1月に実施された新聞通信各社とNHKの電話世論調査の結果のうち、安倍晋三内閣の支持率について書きとめておきます。
前回昨年12月の調査との比較で、安倍内閣の支持率は共同通信調査(1月11、12日実施)が6.6ポイント、読売新聞調査が4ポイントそれぞれアップしましたが、ほかはおおむね横ばいでした。不支持率は共同、読売調査では支持率アップの裏返しのように減少しています。ほかの調査結果は支持率と同じように横ばいのところが目立つものの、日経・テレビ東京調査では4ポイントの上昇となっています。全体に共通する傾向を見出すのは難しそうですが、強いて言えば「内閣支持率は落ちていない」ということになります。
昨年秋以降、安倍内閣をめぐっては支持率低下につながっても不思議ではない不祥事や疑惑が続いています。経産相と法相の辞任、IR疑惑で元副大臣逮捕、そして「桜を見る会」を巡る安倍首相自身の後援会も絡んだ疑惑や、政府のずさんな公文書管理など。今年に入っては河井案里参院議員陣営の選挙違反事件(広島地検が家宅捜索)に、夫婦別姓を巡る自民党衆院議員の「だったら結婚するな」ヤジも加わりました。
そういう中でも、悪くても内閣支持率がおおむね4割をキープしている、調査によっては支持率が上がってさえいる状況をいったいどう考えればいいのでしょうか。マスメディアの報道との関連でいえば、報道が足りないのか、そもそも報道が社会に届いていないのか。よく分かりません。
【内閣支持率】
・朝日新聞:1月25、26日実施
支持 38%(±0)
不支持 41%(1P減)
・日経新聞・テレビ東京:1月24~26日実施
支持 48%(2P減)※記事では「横ばい」と表記
不支持 45%(4P増)
・毎日新聞:1月18、19日実施
支持 41%(1P減)
不支持 37%(2P増)
関心がない 21%(±0)
・読売新聞:1月17~19日実施
支持 52%(4P増)
不支持 37%(3P減)
・NHK:1月11~13日実施
支持 44%(1P減)
不支持 38%(1P増)
・共同通信:1月11、12日実施
支持 49.3%(6.6P増)
不支持 36.7%(6.3P減)