実を非公表とする方針を防衛省幹部から伝えられ、了承していたと報じられています。

 初報は19日未明の共同通信でした。

 稲田氏、組織的隠蔽を了承 PKO日報、国会で虚偽答弁 - 共同通信 47NEWS 

 南スーダン国連平和維持活動(PKO)部隊の日報を廃棄したとしながら陸上自衛隊が保管していた問題で、稲田朋美防衛相が2月に行われた防衛省最高幹部による緊急会議で、保管の事実を非公表とするとの方針を幹部から伝えられ、了承していたことが分かった。複数の政府関係者が18日、明らかにした。防衛省・自衛隊の組織的隠蔽を容認した形になる。

 稲田氏はその後の国会で、一連の経緯の報告を受けていないとし「改めるべき隠蔽体質があれば私の責任で改善していきたい」と答弁。国会でも虚偽の説明をしたことになり、防衛相辞任を求める声が強まり、安倍晋三首相も任命責任を問われるのは確実だ。 

  地方紙を中心に、共同通信加盟社の19日付朝刊の新聞紙面には、さらに詳細な第1報が掲載されています。東京発行紙では毎日新聞、東京新聞が1面トップでした。ほかには朝日新聞が1面左肩に「日報 陸自に存在『非公表』/稲田氏出席会議で協議」との見出しの記事を掲載していますが、稲田氏に報告があったかどうかは明確には触れていません。

 当の稲田氏は19日、「報告があったとの認識はない」などとして、非公表を了承したとの報道内容を否定しました。また菅義偉官房長官も19日の記者会見では稲田氏の主張を追認しています。しかし、20日付の朝日新聞や読売新聞の朝刊は、稲田氏や政府が否定していることを伝えながらも、それぞれ独自の取材の結果として、稲田氏が日報の保管の報告を受けていたことや、そう証言する政府関係者が存在することを伝えています。

 複数のマスメディアがそれぞれに取材を展開する中で、稲田氏が否定しているにもかかわらず、それとは異なった結論に、各メディアの取材の結果が集約されつつある状況です。最終的にどう決着するのか、注視しています。

【写真】共同通信の初報を1面トップで報じた毎日新聞の19日付朝刊紙面と、稲田氏の了承には直接触れなかった朝日新聞の紙面

f:id:news-worker:20170720084838j:plain