「民放キー局全社で違法残業まん延」(共同通信)

 民放キー局の全5社で、昨年までの5年間で違法残業に対し計9回の是正勧告が労働基準監督署から出されていたと、共同通信が報じています。

※47news=共同通信「民放キー局全社で違法残業まん延 労基法違反、是正勧告5年で9回」2018年6月30日
 https://this.kiji.is/385730311595803745?c=39546741839462401

 社員らに上限を超える時間外労働(残業)をさせたなどとして、三田労働基準監督署が2013~17年、労働基準法違反で在京民放キー局全5社に計6回の是正勧告をしていたことが30日、関係者への取材で新たに分かった。この期間にテレビ朝日が3回の勧告を受けていたことは共同通信の取材で5月に明らかになっており、5社が受けた勧告は計9回となった。

 長文の記事は7月1日付の地方紙などに掲載されています。
 新聞労連の専従役員だったころ、放送や関連の労組の方々から、放送業界の労働実態について折に触れ、話を聞かせてもらいました。番組制作の現場は勤務時間が変則的で、もともと長時間労働になりやすい構造があります。加えて、多層化した下請け構造があります。民放の場合は実際の番組制作を担うのは下請けのプロダクションなどが中心です。限られた予算で決められた納期に仕上げることができなければ、次の仕事はありません。法令順守では仕事が回らない、というわけです。いずれは独立して自分のプロダクションを、との夢を持つ若い労働者もいて、強制されずともひたすら働く、というようなことも耳にしました。
 今回明らかになった是正勧告は、キー局の本社員やキー局に派遣されている派遣社員らへの違法な長時間労働のようです。放送界ではNHKの30代の女性記者や、テレビ朝日の50代の男性プロデューサーの過労死が記憶に新しいところですが、改善のために実態をきちんと見ようとするなら、下請け構造まで含める必要があるように思います。