政治・選挙
ことしは1945年に日本の無条件降伏で第2次世界大戦が終結して80年です。8月6日、9日の広島、長崎の原爆の日から15日の「敗戦の日」にかけて、マスメディアでも戦争体験の継承をめぐる報道が目に付きました。例年と異なると感じたのは、史実を認…
参政党の「記者会見」が、特定の記者、特定の媒体を事実上、選別し排除できる仕組みになっていることは、このブログで触れてきました。会見への参加問題以前に、記者を選別することなく質問を受ける、という姿勢を欠いているのであれば、「記者会見」と呼べ…
ことしは広島に原爆が投下されて80年。8月6日朝、広島市の平和記念式典の様子をテレビで見ました。投下時刻の8時15分、鐘の音とともにわたしも黙とう。続いて松井一実市長の「平和宣言」、小学生2人の「平和への誓い」、石破茂首相や湯崎英彦・広島…
臨時国会が8月1日に開会しました。7月の参院選で14人を当選させ、所属国会議員が18人になった参政党は同日午後に「記者会見」を開きました。わたしは動画で視聴しました。 7月22日の会見を排除された神奈川新聞の石橋学記者はこの日は参加。しかし…
参政党は、自党から擁立する衆院選候補者や地方選の候補者の公募の応募条件に、「⽇本国籍を有しており(多重国籍は不可)、帰化した者でないこと」を掲げていることを知りました。日本国籍を持つ日本国民でも、帰化した人は参政党の候補者にはしないという…
備忘を兼ねて書きとめておきます。 朝日新聞出版が運営するサイト「アエラデジタル」に、参政党の神谷宗幣代表のインタビュー記事が掲載されています。▽「参政党・神谷代表に聞いた『日本人ファースト』の“真意” 『初鹿野さんにはめちゃめちゃ注意しています…
参政党は参院選の公約で憲法について、「護憲」でも「改憲」でもなく、全く新しい憲法を作ることを目指すとして、「創憲」を掲げました。公表している「憲法草案」には、現行の日本国憲法が保障している国民の権利がごっそり抜け落ちていることは、このブロ…
一つ前の記事で以下のようなことを書きました。 参政党は7月22日に開いた「記者会見」から神奈川新聞の石橋学記者を排除しました。その本質は、現行の日本国憲法が保障している「表現の自由」および「報道の自由」の否定です。参政党が公表している憲法観…
国会議員の地位は日本国憲法で規定され、保障されています。だから国会議員であれば、憲法を順守するのは当然のことなのですが、それでも憲法は国会議員を含めた公務員に対し、憲法を尊重し擁護する義務を明文で課しています。努力目標ではありません。天皇…
差別は他者との違いを認めず、相手より自分の方が優れていると考えることから始まります。自分と他人には、違いはあって当たり前です。生まれも育ちも、性格も特性も、好きになる相手も、家族の形も人それぞれ。でもその違いを巡ってひとたび差別が起これば…
ひとたび始まった差別はどんどん広がる。「日本人ファースト」の「日本人」をほかの言葉に置き換えてみるとどうだろうか。「○○ファースト」-。 参院選の投票日の朝、そんなことを考えているときに、乙武洋匡さんの「『健常者ファースト』のこの国で。」とい…
ひどい参院選になってしまいました。「日本人ファースト」の参政党をはじめ、いくつかの政治勢力が差別を競い合うような状況です。街頭で人権侵害の発言がまかり通っています。この状況を傍観し沈黙してしまうと、差別は勢いを増します。だから、黙っている…
このブログで4回連続の更新になりますが、参院選で「日本人ファースト」を掲げている参政党の「憲法草案」について、もう少し書きとめておきます。 現行の日本国憲法が保障している数々の国民の権利が、この「憲法草案」には見当たらないことは、一つ前の記…
このブログの一つ前の記事で、参政党の「憲法草案」には「言論の自由」も「表現の自由」もないこと、それなのにTBSの報道への抗議の中では「民主主義の根幹である言論の自由と公正な報道の確保を強く求めてまいります」などと「言論の自由」を強調してい…
このブログの一つ前の記事では、参政党が「新しい憲法を創る」ことを参院選の公約に掲げ、「憲法草案」を公表していることをめぐって、国会議員である神谷宗幣代表、さらには計5人の国会議員を擁する参政党が、現行の日本国憲法に違反している疑いがあるこ…
7月20日に参院選の投開票があります。マスメディアの情勢調査では、「日本人ファースト」を掲げ、極右的な色彩の政策を公約にする参政党が急速に支持を集めていると報じられています。参政党の主張には多々疑問を感じます。選挙運動なら何を言っても許さ…
思わず耳を疑いました。米国のトランプ大統領が、イランの核施設への攻撃を広島、長崎への原爆投下になぞらえて「戦争を終結させた」と正当化した、とのニュースです。 【ハーグ共同】トランプ米大統領は25日、米軍によるイランの核施設攻撃が「戦争を終結さ…
先週末に実施した新聞3社の定例世論調査の結果が報じられています。 石破茂首相が自民党の衆院議員1期生に1人10万円の商品券を配布した問題を、民意は厳しく見ていることがうかがえます。石破内閣の支持率は前回、2月の調査から14~7ポイント低下し…
少なからず驚きがあるニュースです。 石破茂首相が3月3日に公邸で自民党の当選1回の衆院議員15人と会食。石破氏の個人事務所が土産の名目で1人当たり10万円分の商品券を配っていたことが3月13日夜、報じられました。石破首相は深夜になって報道陣…
一つ前の記事(「立花孝志『2馬力』選挙」と報じることで見えにくくなること)の続きです。 千葉県知事選に出馬を表明している立花孝志・「NHKから国民を守る党」党首が2月14日の定例会見で、「2馬力選挙」の撤回を表明しました。出馬自体は維持する…
少し時間がたちましたが、興味深いことに気が付きました。備忘を兼ねて書きとめておきます。 昨年11月の兵庫県知事選で、自身の当選ではなく、斎藤元彦知事の再選を目指して出馬した「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首が2月7日、千葉県知事選(2…
選挙とSNS、あるいは選挙とデマやフェイク、さらには他候補の当選のために出馬した「2馬力選挙」候補の扱いなど、マスメディアの政治報道、選挙報道にいくつもの課題が突き付けられた昨年11月17日の兵庫県知事選を巡って、新たな展開がありました。…
昨年の東京都知事選、衆院選、兵庫県知事選ではSNSが注目を集めました。兵庫県知事選では、新聞、テレビが当初劣勢だと報じていた斎藤元彦知事が当選したことで、SNS上に「マスメディアの敗北」との言説が飛び交いました。勝ち負けの問題ではないので…
読売新聞グループ本社の渡辺恒雄・代表取締役主筆の訃報が伝えられました。新聞の発行部数が減少の一途とはいえ、618万部余(2023年7月~12月平均、「読売新聞MEDIA GUIDE2024-2025」より)で日本最大の部数の同紙は、12月20日付の…
先週末に実施された4件の世論調査(朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、共同通信)の結果を目にしました。特徴的なのは、政党支持率ではいずれの調査でも国民民主党が立憲民主党を上回り、野党でトップになっていることです。 国民民主党は10月の衆院選では「…
備忘のメモを兼ねて書きとめておきます。 TBS系列で11月30日(土)に放映された報道特集の「兵庫県知事選“斎藤現象”を考える」を、インターネト上の見逃し配信サービスTVerで見ました。事の発端から、兵庫県知事選を経て斎藤元彦知事が再選され、…
備忘のメモを兼ねて、書きとめておきます(精緻な論考ではありません)。 この週末に参加した内輪の勉強会で、テレビに詳しい方から、斎藤元彦知事が再選された11月17日の兵庫県知事選とテレビについて、お話を伺う機会がありました。同感のことが少なく…
何も真相は明らかになっていない、と感じた記者会見でした。やはり知事本人の説明が必要なのではないでしょうか。 兵庫県知事選で再選された斎藤元彦知事のSNS運用に、公職選挙法違反ではないかとの指摘が続いていることに対して、斎藤知事の代理人の奥見…
兵庫県知事選で再選された斎藤元彦知事陣営のSNS戦略を巡って、公職選挙法違反との指摘が出ている問題は、新たな段階に進みました。斎藤知事は11月25日午後、東京で開かれた全国知事会議の終了後に記者団に囲まれ、いくつか重要なことを自ら口にしま…
兵庫県知事選挙で斎藤元彦知事が再選されたのは11月17日でした。失職当初は劣勢が伝えられながら、SNSを追い風にした逆転劇に、ネット空間は熱気と高揚感に覆われていたように感じました。あれから24日で1週間。わずかな時間のうちに、潮目はすっ…