「違憲状態の衆院が憲法違反の法案を通すことは認められない」〜付記・秘密保護法案、21日付の新聞各紙

 特定秘密保護法案は、自民、公明両党にしてみれば11月20日の日本維新の会との修正合意で衆院審議のヤマを越えたということなのでしょうか。21日は、対案をまとめた民主党との協議のほかに目立った動きはなく、その協議も平行線だったと報じられています。しかし、法案にいくつもの問題点、疑問点があることは広く知られつつあります。21日は全国各地で反対集会やデモが行われ、東京の日比谷野外音楽堂で開かれた集会には、主催者発表で1万人が参加しました。
※「秘密保護法案反対で1万人集会 東京・日比谷」(47news=共同通信、2013年11月21日)
 http://www.47news.jp/CN/201311/CN2013112101001994.html

 市民グループや学者、護憲・平和団体などが呼び掛けた、特定秘密保護法案に反対する集会が21日、東京・日比谷野外音楽堂で開かれた。主催者発表で約1万人が参加し「法案の内容も審議の方法もおかしい」「白紙に戻せ」と怒りの声を上げた。
 「どこまで民主主義をばかにして、一人一人の市民をばかにする政権なんでしょうか。私たちは知っています。権力はいつだって情報を隠してきたのです」。作家の落合恵子さんが語り掛けると、満席の会場から拍手がわき起こった。超党派国会議員約30人も出席。会場の外にも参加者があふれた。

 わたしが身を置く大阪でも、大阪弁護士会主催の「STOP!『秘密保護法』11.21大集会」があり、わたしも仕事帰りに立ち寄りました。参加は400人以上で、会場の弁護士会館2階ホールは立ち見が出るほどでした。現在、法案を審議している衆院については最高裁が20日、昨年の衆院選の区割りに対して「違憲状態」との判決を言い渡したばかり。集会では、違憲状態の選挙をへて構成されている衆院でさらに憲法違反の法案が通ることは到底認められないとして、廃案を求めていくことを参加者がシュプレヒコールで確認しました。
 国会では着々と〝超多数派〟形成が進んでいますが、世論の反対の機運の盛り上がりはまだまだこれから、と肌で感じました。マスメディアが報じ続けることが何より必要だと思います。

 さて、特定秘密保護法案をめぐる21日付の朝刊各紙の主な記事と見出しは次の通りです。日経新聞を除いて各紙とも1面トップは衆院1票の格差の判決で、特定秘密保護法案をめぐる動きは準トップの扱いでした。


▼11月21日付朝刊各紙の主な記事と見出し(全国紙は大阪本社発行の最終版)
【朝日】※1面トップは衆院選最高裁判決
1面肩「自公、維新と修正合意」「みんな含め共同提案へ」表・与党と維新との修正内容骨子
1面「深まる憲政の危機」星浩・特別編集委員
3面「維新、結局は白旗」「みんな合意し主導権失う」/「与党、民主案を激しく批判」表・民主党案に対する与党の回答
4面「『首相が第三者』苦しい答弁」「原発警備の配置図は『秘密』」国会論戦やりとり
4面「深まらぬ審議 担当相の心中は」担当記者はこう見た
第2社会面「違憲状態 審議『おかしい』」「有権者からも異論続々」/「国際ペン『反対』」


【毎日】※1面トップは衆院選最高裁判決
1面肩「維新も修正合意」「指定省庁など大幅譲歩」
5面「前言翻した維新」「みんなの動向 焦り募らす」「秘密保護法案 修正合意」/「異論 党内に強く」表・与党と維新の修正骨子
5面「『私も日々進化する』」「28年前の法案 反対した法相」
5面「民主・大島氏『与党がいないじゃないか!』」
第2社会面「『知る権利侵害 廃案を』」ローレンス・レペタ・明治大学法学部特任教授:ワッペン・特定秘密保護法案に言いたい
第2社会面「『知る権利侵害 廃案を』」「秘密保護法案 鳥越さんらが集会」/「国際ペン」も批判。


【読売】※1面トップは衆院選最高裁判決
1面肩「維新と修正基本合意」「与党26日に衆院通過」表・与党と維新の会の基本合意のポイント
4面「政府、民主との協議加速へ」「維新に攻勢、譲歩引き出す」/「秘密保護法案 官僚強大化恐れ 生活・小沢代表」
第3社会面「国際ペン会長が声明」


【産経】※1面トップは衆院選最高裁判決
1面肩「秘密保護法 成立へ」「最長60年、例外7項目」「自公維合意」表・与党・維新 合意案骨子
5面「与党、維新に粘り勝ち」「秘密保護法案合意『強権的』批判かわす」/首相の参院特別委答弁要旨


【日経】※1面トップは「中国でハイブリッド開発 トヨタ、現地2社と」、最高裁判決は1面準トップ
1面「秘密保護法案、衆院通過へ」「自公維が合意 指定権限見直し盛る」
3面「恣意的運用 歯止め不十分」「秘密保護法案 骨格変わらず」表・秘密保護法案の主な内容
4面(政治面)「与党、修正重ね切り崩し」「維新の譲歩引き出す」表・重要法案への野党3党の対応状況


【京都】※1面トップは衆院選最高裁判決
1面肩「秘密保護法案 成立へ」「与党、維新と修正合意」
1面・解説「成立ありきの拙速論議」/指定期間例外7項目
5面「与党、小出しで『努力』演出」「民主対決色も…野党切り崩し成功」表・修正協議の与野党案と問題点
5面「首相、恣意的運用を否定」「秘密指定『専門家基準従う』」
5面・論戦のポイント


【神戸】※1面トップは衆院選最高裁判決
1面肩「自公、維新と修正合意」「指定最長60年 例外7項目を具体化」
2面・解説「成立ありきの拙速論議」「多くの問題点置き去り」表・修正協議の与野党案と問題点
2面「与党 野党切り崩し成功 小出し譲歩で」「民主との協議は消極的」/指定期間例外7項目
5面「首相 恣意的運用を否定」「秘密法案・参院特別委 野党側は反発」
5面・衆院特別委論戦のポイント/参院特別委論戦のポイント


▼社説
京都新聞「秘密保護法案 小手先修正の限界明白」