憲法9条改正が必要との主張を支持している人はどれぐらいいるのか

 3月の世論調査では、各社とも憲法9条改正について尋ねています。自民党の党内論議の大勢が、安倍晋三首相が主張している「9条2項はそのままに、自衛隊を明記」を志向していることからか、世論調査の質問もこの案への賛否を問うものに集約されてきています。しかし、実施時期が1週間異なるとはいえ質問文に「安倍晋三首相」の名が入ったかどうかで賛否が逆転したり、回答を3択にすると「9条を変える必要はない」が最多になったりする状況です。世論の支持が固まっているとはとても言えません。

 安倍首相は自衛隊違憲論をなくすために憲法に自衛隊を明記すると強調していますが、そんなに違憲論が強いのか、自衛隊の存在は社会に受け入れられていないのか。あるいは憲法に明記しても自衛隊の違憲論は残るとの指摘もありますし、仮に国民投票で改憲案が否決されれば、自衛隊は違憲であることがはっきりするのか。要するに、9条を改正する必要性自体、世論の理解と支持が進んでいるとは言い難いように思います。試みに、世論調査でも9条改正の必要性の有無のほか、自衛隊への支持の有無、安倍首相が主張する9条改正案への理解度、首相案への批判を知っているかどうかなども尋ねてみれば、民意の所在が分かるはずです。

※参考過去記事

news-worker.hatenablog.com

 

【憲法改正】
 ▼読売新聞 3月9~11日実施
 ・自民党は、憲法に自衛隊の存在を明記することについて、戦力を持たないことを定めた9条2項を維持したうえで、自衛隊の根拠規定を追加する案を検討しています。この案に、賛成ですか、反対ですか。
賛成 44%
反対 41%

 ▼産経新聞・FNN 3月10、11日実施
・ 憲法9条への自衛隊の明記の仕方について、次に挙げるどの案がよいと思いますか。一つだけ選び、お知らせください。
戦力を保持しないことなどを定めた9条2項を維持して、自衛隊の存在を明記する案  25・2%
9条2項を削除して、自衛隊の役割や目的などを明記する案 30・0%
憲法9条を変える必要はない 39・9%

 ▼共同通信 3月3、4日実施
 ・安倍晋三首相は、憲法9条に自衛隊の存在を明記する憲法改正を行う考えです。あなたは、この憲法9条改正に賛成ですか、反対ですか。
  賛成 39・2%
  反対 48・5%