「共謀罪」法案、委員会採決を飛ばして参院本会議で採決強行へ ※追記:巨大な忖度、「安倍政治」の到達点

 こういうことになるとは思いもしませんでした。
 かつての「共謀罪」と本質的には変わりがない「テロ等準備罪」(政府呼称)を新設する組織犯罪処罰法改正案は6月14日、自民党公明党の与党が、参院法務委員会での採決を飛ばして本会議で採決に持ち込む手続きを進めました。民進党など野党は猛反発し、内閣不信任案などを提出して抵抗しましたが、与党は15日未明にも参院本会議での採決を強行する構えと報じられています。
※47news=共同通信「与党、『共謀罪』成立強行へ/野党、内閣不信任案で対抗」2017年6月14日
 https://this.kiji.is/247674750415144445?c=39546741839462401

 参院は14日夜の本会議で、「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案を巡り、参院法務委員会の採決を省略するため「中間報告」の手続きを進めた。自民党が提案した異例の手続きで、公明党と共に15日未明にも本会議採決を強行し成立を図る構えだ。民進党など野党は「暴挙だ」と猛反発。安倍内閣に対する不信任決議案の提出を含めて徹底抗戦した。終盤国会攻防はヤマ場を迎えた。
 夜の参院本会議では、民進、共産両党が提出した金田勝年法相への問責決議案が否決された。その後、中間報告を求めることを議題とする動議が可決された。

 衆院通過のときのように、与党は野党の反対を押し切って採決に入るぐらいのことはやるかもしれないと思っていましたが、まさか委員会の採決を飛ばしていきなりの本会議での採決に持ち込むとは、国会軽視もはなはだしく、民主主義社会の基本ルールである「話し合い」の価値をまったく認めないに等しいものです。法案それ自体に対して数多くの危険性が指摘されていること以上に、危うい発想の元で数をたのんだ横暴とも言える方法で可決成立させようとしていることは、決して忘れずにいたいと思います。
 ※写真は朝日、毎日、読売3紙のの14日夕刊(東京本社版)


【追記】2017年6月15日午前8時45分
 共謀罪法案は15日朝、参院本会議で採決の結果、投票総数235票のうち、賛成165票、反対70票で可決成立しました。共同通信の速報は午前7時47分でした。
 これが「安倍政治」の到達点です。「安倍1強」への巨大な忖度。だれも止めようともしない。とうとうここまで来てしまいました。
 でもこれで終わりではない、始まりだと考えています。共謀罪の乱用をだれが見張るのか、止めるのか。どうやって「表現の自由」を守るのか。マスメディアの課題です。


【追記】2017年6月15日午前8時50分
 東京発行の新聞各紙の15日付朝刊の1面です。
 https://twitter.com/newsworker/status/875115999703384064