自衛隊
88年前の1936年(昭和11年)2月26日、陸軍の青年将校らによる「二・二六事件」が起きました。クーデターを企図して約1500人の下士官、兵を率いて決起。高橋是清蔵相、斎藤実内大臣、陸軍の渡辺錠太郎・教育総監らを殺害し、東京・永田町や霞…
一つ前の記事の続きです。米軍は12月6日、輸送機V22オスプレイ全機の飛行を停止することを発表しました。日本では翌7日午前中に報じられました。鹿児島県・屋久島沖に11月29日、東京・横田基地所属の米空軍CV22が墜落してから1週間以上も経…
開発段階からトラブル続きで安全性に疑念がある軍用機が、運用段階に入っても各地で墜落事故を起こし、とうとう日本国内でも墜落して死者が出た。日本中いつ、どこで市街地に墜落するか分からない。そんな事態ではないのか―。 11月29日午後、鹿児島県・…
第2次世界大戦末期の1945年6月23日、日米両軍の間で激しい地上戦がたたかわれた沖縄戦は、日本軍守備隊の司令官、参謀長の自死により、日本軍の組織的な戦闘が終結したとされます。沖縄県はこの日を「慰霊の日」と定めています。沖縄戦から78年の…
自衛官候補生が訓練中、小銃で上官を撃ち3人が殺傷された事件は、原因究明は当然のこととして、自衛隊という軍事組織の疲弊を疑い、これ以上の負荷を避けることが必要だと感じていることを、一つ前の記事に書きました。上官に銃口を向けることは、指示命令…
一つ前の記事で、日本の軍事組織の危うさについて書いたばかりでした。その直後、考えもしなかった惨事が起きました。 岐阜市にある陸上自衛隊の射撃場で6月14日午前、実弾を使った射撃訓練に来ていた18歳の自衛官候補生の男性が、射撃の指導を担当する…
このブログの以前の記事でも触れた通り、5月に広島市で行われたG7サミットは、ロシアの侵攻を受けているウクライナのゼレンスキー大統領が広島を訪問し対面で討議に参加したこともあって、準軍事同盟の色彩が強まったと感じています。議長国の日本が、G…
ことし5月15日で沖縄の施政権返還、日本復帰から51年でした。15日当日は新聞休刊日のため、沖縄の地元紙2紙(沖縄タイムス、琉球新報)のほかには、新聞発行がありませんでした。休刊日明けの16日付朝刊で、東京発行の各紙が「復帰51年」をどの…
1972年5月15日、沖縄の施政権が米国から返還されました。ことしはそれから51年です。 例年、日本本土の新聞も15日付朝刊には、沖縄の基地の現状などに焦点を当てた記事を掲載します。ことしの5月15日は新聞休刊日で、本土の新聞では朝刊の発行…
一つ前の記事の続きになります。岸田文雄政権が進めようとしている軍拡=大幅な軍事費増に対して、現在、民意がどう受け止めているかを、1月にマスメディア各社が実施した世論調査の結果から読み解いてみました。結論から言えば、軍拡を支持する人の割合も…
非常勤講師を務める大学で先日、今年最初の授業がありました。手元にあった東京発行の新聞各紙の元日付け紙面を教室に持ち込み、それぞれの特徴などを解説しました。ロシアのウクライナ侵攻が続く中での新年であり、各紙の紙面を通じたキーワードが「戦争」…
先週末の12月17、18日に実施された3件の世論調査の結果が週明けに報じられました。敵基地攻撃能力の保有などを明記した安保3文書の改定が、16日に閣議決定された直後の調査です。世論調査の結果とその読み方は折に触れ、このブログで紹介してきま…
岸田文雄政権は12月16日、「国家安全保障戦略」「国家防衛戦略」「防衛力整備計画」の安保関連3文書の改定を閣議決定しました。敵基地攻撃能力を「反撃能力」と呼び方を変えて保有を明記し、軍事(防衛)関連予算を2027年度に対国内総生産(GDP)比…
今年春から大学で「文章作法」の非常勤講師を務めていることは、以前の記事に書きました。授業では日々の新聞報道の比較、解説も行っています。先日の授業では、12月8日の太平洋戦争開戦81年の報道を取り上げました。 日本の新聞は戦前の統制で、いくつ…
自民、公明両党が12月2日、「敵基地攻撃能力」を日本が保有することを認めることで合意しました。敵国のミサイル発射拠点などを攻撃する能力のことです。政府、与党は、国際法に反する先制攻撃ではなく、専守防衛の基本方針に変わりはないと強調している…
9月27日に行われた安倍晋三元首相の国葬で、気にかかっていることがあります。自衛隊の役割です。 国葬当日、遺骨を載せた車は会場の日本武道館に向かう途中で、市谷の防衛省に立ち寄りました。庁舎前の広場を通ると、集まった約800人の自衛隊員らは敬…
ことしの5月3日、憲法記念日を、ロシアのウクライナ侵攻が続く中で迎えました。東京発行の新聞6紙(朝日、毎日、読売、日経、産経、東京)の3日付朝刊紙面にも、そのことを意識した記事が目に付きました。特に全国紙5紙の社説では、日本国憲法の前文を…
今回の衆院選で自民党は、軍事費の大幅な増加と敵基地攻撃能力の保有を公約に明記しました。そのことが何を意味するのか、わたしはこのブログの以前の記事(「『軍事優先社会』で何が起こるかを伝えることが衆院選報道に必要~マスメディアにも『表現の自由…
衆院選が10月19日、公示されました。自民党、公明党連立の岸田文雄内閣は10月4日に発足したばかり。一方で野党は、立憲民主党、共産党、社民党、れいわ新選組の4党が市民連合との間で共通政策に合意し、選挙区での候補者一本化を進めるなど共闘体制…
自衛隊や米軍基地など安全保障上の「重要施設」周辺や国境に近い離島などの土地利用を規制する法律が16日未明、参院本会議で可決、成立しました。マスメディアの報道では「土地規制法」との呼び方が主流のようです。自民党、公明党に加え日本維新の会、国…
防衛省が運営する新型コロナウイルスワクチンの大規模集団接種を巡り、予約システムに架空のデータを入力しても予約ができてしまう不備を実際にシステムを使って実証していた毎日新聞と朝日新聞出版に、防衛省が抗議したことに対し、新聞労連(日本新聞労働…
防衛省による新型コロナウイルスワクチンの大規模接種の予約システムを巡る欠陥の続きです。 毎日新聞とニュースサイト「AERAdot.(アエラドット)」が市区町村コードや接種券番号に架空のデータを入力し、システムの欠陥を実証取材していたことに対…
自衛隊による新型コロナウイルスワクチンの大規模接種オペレーションの予約受け付けが5月17日、始まりました。市区町村が配布している接種券に記載されていない架空の市区町村コードや接種券番号を入力しても予約ができてしまうことが判明し、「接種会場…
東京発行の新聞各紙の13日付朝刊紙面を見て、少なからず驚きました。沖縄県・宮古島に配備された陸上自衛隊部隊の駐屯地用地取得を巡る贈収賄容疑で、下地敏彦・前宮古島市長らが逮捕された事件の扱いです。 1面に入ったのは朝日新聞のみ。産経新聞は社会…
沖縄県宮古島への陸上自衛隊配備を巡って、いささか衝撃的なニュースです。沖縄県警捜査2課は5月12日、宮古島市の下地敏彦・前市長(75)を収賄容疑で逮捕しました。 ※琉球新報「陸自駐屯地めぐり650万円贈収賄容疑 前宮古島市長と千代田CC元社長を逮…
新型コロナウイルス対策として、東京都、大阪府、京都府、兵庫県に5月11日を期限に出されていた緊急事態宣言が、5月末まで延長されることが7日、決まりました。12日から愛知、福岡両県も加わり、計6都府県となります。変異株の拡大によって大阪は医…
4月25日に投開票された参院広島選挙区の再選挙と参院長野選挙区補欠選挙、衆院北海道2区補選の3選挙で自民党は、候補者擁立を見送った北海道2区補選を含めて全敗でした。菅義偉首相にとっては初めての国政選挙だっただけに、26日付の東京発行新聞各…
菅義偉首相が訪米し、バイデン大統領と4月16日午後(日本時間17日未明)にホワイトハウスで会談しました。会談後に発表した共同声明には「日米両国は、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調するとともに、両岸問題の平和的解決を促す」として、「台湾」が…
1月に実施された世論調査結果についての記事の続きになります。各社とも日韓関係について質問しています。元徴用工が日本企業に賠償を求めた訴訟で、韓国の最高裁に当たる大法院が新日鉄住金に賠償を命じた問題や、海上自衛隊のP1哨戒機が韓国海軍の駆逐…
陸上自衛隊が導入する米国製の輸送機V22オスプレイの佐賀空港配備計画について、佐賀県の山口祥義知事が8月24日会見し、受け入れを表明しました。会見に先立ち同日、小野寺五典防衛相と会談し、国が20年間で100億円の使用料を支払い、県がこれを…