コロナ特措法「罰則、強制力」議論は菅政権の失政隠しではないのか

新型コロナウイルス特別措置法に基づく2度目の緊急事態宣言が1月7日、東京、千葉、埼玉、神奈川の4都県を対象に発出されました。期間は1月8日から2月7日まで。感染拡大防止の急所である飲食に対策の重点を置くとのことで、飲食店の営業を午後8時ま…

緊急事態宣言になぜこんなに時間がかかる

新型コロナウイルスの感染拡大に対応するため、東京都と千葉、埼玉、神奈川3県を対象に、特措法に基づく緊急事態宣言が発出される見通しとなりました。昨年4月7日以来、2度目になります。菅義偉首相が1月4日、年頭の記者会見で、発出の検討に入ること…

「弱い立場の人が取り残される脆弱性を放置しない政治を」(沖縄タイムス)「民主政治に命を吹き込めるのは主権者」(中国新聞)~コロナ禍の新年、新聞各紙の社説、論説の記録

元日付の新聞各紙の社説、論説を、それぞれのネット上のサイトで見てみました。新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない中で、コロナ禍によってあぶり出された課題をどう克服し、どのような社会を目指すのかを探る内容のものが目立ちます。 中でも…

凡庸な人間と「一粒の麦」の生き方~新たなスタートの年に

新しい年、2021年を迎えました。本年もよろしくお願いいたします。 昨年10月に還暦を迎え、勤務先の通信社を定年退職しました。もうしばらくは雇用延長で同じ会社で働くとは言え、組織ジャーナリズムの一端に身を置いて過ごした現役の時間は終わりまし…

「桜」疑惑の本質は安倍前首相による公権力の私物化~検察の捜査への根本的な疑問とマスメディアの課題

安倍晋三首相当時の「桜を見る会」前夜祭(夕食会)の経費補填問題で、東京地検特捜部は12月24日午前、安倍前首相を嫌疑不十分で不起訴とし、公設第1秘書を政治資金規正法の不記載罪で略式起訴としました。東京簡裁は秘書に罰金100万円の略式命令を…

「桜を見る会」検察捜査への疑問とマスメディアの報道に思うこと ※追記 あれよという間に略式命令、罰金100万円

※12月23日までの動きを踏まえて書きました 安倍晋三首相当時の「桜を見る会」前夜祭(夕食会)の経費補填問題で、東京地検特捜部が12月21日に安倍前首相を事情聴取したと報じられました。新聞、テレビの各メディアは一斉に「第一秘書を略式起訴」「…

菅首相は、なぜこんなにも感染リスクに無頓着なのか~「生活感」との大きな乖離、落差

菅義偉政権が新型コロナウイルスの感染拡大防止のために掲げた「勝負の3週間」は、感染者が日を追って増大する一方のうちに過ぎました。今、明らかになっているのは、対策が後手後手に回っている政権の実状だけではありません。信じがたいほどの、菅首相自…

内閣支持率の急落と「GoToトラベル」停止~世論が動けば状況は変わる

歴史的と言ってもいい内閣支持率の急落ぶりではないでしょうか。NHKが12月11~13日に実施した世論調査によると、菅義偉内閣の支持率は前月調査から14ポイント下がって42%でした。毎日新聞と社会調査研究センターが12月12日に実施した調査…

「遂に宣戦布告」79年前の見出し/真珠湾攻撃「死後の選別」に迫った神戸新聞

太平洋戦争開戦の日の12月8日前後には、新聞各紙にも関連の記事が目につきました。8月の敗戦の日だけでなく、戦争が始まった日のことも語り継ぐことが、戦争体験を風化させず継承していくことにつながるのだと思います。目にした記事の中で、特に印象に…

為政者は国民をたやすく戦争に駆り立てることができる~ニーメラー、ゲーリングと今日の日本社会

今から79年前、1941年の12月8日、日本は米国や英国との「太平洋戦争」に踏み切りました。その以前から中国との戦争が続いていました。それから3年8カ月、最後は自国に加え、アジア諸国にもおびただしい住民の犠牲を生んで、1945年8月に日本…

安倍前首相の聴取もまだなのに「秘書ら略式起訴へ」は早すぎる

安倍晋三首相当時の「桜を見る会」前夜祭(夕食会)の経費補填問題で、朝日新聞が12月4日付朝刊の1面トップで「安倍氏公設秘書ら略式起訴へ」と報じました。東京地検特捜部が、安倍前首相の公設第1秘書で「安倍晋三後援会」の代表と事務担当者の2人を…

検事総長人事と「日本学術会議」会員人選に通底するもの

安倍晋三首相当時の「桜を見る会」前夜祭(夕食会)の経費補填問題は、読売新聞が12月3日付朝刊で「安倍前首相の公設秘書を立件へ」と報じたのを皮切りに、各マスメディアも追随。刑事事件化する様相がはっきりしてきました。安倍前首相に対しても、東京…

夕食会の費用だけではない、「桜を見る会」安倍前首相答弁の焦点~1年前の世論調査振り返り

はてなブログから、1年前のブログ記事を振り返りませんか、とのメールが届きました。「どれどれ」と思いながらちょうど1年前、昨年12月1日にアップした記事を見たら、前月11月にマスメディア各社が実施した世論調査結果のまとめでした。 安倍晋三首相…

政治家秘書の過酷さ、非情さを思い出す~「桜を見る会」経費疑惑、矢面に立たない安倍前首相

安倍晋三首相当時の「桜を見る会」を巡る疑惑のうち、前夜祭・夕食会の経費負担の問題が急展開しています。まず読売新聞が11月23日付の朝刊で「安倍前首相秘書ら聴取」と報じました。安倍前首相らに対しては政治資金規正法違反と公選法違反の容疑で告発…

「東京大空襲」身代わりの焼けイチョウ

11月の3連休に、ふと思い立って東京都墨田区の飛木稲荷神社を訪ねました。このブログでも2回紹介していますが、東京で戦争があったことを今に伝えるイチョウの木がある神社です。 第2次世界大戦の末期、今から75年前の1945年3月10日未明、現在…

「分断」から「結束」「協調」へ、多様性象徴 副大統領ハリス氏~米大統領選「バイデン氏勝利」を伝える在京紙の記録

米大統領選は日本時間の11月8日未明、米主要メディアが民主党のジョー・バイデン候補の勝利が確実になったと報じました。バイデン氏も勝利宣言を行いましたが、共和党候補の現職、ドナルド・トランプ大統領は敗北を認めず、選挙に不正があったと主張し、…

「改革」の結集軸を失い存在意義が揺らぐ「維新の会」~大阪都構想 僅差で再度の否決

大阪市を廃止して特別区を設置する「大阪都構想」は11月1日、大阪市民による住民投票で否決されました。「賛成」68万5729票に対し「反対」69万2996票。わずか約1万7千票の差でした。投票率は62.35%でした。構想を推進してきた大阪維…

組織ジャーナリズムと「負い目」の自覚~定年を機に

この10月、満60歳となり、勤務先の通信社を定年退社しました。1983年に記者職として入社してから37年余り。マスメディア企業に所属し、組織ジャーナリズムにかかわることを仕事としてきた職業人としての生き方に、大きな区切りを迎えました。 これ…

プロフィール写真を変更

このブログのプロフィールの写真を変更しました。今年1月の撮影です。 これまで使っていたのは2011年4月、大阪に転勤した直後に撮影したものでした。当時は50歳。10年近くが経過して、さすがに使い続けるのは無理だなと思い、今月で還暦を迎えるの…

2018年の政府見解、なぜ必要だったのか~「安倍政治」総括にもかかわる日本学術会議の6人非任命

前回の記事の続きです。日本学術会議が推薦した会員候補105人のうち6人が菅義偉首相から任命されなかった問題に対し、菅政権は詳しい説明を避けています。手続き論についても、加藤勝信官房長官が5日の記者会見で、日本学術会議法の解釈変更はしていな…

「知らしむべからず」の姿勢は変わらない~日本学術会議の会員非任命は検事長定年延長の再来

最初に報道に接した時から既視感がありました。菅義偉首相が、日本学術会議が推薦した会員候補のうち6人を任命しなかった件のことです。その後、政府が日本学術会議法の解釈を変更していたことが明らかになりました。できるはずがないことをやる、批判に対…

「代わり映えのなさ」が「コロナ優先」民意とマッチ~菅義偉政権の高支持率

退陣した安倍晋三氏の後任の自民党総裁、首相に、安倍政権で長く官房長官の地位にあった菅義偉氏が選出され、新内閣が9月16日発足しました。直後にマスメディア各社が実施した世論調査では、内閣支持率は60%台半ばから70%超と高い水準でした。安倍…

政治報道と世論調査相互の検証が課題ではないか~安倍内閣支持が急上昇、「アベ政治」7割が評価、「後任にふさわしい」菅氏が逆転

安倍晋三首相の退陣表明後、自民党の総裁選実施に合わせてマスメディア各社が電話世論調査を実施しています。その結果を見ていて、政治報道と世論調査の相互の意義、あるいは相関関係を巡って感じることが多々あります。雑駁ですが、いくつか書きとめておき…

「ついに沖縄とまっとうな関係築けず」(沖縄タイムス)~「安倍政治」 地方紙・ブロック紙の社説、論評

安倍晋三首相が8月28日に辞任を表明したことに対し、地方紙・ブロック紙も翌29日付の社説、論説で論評しています。ネットでチェックできたものについて、見出しを書きとめておきます。9月2日夜の時点で内容を読むことができる社説、論説は、リンクも…

感謝の対象に「こんな人たち」は入っているのか~根深い分断残した「安倍政治」の功罪

安倍晋三首相が8月28日、辞任することを記者会見で表明しました。持病の潰瘍性大腸炎が再発したこと、政治判断を誤ることがあってはならないと考えたことが理由だと説明しました。職務を続けることも考えたとのことですが、賢明な結論だと思います。病気…

水木しげるさん「総員玉砕せよ!」の“事実を超える真実”~戦争による死を美化しない

8月15日は、日本の敗戦で第2次世界大戦が終結して75年の日でした。わたしが今、危惧するのは、社会で戦争体験の継承が難しくなっていることです。特に戦没者を「尊い犠牲」と美化し「その上に今日の日本の繁栄がある」と位置付けることは、戦争の実相…

35年の時の長さを思う~日航ジャンボ機墜落当日のこと

35年前の夜、日本航空の東京発大阪行き123便のボーイング747型機、通称ジャンボジェットが群馬県・御巣鷹山中に墜落し、乗客乗員520人が死亡しました。事故機は、その以前に着陸時に機体後部を滑走路に接触させる「尻もち」事故を起こしていまし…

首相官邸の質問妨害に新聞労連が抗議声明~安倍首相インタビューではメディアを選別

安倍晋三首相が8月6日に訪問先の広島市で行った記者会見の際、質問を続けていた朝日新聞記者に対し、首相官邸報道室の男性職員が「だめだよもう。終わり、終わり」と制止しながら腕をつかんだとして、朝日新聞社が首相官邸に「質問機会を奪う行為になりか…

戦争と平和を考える特別の新聞~「ヒロシマ新聞」から「しんけん平和新聞」へ

8月になりました。この十数年来、わたしにとっては戦争と平和を考える特別な時間です。 広島市に本社を置く中国新聞社の従業員でつくる中国新聞労働組合は戦後50年の1995年8月、「ヒロシマ新聞」を制作しました。原爆投下によって、中国新聞社は45…

「ジャーナリズム信頼回復のための6つの提言」に賛同

東京高検検事長だった黒川弘務氏の定年延長問題は、週刊文春が新聞記者との賭けマージャンを報じ、黒川氏が辞職することで政治的なイシューとしては立ち消えの形になりました。検察庁法改正案も廃案になっています。しかし、黒川氏と繰り返しマージャンをし…