沖縄の過剰な基地集中と主権者の選択~衆院選の投開票を前に

 10月22日投開票の衆院選で問われるべきことの一つとして、沖縄への米軍基地集中の問題があることをあらためて書きとめておきます。
 衆院選公示翌日の10月11日、沖縄本島北部で飛行中の米軍普天間飛行場所属のCH53E大型ヘリが訓練中に出火、東村高江の米軍北部訓練場に近い民有の牧草地に不時着して炎上しました。近くの住宅まで200~300メートルしかありませんでした。
 米軍は同型機の運用をいったんは停止していましたが、日本政府や沖縄県など地元自治体に事故原因を説明しないまま、18日に運用を再開しました。現場では米軍がヘリの残骸を解体し、19日から20日にかけて搬出しました。沖縄県警は航空危険行為処罰法違反容疑を視野に捜査を進めるものの、県警独自の現場検証もなく、米軍側の説明に基づく状況確認にとどまったと報じられています。事故機は部品に放射性物質を使用していることも明らかになっています。

 沖縄には全国の米軍専用施設の7割が集中し、普天間飛行場の移設先として日米両政府が合意している名護市辺野古では、日本政府が沖縄県の反対を押し切って新基地の建設を進めています。このブログでも紹介しましたが、琉球新報が9月に実施した県内世論調査では、辺野古移設を容認するのはわずか14%なのに対して、移設なしの撤去、県外・国外への移設を求める回答は、合わせて80・2%にも上っています。普天間飛行場の辺野古移設に対する県民の民意は明らかと言うべきでしょう。

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 このブログで何度も書いてきたことですが、衆院選の投開票を前にあらためて書きます。国家事業に対する地元の民意は明らかなのに、それが一顧だにされないとは、その地域の未来への自己決定権が認められていないに等しいことです。ほかにそのような地域が日本国内にあるでしょうか。沖縄だけがそういう状況を強いられているのは、沖縄に対する差別としか言いようがありません。その差別を解消するには、日本政府の方針が変わらなければなりません。それは決して不可能ではありません。日本国の主権者である国民の選択の問題だからです。
 具体的には選挙を通じて、沖縄への差別としか言いようがない政策を撤回し、沖縄への基地負担の過剰な集中を解消する政策を持った政府を誕生させることです。それが実現しないのならば、個々人の投票行動のいかんを問わず(棄権は言うに及ばず)、主権者の一人である以上は誰しも、この差別の当事者であることを免れ得ません。今回に限らず、選挙ではいつもそのことが問われているのだと考えています。

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【写真】事故を連日報じた琉球新報の紙面