ニュース・ワーカー2

組織ジャーナリズムに身を置き40年余

「宮古新報」発行続ける労組に支援、激励広がる

 一つ前の記事、沖縄県・宮古島の「宮古新報」存続に向けた労組の取り組みの続報です。

news-worker.hatenablog.com

 宮古新報社の座喜味弘二社長が廃業と全従業員の解雇を表明したことに対し、「宮古新報労働組合」の組合員による新聞発行が続いています。同労組が加盟する新聞労連(日本新聞労働組合連合)や沖縄県マスコミ労働組合協議会が全面支援を続けています。同じ宮古島でもう一つの地域紙「宮古毎日新聞」を発行する宮古毎日新聞社の一部従業員でつくる「宮古毎日新聞労働組合」も支援していることは、紙面発行の上ではライバルであっても、新聞を仕事とする者同士として、地域の新聞を守るという一点では同じ立場で連帯しているという点で、特筆されていいのではないかと思います。
 新聞労連、宮古毎日新聞労組は、それぞれフェイスブックで情報発信しています。リポートによると、宮古新報の発行を続けているのは、わずか10人の組合員。1人でも欠ければ、発行が止まってしまいかねない状況とのことです。
※新聞労連のフェイスブックページ

www.facebook.com

※宮古毎日新聞労組のフェイスブックページ

www.facebook.com

 賃金の保証もない組合員による発行継続には限界があり、しっかりした事業者への事業譲渡が実現するかどうかが焦点です。

 一方で、労組の組織的な動き以外にも、宮古新報の発行継続への支援、応援や、宮古新報労組に対する激励などの動きが広がっています。宮古新報本社には、定期購読の申し込みも寄せられているとのことです。

※宮古新報社のサイト

miyakoshinpo.com

 ここでは、わたしの3代後に新聞労連委員長を務められた東海林智さん(毎日新聞労組)の呼び掛けを、インパクト十分なコラージュとともに紹介します。東海林さんのフェイスブックから、ご了承をいただいての転載です。組合員でなくても、個人でもOBでもカンパは可能です。

【宮古新報存続へ、みんなの応援を!】
 元新聞労連委員長(毎日労組)・東海林 智
 沖縄県・宮古島で創刊51年を迎える「宮古新報」が廃刊の危機にあります。ワンマン社長のセクハラ・パワハラなど数知れぬ横暴に耐えかねて従業員が一致団結、社長の退陣を求めて立ち上がったのは昨年の11月。社長は今年1月10日全従業員に解雇を通知し、会社をたたもうとしています。
「一方的な解雇は認められない。読者も認めないと思う」社長の横暴に抗う宮古新報労組の伊佐次郎委員長は言います。
 同じ島内の「宮古毎日新聞」で、会社のパワハラと闘った洲鎌恵仁さん、砂川智江さんと宮古に心を寄せる全国の友人たちが、組合と関係なく、管理職もOBも個人でつながって「恵友会」という2人の応援団を作っていました。今回、恵友会の友人の輪をテコに、宮古新報の仲間たちを支え、連帯を広げたいと思います。働く者の誇り、言論を担う者の誇りを掲げ闘う仲間を、全国の働く仲間の力を寄せ合い支援しようではありませんか。寄ってたかって支えよう。少額でもかまいません、個人カンパを呼びかけます。
 【ゆうちょ銀行 店名〇一八(ゼロイチハチ)店番018 普通 8761741恵友会】

 「ここでカンパを受け付けているよ」と、友人にSNSや口コミで広めて下さい。激励メッセージはkeijinsanwaido@gmail.com

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【追記】2019年1月19日17時15分
 このブログのカテゴリーに「沖縄・宮古島の新聞と労組」を新設しました。
 宮古新報労組の自主発行の取り組みを巡るこのブログの続報や以前の記事を検索できます。
 宮古毎日新聞労組について書いた過去記事も、一部を含めています。