新聞:社説・論説

国葬それ自体に加え、岸田首相の姿勢も問われている~「強行するなら信を問え」(沖縄タイムス)

安倍晋三元首相の9月27日の国葬が近づいています。岸田文雄首相が国会で説明を行ったにもかかわらず、マスメディア各社の世論調査では国葬に否定的な意見が6割に達しています。このまま国葬が強行され、社会の分断を深める結果を招くことを危惧します。…

日本政府に重なるキャラウェイ「沖縄の自治は神話」発言~玉城知事大差で再選の意味 ※改題しました

沖縄の日本復帰から50年のことし、沖縄県知事選の投開票が9月11日に行われ、玉城デニー氏が再選されました。この選挙結果が持つ意味は、玉城氏が訴えた米軍普天間飛行場の辺野古移設反対が、今も変わらない沖縄の民意として示されたことにとどまらない…

地方紙は国葬へ批判が圧倒、撤回求める社説、論説も

安倍晋三元首相の国葬を巡り、閣議決定による実施は適切だなどと岸田文雄首相が強調した9月8日の国会の閉会中審査について、地方紙も9日付の社説、論説で一斉に取り上げています。ネット上で目にした限りでは、批判的、懐疑的な論調が圧倒しています。 岸…

何のための「国葬」か、もはや“迷走”~地方紙から続く批判、疑問

岸田文雄首相は8月31日の記者会見で、旧統一教会と自民党の国会議員との関係や安倍晋三元首相の国葬を巡って「政権の初心に帰って丁寧な説明に全力を尽くしてまいります」と話しましたが、旧統一教会の調査にどこまで本気なのかは疑問で、国葬の理由も理…

国葬「反対」が多数、国会審議「必要」6割超、共同通信調査~「歴史にも目を据え、服喪の強要になりかねない国葬を問い直す必要」(信濃毎日新聞社説) ※追記:日経調査では反対47% 賛成43%

一つ前の記事で触れた共同通信の世論調査の続きです。 7月30、31日に実施した調査のうち、安倍晋三元首相の国葬に関わる質問と回答状況は以下の通りです。 ▼政府は、安倍晋三元首相の葬儀を国葬として実施すると決めました。全額を国費で負担します。あ…

安倍元首相の国葬、産経・FNN調査では賛否が拮抗~産経「主張」(社説)は自社調査結果に言及せず

安倍晋三元首相の国葬に対して、産経新聞とFNN(フジテレビ系)が合同で7月23、24日に実施した世論調査では賛否が割れたことが報じられています。産経新聞の紙面では26日付朝刊(東京本社)に掲載されています。政府が「国葬」とすることを決め、費…

国葬への疑義に加え、民意に向き合おうとしない岸田政権、自民党への危惧も~地方紙で続く疑念、懸念の社説掲載

安倍晋三元首相の国葬に対して、地方紙を中心に社説、論説の掲載が続いています。ネット上の各紙のサイトでわたしが目にする限り、7月17日付以降は強い疑念と懸念を示す内容ばかりです。岸田文雄首相が記者会見で「国葬」を明らかにしたのは14日。この…

「国葬」の決定強行は「法治」の逸脱~安倍・菅政治の負の遺産の根深さを感じる

岸田文雄首相は、殺害された安倍晋三元首相の国葬を9月27日に行うことを、7月22日の閣議で決めると報じられています。このブログの一つ前の記事でも書いたように、国家としての葬送だから全額を国費で、ということは、主権者の国民すべてがその費用を…

「国葬」は弔意の強制であり「内心の自由」の侵害、だから吉田茂を最後に執り行われていない~地方紙から反対、懐疑の表明

耳を疑うニュースでした。岸田文雄首相は7月14日の記者会見で、参院選の街頭演説中に銃撃され殺害された安倍晋三元首相の国葬を秋に行うことを表明しました。当日14日付の産経新聞朝刊が1面トップで「安倍氏『国葬』待望論」と大きく報じていました(東…

「『ノーモア戦争』の声を」(沖縄タイムス)、「『前夜』を拒絶する日に」(琉球新報)~沖縄慰霊の日の地元紙社説

参院選公示の翌日、6月23日は沖縄の慰霊の日でした。第二次世界大戦末期の沖縄戦で、日本軍の組織的戦闘が終わったとされる日です。ロシアによるウクライナ侵攻のさなか、23日付の沖縄タイムス、琉球新報の社説は、新たな戦争への危惧と、歴史から学ぼ…

沖縄の過重な基地負担を「自分ごと」に~「後ろめたさ」も、復帰50年 地方紙の社説、論説の記録

沖縄の日本復帰50年を地方紙の社説、論説はどのように論じたのか。5月15日当日前後の掲載について、主な地方紙各紙を調べてみました。いつもはネット上の各紙サイトで内容が読めるものを対象にしているのですが、今回はそれ以外の新聞についても可能な…

平和の理念尊重の論調が圧倒~憲法記念日の地方紙、ブロック紙の社説

5月3日付の地方紙、ブロック紙各紙に掲載された憲法記念日の社説、論説を、ネット上の各紙のサイトで読める範囲でチェックしました。ロシアのプーチン政権によるウクライナ侵攻の真っただ中であり、やはり日本国憲法の平和主義の理念を堅持し、現実の外交…

課題は平和主義の実践と生かし方~改憲に民意は冷静、危機下の憲法記念日

ことしの5月3日、憲法記念日を、ロシアのウクライナ侵攻が続く中で迎えました。東京発行の新聞6紙(朝日、毎日、読売、日経、産経、東京)の3日付朝刊紙面にも、そのことを意識した記事が目に付きました。特に全国紙5紙の社説では、日本国憲法の前文を…

この上、北海道警が争う余地がどこにあるのか~「表現の自由侵害」判決、続く地方紙の社説掲載

2019年の参院選で、街頭演説中の安倍晋三首相(当時)にヤジを飛ばした市民を排除した北海道警の警察官の行為を、表現の自由の侵害と認めて道に損害賠償を命じた札幌地裁の判決に対して、被告の北海道は4月1日、控訴しました。北海道警が、判決のどこ…

「警察が政権党に肩入れした疑念も」(北海道新聞)、やはり安倍元首相も当事者~「表現の自由侵害」札幌地裁判決の各紙社説

一つ前の記事の続きです。 2019年の参院選で、街頭演説中の安倍晋三首相(当時)にヤジを飛ばした市民を排除した北海道警の警察官の行為を、憲法が保障する表現の自由の侵害と認めて道に損害賠償を命じた札幌地裁の3月25日の判決について、地元紙の北…

「平和を愛する諸国民の公正と信義」はロシア社会にもある~戦争をやめさせるためにジャーナリズムができること

戦争が起きました。わたしがジャーナリズムの仕事に就いてから何度目になるのでしょうか。2月24日に始まったロシアのウクライナに対する軍事侵攻は、どのような大義が主張されようとも、どのような理屈付けがあろうとも決して容認できません。ジャーナリ…

原発にも、本土の米軍基地にも共通の視点~名護市長選に対する地方紙、ブロック紙の社説、論説(その2)

1月23日の沖縄県名護市長選の結果に対する、地方紙の社説、論説の続きです。各紙のサイトで読める範囲でチェックしました。 米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設を巡っては、2019年2月の県民投票で「反対」が7割を占めたように、沖縄の民意は明…

地方自治の視座から、政府に転換求める地方紙~名護市長選に対する地方紙、ブロック紙の社説、論説

沖縄県名護市長選の結果に対する新聞各紙の扱いの続きです。地方紙・ブロック紙の社説も、各紙の自社サイトで確認できるもののみですが、チェックしました。 この選挙結果をもって、辺野古新基地の建設推進を地元の民意が容認したとは言えない、との点が各紙…

「移設容認と短絡するな」(朝日) 「普天間移設の進展を着実に」(読売)~名護市長選 東京発行各紙の社説

沖縄県名護市長選で、自民、公明両党が推薦した現職が、同市辺野古の新基地建設に反対する前市議の新人に5000票余の大差をつけて再選されたことを、東京発行の新聞各紙が1月25日付朝刊の社説でそろって取り上げました。 選挙戦では現職の渡具知武豊氏…

25年前に日米が合意したのは「辺野古移設」ではなかった(沖縄タイムス社説)~岸田政権、松野官房長官も「唯一の解決策」強調 ※追記 「新基地見直し聞き流すな」(琉球新報社説)

松野博一官房長官が11月6日、沖縄県で玉城デニー知事と会談しました。同県宜野湾市の米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設について、玉城知事が「直ちに中断し、問題解決に向け国と県の協議の場を設けてほしい」と求めたのに対し、松野…

岸田首相の所信表明に地方から懐疑、批判~「『みんな』に沖縄は含まれるのか」(琉球新報)、「被災者にどう寄り添う」(福島民報)、「被爆地の期待、裏切られた」(中国新聞)

岸田文雄首相が10月8日、国会で就任後初の所信表明演説を行いました。総じて具体性に乏しく、就任以来盛んに強調している「新しい資本主義」「成長と分配の好循環」についても、何がどう新しいのかよく分かりません。実質的には、安倍晋三元首相が進め菅…

コロナ感染爆発でも中止の議論ないまま~パラ開会前後の新聞各紙の社説、論説の記録

パラリンピックが開会した8月24日前後に、新聞各紙が掲載した関連の社説、論説のうち、各紙のサイト上で読めるものを中心に見てみました。 五輪大会の期間中に、東京では新型コロナウイルスの感染者数は爆発的に増加し、現在は全国へと広がっています。に…

カテゴリ「東京五輪・直前2カ月~期間中の社説」

東京五輪開会2カ月前の5月23日付から、新聞各紙の五輪関連の社説、論説を、各紙のサイト上で読めるものを対象に記録してきました。8月11日付で区切りとします。 新聞の社説、論説は時の世論そのものではないにしても、世論を探るための歴史史料として…

選手たちが五輪のありようとスポーツの価値を語る意義~五輪閉会、地方紙の社説論説

東京五輪閉会後に大会を振り返った地方紙、ブロック紙の社説、論説の記録です。 総じて、選手たちが技と力の競い合いを繰り広げたことは好意的に評価しつつ、新型コロナウイルス禍で開催の意義が二転、三転しながら強行されたことや、国際オリンピック委員会…

力と技への感動と共感、社会に刻まれた深い不信と分断、IOCの尊大さ~東京五輪閉幕の在京紙、北海道新聞の社説の記録

一つ前の記事の続きです。 東京五輪が8月8日閉会しました。新聞各紙も9日付の社説、論説で大会を振り返り、今後の課題を展望しています。発行元の新聞社が大会の公式スポンサーに名前を連ねる全国紙5紙と北海道新聞、それに東京で発行している東京新聞(…

コロナ感染急増と東京五輪と首相の楽観姿勢~新聞各紙の社説、論説

新型コロナウイルスの感染者が急増し、7月28日に全国で9500人超に達しました。この問題を取り上げた29日付の新聞各紙の社説、論説を見ると、東京五輪の開催強行が人出の抑制を妨げている可能性を指摘したり、菅義偉首相の対応に危機感が欠けている…

東京五輪 期間中の社説、論説の記録 7月23日付~8月11日付 ※随時追加

東京五輪期間中に、五輪をテーマに取り上げた新聞各紙の社説、論説を記録していきます。随時、追記します。 五輪開会までの2カ月間の社説、論説は以下の別記事にまとめています。その続編になります。原則として、ネット上の各紙サイトで読めるものが対象で…

批判高まるバッハ会長~組織委のサポートはあるのか

7月23日の東京五輪開幕まであと5日です。米紙ワシントンポストが早くも「失敗」と指摘している、との記事が目に止まりました。 ※東京新聞(共同通信)「『東京五輪は完全な失敗』『国民の熱気は敵意に』」と米紙ワシントン・ポスト」=2021年7月1…

「緊急事態なら中止が筋」(高知新聞)、「期間中でも縮小や中止ためらうな」(神戸新聞)~五輪「中止」「打ち切り」の社説、論説

東京五輪を巡る波乱と混乱が続いています。 東京、千葉、埼玉、神奈川の1都3県で行われる競技は無観客とすることが7月8日に決まったのに続き、北海道、福島県での競技も10日までに有観客から無観客に変更となりました。残る有観客での実施は宮城、静岡…

自民にひときわ厳しい読売新聞、産経新聞~都議選の各紙社説

7月4日の東京都議選について、新聞各紙が6日付の社説で取り上げています。東京発行紙では朝日、毎日、読売、産経、東京の各紙が掲載しました。共通しているのは、自民党と菅政権に対して「事実上の敗北」(朝日)ととらえていることです。 その中でも、読…