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組織ジャーナリズムに身を置き40年余

東日本大震災6年「風化させない」岩手日報の特別号外

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故は、3月11日で発生から6年がたちました。
 被災地の岩手県の地元紙、岩手日報は3月11日に特別号外を発行しました。東京都内のほか愛知、神奈川、京都、愛媛の各府県で配布したとのことです。
 1面のメインの写真は、復興が進む岩手県大槌町の町並み。「風化させない」との大きな見出しが組まれています。その左下の写真が、号外の配布地に合わせて変わるようです。東京版では、大槌の放課後学校「大槌臨学舎」の生徒たちが、東京の人々へ「感謝」「今までありがとう」などと思い思いの言葉を掲げている様子です。東京都杉並区のNPO法人カタリバは大震災以降、大槌町などの被災地で放課後学校「コラボ・スクール」を運営し、子どもたちに学びの場を提供しています。特別号外の記事では、号外の配布地と岩手との、大震災後の支援を巡るそうした縁がつづられています。見出しだけ紹介します。
 ▽「子どもの未来後押し 支え合いの学びの場」 東京都「カタリバ」−岩手県大槌町
 ▽「地名が縁で交流継続」 神奈川県鎌倉市大船−岩手県大船渡市
 ▽「応援背に看護の道へ」 愛知県名古屋市−岩手県陸前高田市
 ▽「みこし復活 笑顔戻る」 京都府南丹市−岩手県釜石市
 ▽「国体のバトンつなぐ」 愛媛県新居浜市−岩手県宮古市

 


 特別号外の紙面の一部は、岩手日報社のサイト上でPDFで見ることができます。
 http://www.iwate-np.co.jp/311shinsai/y2017/tokusyu/sh170311_gogai.html
 また同社のツイッター・アカウントでは、号外配布の様子がツイートされています。

 


 大震災では1万5893人が亡くなり、今も2553人の行方が分からないままです。関連死も3523人に上ると伝えられています。犠牲になった方々にあらためて哀悼の意を表するとともに、着実に復興が進むことを願っています。