ニュース・ワーカー2

組織ジャーナリズムに身を置き40年余

日隅一雄さん、安らかに ※追記:憲法メディアフォーラムに追悼文

 弁護士でありニュースサイトNPJ編集長、そしてジャーナリストでもある日隅一雄さんが6月12日午後8時28分、がん性腹膜炎のため永眠されました。
 ※NPJ http://www.news-pj.net/
 わたしが新聞労連委員長だった当時に面識をいただき、以来、さまざまなことを教えていただきました。わたしのこのブログも、新しい記事をアップすると毎回のようにNPJで紹介していただきました。
 弁護士になる前は産経新聞記者だった経歴をお持ちでした。マスメディアの在りようについては常に厳しいご指摘をいただきましたが、ご自身がかつて新聞記者だったからでしょうか、どこかにわたしたちを応援してくれていると感じられる温かさをお持ちでした(わたしの勝手な思い違いだったかもしれませんが)。
 最後にお会いしたのは、昨年3月にわたしが東京から大阪に転勤する前、都内でのさる勉強会の機会だったように思います。この1年、がんとの壮絶なたたかいを続けながら、「3・11」後の東京電力の記者会見に出席し、社会的発言と行動を続けておられたことはもちろん知ってはいました。ただ、大阪に来て以降は一度もお会いしないままで、浅はかにも以前のお元気だったころのお顔を思い浮かべては、奇跡が起こるのではないかと期待してみたりしていました。本当に悲しいです。
 今はただただ、ご冥福をお祈りして、一輪、献花いたします。この週末に訪ねた奈良大和路の長谷寺のあじさいです。日隅さん、本当にお疲れさまでした。そして、ありがとうございました。安らかにお眠りください。

※参考過去エントリー
「『検証 福島原発事故・記者会見』(日隅一雄 木野龍逸 岩波書店)」=2012年3月5日
 http://d.hatena.ne.jp/news-worker/20120305/1330902463
「自らのありようを客観化して確認する1冊〜日隅一雄弁護士「マスコミはなぜ 『マスゴミ』 と呼ばれるのか」補訂版」=2012年1月21日
 http://d.hatena.ne.jp/news-worker/20120121/1327107354

検証 福島原発事故・記者会見――東電・政府は何を隠したのか

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マスコミはなぜ「マスゴミ」と呼ばれるのか(補訂版)? 権力に縛られたメディアのシステムを俯瞰する

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【追記】2012年6月16日午前9時50分
 日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)と日本ジャーナリスト会議(JCJ)が共同で運営しているサイト「憲法メディアフォーラム」の週替わりコラム「今週のひと言」に、日隅さんへの追悼文がアップされました。
 今週のひと言「日隅一雄さん逝く」
 http://www.kenpou-media.jp/modules/column/index.php/2012/20120615.html
 ※憲法メディアフォーラムトップ http://www.kenpou-media.jp/