ニュース・ワーカー2

組織ジャーナリズムに身を置き40年余

2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

「平和を愛する諸国民の公正と信義」はロシア社会にもある~戦争をやめさせるためにジャーナリズムができること

戦争が起きました。わたしがジャーナリズムの仕事に就いてから何度目になるのでしょうか。2月24日に始まったロシアのウクライナに対する軍事侵攻は、どのような大義が主張されようとも、どのような理屈付けがあろうとも決して容認できません。ジャーナリ…

新聞記事と著作権~無断複製・拡散を放置できない理由

わたしは昨年まで3年間、勤務先で著作権管理にかかわる業務を担当していました。マスメディア企業には著作権とのかかわりは二つの立場があります。他者の著作物を利用する立場と、自己の著作物を管理する立場です。後者に関して先日、わたしの実務経験に照…

東京新聞が特集「石原慎太郎氏の差別発言 いま再び考える」掲載

故石原慎太郎・元東京都知事の差別発言について、東京新聞が2月15日付の朝刊に1ページの特集記事「石原慎太郎氏の差別発言 いま再び考える」を掲載しました。掲載の趣旨は、13日付の紙面で大場司・編集局長(中日新聞社東京本社編集局長)が説明してい…

石原元都知事の差別発言の扱い、東京新聞編集局長「責任を痛感」~「石原節」の表現が暴言や失言を容認する風潮招いた

2月13日(日)付の東京新聞朝刊5面(社説・意見)のコラム「新聞を編む」に、「言葉の作用 責任を痛感」の見出しで、同紙の大場司・編集局長(中日新聞東京本社編集局長)の一文が掲載されています。石原慎太郎・元東京都知事の訃報に対して、読者からた…

首長や議員が「自主憲法制定」を唱えるのは自己矛盾~石原元都知事に対するマスメディアの無頓着ぶり、問われる憲法観

一つ前の記事(「慎太郎節」「石原節」が薄めてしまう実像~マスメディアの報道は歴史の記録)の続きです。故石原慎太郎・元東京都知事の足跡に関連して、もう一つ書きとめておきます。憲法のことです。 石原元知事は現在の日本国憲法への嫌悪感を露骨に表明…

「慎太郎節」「石原節」が薄めてしまう実像~マスメディアの報道は歴史の記録 ※追記・東京新聞編集局長「責任を痛感」

少し時間がたちましたが、同時代の記録として書きとめておきます。 2月1日午後に明らかになった石原慎太郎元東京知事の訃報を、東京発行の新聞各紙は翌2日付の朝刊で大きく扱いました。「正論」執筆陣に迎え、コラムの枠も提供していた産経新聞は1面トッ…