ニュース・ワーカー2

組織ジャーナリズムに身を置き40年余

2024-10-01から1ヶ月間の記事一覧

苦痛と絶望の中で、沈黙のまま死んでいったあまたの被爆者を忘れない~日本被団協のノーベル平和賞受賞決定に思う

ことし2024年のノーベル平和賞は、日本全国の被爆者らでつくる日本原水爆被害者団体協議会(被団協)が受賞することが10月11日、ノルウェーのノーベル賞委員会から発表されました。授賞理由は「核兵器のない世界の実現に尽力し、核兵器が二度と使わ…

「政治とカネ」、石破政権への信任を問う衆院選へ~大学生に教えられた政治報道、選挙報道の課題

衆議院が10月9日、解散されました。衆院選は15日公示、27日投開票の日程が正式に決まりました。石破茂内閣の発足から8日後の解散、26日後の衆院選投開票はともに、戦後最短とのこと。国会で予算委員会などの論戦がなかったことに対し、石破首相が…

「申し訳なく思う」の「所感」は謝罪なのか~えん罪の非を認めない「異常」な検事総長談話 ■追記:袴田さん弁護団「謝罪になっていない」

一つ前の記事(「なお『犯人はこの人』と後ろ指を差す検事総長談話」)の続きです。 袴田巌さんの再審無罪判決に対して控訴断念を表明した10月8日の畝本直美検事総長の談話は、本文1300字の大半を、静岡地裁の無罪判決に対する批判と不満に充てていま…

なお「犯人はこの人」と後ろ指を差す検事総長談話

やはり検察の病理は根深い、と思わざるを得ません。 静岡県清水市(現静岡市)で1966年に一家4人が殺害された事件で、強盗殺人罪で死刑が確定していた袴田巌さんに静岡地裁が言い渡した再審無罪判決に対し、畝本直美検事総長が10月8日、談話を公表し…

ゼネコン汚職と「無敗の男」~追想:検察取材と記者

少し時間がたってしまいましたが、思うところが多々ある政治家を巡るニュースです。わたし自身が経験してきた「記者」や「組織ジャーナリズム」への考えも含めて、書きとめておきます。 現職の国会議員では2番目の当選回数という衆院選当選15回の中村喜四…

石破内閣への支持は高くはない一方で、立民・野田代表への期待も高くない ■追記:「党利党略」は自民にも野党にも

石破茂内閣の発足後に実施された世論調査の結果が報じられています。10月1~2日実施の4件(朝日新聞、読売新聞、日経新聞、共同通信)と、10月3日実施の毎日新聞の調査です。石破内閣の支持率は51~46%の枠内に収まりました。岸田文雄内閣の末…

石破新政権に厳しい新聞各紙~地位協定は沖縄の過重負担是正、解消の試金石

石破茂・自民党総裁が10月1日、国会で首相に指名され、新内閣が発足しました。首相就任前から10月27日の衆院選投開票を表明したことに対し、自民党総裁選では、衆院解散は国会の論戦を経て有権者に選択の判断材料を示してから、と主張していたことと…