ニュース・ワーカー2

組織ジャーナリズムに身を置き40年余

2025-08-01から1ヶ月間の記事一覧

「共通のアイデンティーは育ちにくい」(沖縄タイムス)、「戦後日本の矛盾が沖縄に集中」「国民の理解不十分」(琉球新報)~敗戦80年、沖縄の新聞の本土への視線

一つ前の記事の続きです。 1945年の敗戦から80年の8月です。地方紙、ブロック紙が8月15日付、16日付で掲載した関連の社説、論説をネット上の各紙のサイトで見てみました。 目を引くのは沖縄の2紙、沖縄タイムスと琉球新報です。 それぞれ、見出…

「歴史を見過ごさないために」(朝日新聞)、「平和つくる行動を今こそ」(毎日新聞)、「80年続いた平和を次の世代に」(読売新聞)~敗戦から80年、在京紙の報道の記録

日本の敗戦から80年のことし8月15日、各地で追悼式典が開かれたと報じられています。東京発行の新聞各紙の16日付朝刊は、東京・日本武道館で開かれた政府主催の全国戦没者追悼式の様子を始め、「敗戦80年」の関連記事を複数のページにまたがって掲…

「近現代史160年」の視野でとらえる靖国神社~「非業の死」に差を付ける意味は見いだせない

1945年8月15日正午、昭和天皇が無条件降伏の受け入れを告げる音声がラジオで全国に流れました。9月の降伏文書調印で、第2次世界大戦は日本の敗戦で終結しました。1931年の満州事変にさかのぼれば、15年間にわたって日本は戦争をしていました…

戦意高揚の一翼を担った新聞~特別企画展「社会を映す、動かす-ポスターにあらわれる国策宣伝の姿-」

1945年8月、日本無条件降伏を受諾して第2次世界大戦は終結しました。それから80年の夏です。関連の企画やイベントが全国各地で開催されています。 東京・九段にある厚労省所管の博物館「昭和館」では、特別企画展「社会を映す、動かす-ポスターにあ…

特別企画展「武良茂(水木しげる)の戦争体験」=東京・しょうけい館

1945年8月、日本無条件降伏を受諾して第2次世界大戦は終結しました。それから80年の夏です。関連の企画やイベントが全国各地で開催されています。 東京・九段にある戦傷病者史料館「しょうけい館」で開催されている特別企画展「武良茂(水木しげる)…

続・「沈まぬ太陽」山崎豊子さんインタビューの紹介~ジャンボ機事故から40年

1985年8月12日、東京・羽田空港から大阪・伊丹空港に向かっていた日本航空123便ジャンボ機が群馬県の山中に墜落し、乗客乗員520人が犠牲になりました。あの事故からことしで40年になります。マスメディアでも、例年にも増して関連の報道が目…

特定の記者、媒体の選別と排除が可能な参政党「記者会見」登録制~「沈黙」は「承認」と受け取られる

参政党の「記者会見」が、特定の記者、特定の媒体を事実上、選別し排除できる仕組みになっていることは、このブログで触れてきました。会見への参加問題以前に、記者を選別することなく質問を受ける、という姿勢を欠いているのであれば、「記者会見」と呼べ…

原爆投下80年の夏に考える「差別」~教訓を継承し人間の「弱さ」を乗り越える ※追記:「地球市民」の視点

ことしは広島に原爆が投下されて80年。8月6日朝、広島市の平和記念式典の様子をテレビで見ました。投下時刻の8時15分、鐘の音とともにわたしも黙とう。続いて松井一実市長の「平和宣言」、小学生2人の「平和への誓い」、石破茂首相や湯崎英彦・広島…

「戦後80年の夏のメッセージ」若い世代の皆さんへ~歴史の教訓を学び、生かすのは今を生きる者の務め

昨年に続き、今年も4月から7月まで成城大学で非常勤講師を務めました。担当したのは文芸学部マスコミ学科の「マスコミ特殊講義」。主眼は文章の書き方、「文章作法」です。通年ではなく前期のみですので、実質的には3カ月間の指導でしたが、昨年同様、文…

一人の記者、一つの新聞社の問題と捉えると「報道統制の発想」が見えなくなる~参政党「記者会見」の発言封じの何が問題か

臨時国会が8月1日に開会しました。7月の参院選で14人を当選させ、所属国会議員が18人になった参政党は同日午後に「記者会見」を開きました。わたしは動画で視聴しました。 7月22日の会見を排除された神奈川新聞の石橋学記者はこの日は参加。しかし…

候補者から「帰化した者」を排除することは日本国憲法と深刻な矛盾~「日本ファースト」とも「国民ファースト」とも違う「日本人ファースト」

参政党は、自党から擁立する衆院選候補者や地方選の候補者の公募の応募条件に、「⽇本国籍を有しており(多重国籍は不可)、帰化した者でないこと」を掲げていることを知りました。日本国籍を持つ日本国民でも、帰化した人は参政党の候補者にはしないという…