新旧経営者の社告2本を掲載~労組が紙面を守ってきた「宮古新報」

 社長の一方的な廃業、解雇の通告に対抗して、労組が新聞の自主発行を続ける沖縄県・宮古島の地域紙「宮古新報」を巡る状況の続報です。
 このブログの以前の記事でも触れたように、新聞発行事業の譲渡は決まっていました。宮古新報の紙面では、ようやく2月1日付で社告が掲載されました。経営側が紙面で初めて読者に現在の事態を説明したことになりますが、分かりにくいことに社告は2本が並んで掲載されています。一つは「宮古新報株式会社 代表取締役 座喜味弘二」名で、もう一つは「宮古新報社」名です。
 前者は「私は」の一人称表記で、座喜味・代表取締役個人から読者や広告主に宛てた体裁になっています。新聞界に入って60年、経営者として50年余り、宮古島の新聞界の発展のために尽力してきたが、諸般の事情で新聞業務を譲渡したとして、謝辞を述べています。宮古新報労組から退陣を要求されていたこと、廃業と全員解雇を社員に通知したものの、廃業の社告掲載は労組が拒否したこと、その後の新聞発行は、労組が新聞労連や沖縄県マスコミ労協、宮古毎日新聞労組などの支援を受けながら自主的に続けていることなどには一切触れていません。
 「宮古新報社」名の社告は「弊社は2月1日から新しい経営陣の下でスタート致します」として、当面は紙面4ページ、購読料は月額1000円とすることを明らかにしています。宮古新報社のサイトによると、これまでは配達の場合、購読料は月額1998円だったようですので、ページが減っている分、購読料も下げるということのようです。社告は「早急に8ページ以上の紙面に戻すよう新役員と社員が一丸となって努力しているところ」と述べています。
 これまでの沖縄の地元紙の報道などによると、2月1日から新経営者のもとで「宮古新報社」の社名を引き継いだ新会社が新聞発行を継承するとのことでした。社告が2本並んだことは、そうした事情を反映しているようです。
 当面は4ページの発行ということでも分かるように、雇用面も含めて発行体制が安定するまでにはまだ時間がかかるようですし、宮古新報労組への新聞労連を始めとした支援も続くようです。

【カンパと激励メッセージ】
 宮古新報労組へのカンパや、激励、連帯のメッセージの届け先をあらためて紹介します。世話役の方によれば、組合とは関係なく、管理職もOBも、マスコミ以外で働く人も含めてだれでも参加できる幅広いカンパと激励メッセージの受け皿としているそうです。
 ■カンパ振込先
 ゆうちょ銀行 店名:〇一八(ゼロイチハチ) 店番:018 (普)8761741 恵友会(ケイユウカイ)
 ■メッセージ送信先
 keijinsanwaido@gmail.com

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【追記】2019年2月2日22時15分
 琉球新報の2日付の記事です。
 ※「宮古新報が新体制 購読料下げ、当面4ページ」
 https://ryukyushimpo.jp/news/entry-870136.html

 同社労組によると、社員の新たな雇用契約は今月中旬ごろにも結ばれる予定。新たな経営者はまだ発表されていないが、近日中に会見を開いて新体制について正式に発表する。

座喜味社長名での社告も掲載されており、事業譲渡について「新聞業界に入って60年、経営者として50年余、宮古島の新聞業の発展のために尽力してきたが、諸般の事情により新聞業務を譲渡した」などと説明。購読者や広告掲載の依頼者などへの謝辞が述べられ、「社会の公器としての役割を果たすことができた」としている。

 

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