ニュース・ワーカー2

組織ジャーナリズムに身を置き40年余

世論調査

石破内閣の支持急落、続投は容認の傾向変わらず~国民民主の「部分連合」には理解か 世論調査の記録

衆院選から1週間となる先前週の読売新聞、共同通信の両調査では、「辞めるべき」とする回答は3割を切っていました。1週間たって、2割台の前半とさらに水準が下がっています。 自民党総裁の交代と衆院解散・総選挙は、自民党の派閥パーティー券裏金事件が…

公約実現へ、野党にも党利党略なのか~国民民主との「部分連合」で自公政権継続の方向

衆院選後の政権のありようの輪郭が見えてきたように感じます。 自民党の森山裕幹事長と、国民民主党の榛葉賀津也幹事長が10月31日に会談し、榛葉幹事長は、首相指名選挙では決選投票も含めて国民民主党の議員は玉木雄一郎代表に投票することを伝えたと報…

石破政権の支持急落、しかし「続投容認」が多数派~産経、読売は辞任を求める

衆院選は自民党、公明党の与党が大敗した一方で、野党の間にも議席の過半数を占める多数派を形成できる枠組みは見えず、当面は国会での首相の指名と、どのように政権が構成されるのかが焦点のようです。自民党に対しては、石破茂首相・党総裁の責任論も指摘…

石破内閣への支持は高くはない一方で、立民・野田代表への期待も高くない ■追記:「党利党略」は自民にも野党にも

石破茂内閣の発足後に実施された世論調査の結果が報じられています。10月1~2日実施の4件(朝日新聞、読売新聞、日経新聞、共同通信)と、10月3日実施の毎日新聞の調査です。石破内閣の支持率は51~46%の枠内に収まりました。岸田文雄内閣の末…

改正規正法、否定的評価が8割にも~政治不信の果ての民主主義の危機を危惧

改正政治資金規正法が6月19日に成立した後の週末に実施された世論調査の結果が3件報じられているのを目にしました。いずれも改正規正法に対する評価を尋ねています。各調査の質問は、それぞれ尋ね方は異なっていますが、肯定的な評価か否定的な評価かを…

改憲の機運は高まっていないし、民意も拙速な改憲を求めていない

ことしの5月3日、憲法記念日の報道の記録です。 例年、いくつかのマスメディアは憲法記念日に合わせて、憲法に絞った世論調査を郵送方式で実施しています。月例の電話調査と比べ、時間をかけてじっくり考えて回答することが可能です。一般論として、その分…

信を失った岸田政権が戦闘機の輸出解禁を進める危うさ~民意は依然、賛否拮抗

TBS系列のJNNが3月30~31日に実施した世論調査の結果が報じられています。日本が英伊と共同開発する次期戦闘機の第三国への輸出を解禁するとの政府方針に対しては、賛成42%、反対40%でした。このブログの以前の記事で書いた通り、3月15日…

仮説メモ:投票率上昇なら政権交代に現実味?~「自民と立民 支持率並ぶ」の読み解きを試みる

先週末に実施された毎日新聞の世論調査の結果が目を引きました。岸田文雄内閣の支持率は14%、不支持率は82%に達しました。政党支持率でも、自民党と立憲民主党が16%で並びました。仮に今、衆院選が実施されれば、政権交代は必至と思えるような結果…

「安倍派幹部『不問』」になお8割超が疑義~民意の検察不信と新聞

自民党のパーティー券裏金事件で、自民党安倍派の政治資金収支報告書の虚偽記載に対し、東京地検は会計責任者を起訴しただけで、事務総長経験者ら派閥幹部の国会議員については不問としました。1月に実施された2件の世論調査では、「納得できない」「適切…

「安倍派幹部『不問』」に8割が疑義

自民党のパーティー券裏金事件で、自民党安倍派の政治資金収支報告書の虚偽記載に対し、東京地検は会計責任者を起訴しただけで、事務総長経験者ら派閥幹部の国会議員については不問としました。そのことへの疑問は、このブログでも触れました。東京地検が刑…

「不作為の当事者」の自己検証を怠れば、その先に何が来るか~ジャニーズ元社長の性加害とマスメディア

9月13日の岸田改造内閣について、新聞各社の世論調査結果が報じられています。改造は世論にさほど評価されていない、との結果がおおむね共通しているようです。目を引いたのは、朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、共同通信の4件の調査で、ジャニーズ事務所…

民意と乖離している岸田首相の改憲前のめり姿勢~憲法記念日の世論調査結果から

ことしの5月3日の憲法記念日は、岸田文雄政権が軍事費の大幅増、敵基地攻撃能力の保有などの軍拡を推し進める中で迎えました。軍事面で戦後の日本の国是であった「専守防衛」の変容としか言いようがありません。岸田首相が改憲姿勢を強めているのも、軌を…

民意を知り、市民の期待に応える~新人記者の皆さんへ(その2)

一つ前の記事の続きです。 通信社の組織ジャーナリズムの上でも、メディア界の労働組合運動の上でも大先輩であった故原寿雄さんからは、さまざまなことを教わりました。そのうちの一つに、絶望するな、悲観するな、ということがありました。わたしが新聞労連…

「表現の自由」「報道の自由」と「社会の信頼」~新人記者の皆さんへ

今年も新聞社や通信社に新人記者が加わりました。配属先も決まって研修を受け、そろそろ実務に入ろうか、という人もいるのではないでしょうか。わたし自身はこの春で、マスメディアでジャーナリズムの仕事をしてきて40年になりました。現役の時間はとうに…

行政文書の「記録」と高市元総務相の「記憶」~放送法の解釈レク「あった可能性高い」と総務省局長

このブログの以前の記事でも触れた放送法の「政治的公平」の解釈を巡る総務省の行政文書について、3月13日の参院予算委員会で、興味深いやり取りがありました。この文書が明らかになって以来、文書作成当時に総務相だった高市早苗氏は文書に記録された解…

同性婚の法整備、世論は肯定が多数~民意から乖離しているのは秘書官だけか

少し前のことになりますが、荒井勝喜首相秘書官(当時)が2月3日、報道陣とのオフレコ懇談で、性的マイノリティや同性婚に関連して「秘書官室は全員反対で、私の身の回りも反対だ」「隣に住んでいたら嫌だ。見るのも嫌だ。人権は尊重しますけどね」(共同…

財源だけではない、岸田軍拡そのものに懐疑と否定的見方が広がっている~1月の世論調査の結果から

一つ前の記事の続きになります。岸田文雄政権が進めようとしている軍拡=大幅な軍事費増に対して、現在、民意がどう受け止めているかを、1月にマスメディア各社が実施した世論調査の結果から読み解いてみました。結論から言えば、軍拡を支持する人の割合も…

敵基地攻撃能力の保有、「世論調査で賛成多数」に疑問と危惧~政府主張への疑義に触れない質問であることに留意が必要

先週末の12月17、18日に実施された3件の世論調査の結果が週明けに報じられました。敵基地攻撃能力の保有などを明記した安保3文書の改定が、16日に閣議決定された直後の調査です。世論調査の結果とその読み方は折に触れ、このブログで紹介してきま…

国葬の社会的評価は定まった~「よかった」18%、「しないよりはよかった」17%、「するべきではなかった」60%(毎日新聞調査)

9月27日に行われた安倍晋三元首相の国葬に対して、毎日新聞が10月22、23日に実施した世論調査で、ちょっと工夫した選択肢を設けているのが目にとまりましたので、書きとめておきます。他社を含めたこれまでの世論調査では、国葬の実施に対して賛否…

民意は「国葬やって良かった」とはならず

10月15、16日の週末に実施された世論調査2件の結果を目にしました。産経新聞とFNN(フジテレビ系)の合同調査では、岸田文雄内閣の支持率は5カ月連続の下落で40.9%。昨年10月の政権発足後、最低でした。ANNの調査でも、やはり政権発足後最低…

国葬「反対多数」と岸田内閣の支持続落に変わりなく~続く混迷と緊張に岸田首相で大丈夫か

「どんどん反対が増えていったけど、やっぱりやって良かった―」とはならなかったようです。9月27日に行われた安倍晋三元首相の国葬のことです。10月最初の週末、1、2両日に実施された世論調査3件の結果によると、国葬実施に対して、いずれの調査でも…

国葬「国論を二分」の表現は「印象操作」のおそれ

いつも参考にしているツイッター・アカウントの「三春充希(はる)⭐未来社会プロジェクト」さん(@miraisyakai)が、安倍元首相の国葬について、世論調査の集計をもとに「国論二分といえたのは7月中の一時期だけで、その後、世論は一方的に反対へと傾いていっ…

「国葬」評価、若い世代に急激な変化~もはや「世論を二分」ではなく「反対多数」

先週末に実施されたNHKと朝日新聞の世論調査のうち、安倍晋三元首相の国葬への賛否の評価を問う設問への回答結果が、興味深いことになっています。 朝日新聞の調査(9月10、11日実施)では、国葬に対し「賛成」38%、「反対」56%でした。前回調査(…

若年層の安倍政治支持に変化が起きているのか~「国葬」へ否定的評価が急増

ひとつ前の記事の続きです。 読売新聞が9月2~4日に実施した世論調査では、安倍晋三元首相の国葬に対する評価が、同じ質問をした8月の調査(8月5~7日)から大きく変化しました。「評価する」は49%から11ポイントも減って38%にとどまった一方…

安倍元首相「国葬」 世論の推移 ※随時更新

9月27日の安倍晋三元首相の国葬に対し、マスメディア各社の世論調査で賛否がどう推移したかを、わたしが目にした範囲で書きとめておきます。随時、更新します。 【10月】■9月27日に国葬が実施されたことに対しての評価です。 ・毎日新聞 ※22、23…

「国葬」に18~29歳は賛成64%、60代以上は反対6割(朝日新聞調査)

備忘です。 朝日新聞が8月27、28日に実施した世論調査の結果が報じられています。安倍晋三元首相の国葬に対しては「賛成」41%、「反対」50%と、9ポイントの差がつきました。反対が圧倒というわけではありませんが、最近の各メディアの調査結果の…

国葬「賛否拮抗」から「反対多数」に、岸田内閣支持16ポイント減も~国会は開かず、国葬を強行なのか

先週末、8月20、21両日に実施された世論調査の結果を、備忘を兼ねて書きとめておきます。 岸田文雄内閣の支持率は急落の傾向が続いています。毎日新聞と社会調査研究センターの合同調査では、1カ月余りで支持率が16ポイントも下がりました。産経新聞…

安倍元首相の国葬、旧統一教会との関係で急落した岸田内閣と自民党の支持率~内閣改造後の共同、読売両調査から

8月10日に岸田文雄首相が内閣改造を行ったことに対し、共同通信と読売新聞がそれぞれ10~11日に実施した世論調査の結果が報じられています。内閣支持率は共同通信調査が54.1%で、前回7月30、31日の調査から3.1ポイント増、読売新聞調査…

「反対」が「賛成」上回る(JNN調査)、「評価」逆転(NHK調査)~ 国葬に民意の多数の支持はない ※追記:読売調査も「世論が二分」

先週末に実施された2件の世論調査の結果が報じられています。NHKが8月5~7日に実施した調査と、JNN(TBS系列)が8月6、7日に実施した調査です。2件の調査とも、安倍晋三元首相の国葬に対しては、否定的な回答が肯定的な回答を上回りました…

国葬「反対」が多数、国会審議「必要」6割超、共同通信調査~「歴史にも目を据え、服喪の強要になりかねない国葬を問い直す必要」(信濃毎日新聞社説) ※追記:日経調査では反対47% 賛成43%

一つ前の記事で触れた共同通信の世論調査の続きです。 7月30、31日に実施した調査のうち、安倍晋三元首相の国葬に関わる質問と回答状況は以下の通りです。 ▼政府は、安倍晋三元首相の葬儀を国葬として実施すると決めました。全額を国費で負担します。あ…