政治・選挙

参院選の争点は「物価高」「安保」「改憲」、根底で問われるのは「非戦の国是」

参議院議員選挙が6月22日、公示されました。 折しも、2月24日に始まったロシアのウクライナ侵攻は終わりが見えず、ロシアへの経済制裁は原油の高騰、物価高となって日本の社会にも跳ね返ってきています。ロシアは日本の隣国でもあり、不安を感じる人は…

東京の空は沖縄の空につながっている~米大統領の横田基地、都心ヘリポート利用の意味を報じなかった在京各紙

米国のバイデン大統領が5月22日に来日し、24日に帰国の途に就くまで東京に滞在しました。この間、日米首脳会談と、日米両国にオーストラリア、インドを加えた4カ国の協力枠組み「クアッド」の首脳会合が東京で開かれました。ウクライナ侵攻を続けるロ…

沖縄の過重な基地負担を「自分ごと」に~「後ろめたさ」も、復帰50年 地方紙の社説、論説の記録

沖縄の日本復帰50年を地方紙の社説、論説はどのように論じたのか。5月15日当日前後の掲載について、主な地方紙各紙を調べてみました。いつもはネット上の各紙サイトで内容が読めるものを対象にしているのですが、今回はそれ以外の新聞についても可能な…

「『平和の島』達成されず」(玉城知事) 「強い経済実現」(岸田首相)~沖縄復帰50年式典、在京紙の報道の記録

沖縄の日本復帰50年の日だった5月15日、記念の式典が東京と沖縄で開催されました。東京発行の新聞各紙も、翌16日付の朝刊で報じています。日経新聞以外は1面トップでした。 各紙の1面本記の見出しを並べてみます。【朝日】「50年『平和の島』達成…

問われているのは「沖縄の自己決定権」と「本土のわたしたち」~施政権返還、日本復帰50年の在京紙報道の記録

沖縄の施政権が日本に返還されて、5月15日で50年を迎えました。東京発行の新聞各紙はいずれも、15日付朝刊紙面で関連の記事を大きく扱っています。日経新聞以外の5紙(朝日、毎日、読売、産経、東京)はいずれも1面トップ。日経も本記は1面です。…

平和の理念尊重の論調が圧倒~憲法記念日の地方紙、ブロック紙の社説

5月3日付の地方紙、ブロック紙各紙に掲載された憲法記念日の社説、論説を、ネット上の各紙のサイトで読める範囲でチェックしました。ロシアのプーチン政権によるウクライナ侵攻の真っただ中であり、やはり日本国憲法の平和主義の理念を堅持し、現実の外交…

この上、北海道警が争う余地がどこにあるのか~「表現の自由侵害」判決、続く地方紙の社説掲載

2019年の参院選で、街頭演説中の安倍晋三首相(当時)にヤジを飛ばした市民を排除した北海道警の警察官の行為を、表現の自由の侵害と認めて道に損害賠償を命じた札幌地裁の判決に対して、被告の北海道は4月1日、控訴しました。北海道警が、判決のどこ…

「警察が政権党に肩入れした疑念も」(北海道新聞)、やはり安倍元首相も当事者~「表現の自由侵害」札幌地裁判決の各紙社説

一つ前の記事の続きです。 2019年の参院選で、街頭演説中の安倍晋三首相(当時)にヤジを飛ばした市民を排除した北海道警の警察官の行為を、憲法が保障する表現の自由の侵害と認めて道に損害賠償を命じた札幌地裁の3月25日の判決について、地元紙の北…

「表現の自由侵害」を当の安倍元首相はどう考えるのか~在京紙の扱いが分かれた札幌地裁判決

2019年7月、参院選期間中に当時の安倍晋三首相が札幌市のJR札幌駅前で街頭演説をした際、「安倍辞めろ」「増税反対」などとヤジを飛ばした市民が、北海道警の警察官に片や腕などをつかまれその場から排除されたり、長時間にわたって付きまとわれたり…

東京新聞が特集「石原慎太郎氏の差別発言 いま再び考える」掲載

故石原慎太郎・元東京都知事の差別発言について、東京新聞が2月15日付の朝刊に1ページの特集記事「石原慎太郎氏の差別発言 いま再び考える」を掲載しました。掲載の趣旨は、13日付の紙面で大場司・編集局長(中日新聞社東京本社編集局長)が説明してい…

石原元都知事の差別発言の扱い、東京新聞編集局長「責任を痛感」~「石原節」の表現が暴言や失言を容認する風潮招いた

2月13日(日)付の東京新聞朝刊5面(社説・意見)のコラム「新聞を編む」に、「言葉の作用 責任を痛感」の見出しで、同紙の大場司・編集局長(中日新聞東京本社編集局長)の一文が掲載されています。石原慎太郎・元東京都知事の訃報に対して、読者からた…

首長や議員が「自主憲法制定」を唱えるのは自己矛盾~石原元都知事に対するマスメディアの無頓着ぶり、問われる憲法観

一つ前の記事(「慎太郎節」「石原節」が薄めてしまう実像~マスメディアの報道は歴史の記録)の続きです。故石原慎太郎・元東京都知事の足跡に関連して、もう一つ書きとめておきます。憲法のことです。 石原元知事は現在の日本国憲法への嫌悪感を露骨に表明…

「慎太郎節」「石原節」が薄めてしまう実像~マスメディアの報道は歴史の記録 ※追記・東京新聞編集局長「責任を痛感」

少し時間がたちましたが、同時代の記録として書きとめておきます。 2月1日午後に明らかになった石原慎太郎元東京知事の訃報を、東京発行の新聞各紙は翌2日付の朝刊で大きく扱いました。「正論」執筆陣に迎え、コラムの枠も提供していた産経新聞は1面トッ…

原発にも、本土の米軍基地にも共通の視点~名護市長選に対する地方紙、ブロック紙の社説、論説(その2)

1月23日の沖縄県名護市長選の結果に対する、地方紙の社説、論説の続きです。各紙のサイトで読める範囲でチェックしました。 米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設を巡っては、2019年2月の県民投票で「反対」が7割を占めたように、沖縄の民意は明…

地方自治の視座から、政府に転換求める地方紙~名護市長選に対する地方紙、ブロック紙の社説、論説

沖縄県名護市長選の結果に対する新聞各紙の扱いの続きです。地方紙・ブロック紙の社説も、各紙の自社サイトで確認できるもののみですが、チェックしました。 この選挙結果をもって、辺野古新基地の建設推進を地元の民意が容認したとは言えない、との点が各紙…

「移設容認と短絡するな」(朝日) 「普天間移設の進展を着実に」(読売)~名護市長選 東京発行各紙の社説

沖縄県名護市長選で、自民、公明両党が推薦した現職が、同市辺野古の新基地建設に反対する前市議の新人に5000票余の大差をつけて再選されたことを、東京発行の新聞各紙が1月25日付朝刊の社説でそろって取り上げました。 選挙戦では現職の渡具知武豊氏…

名護市長に岸田政権支援の現職再選、しかし辺野古の新基地容認ではない~「沈黙 私たちも問われている」(朝日新聞)

沖縄県名護市長選が1月23日投開票され、現職で自民、公明両党の推薦を受けた渡具知武豊氏(60歳)が、同市辺野古の新基地建設に反対する前市議で、立憲民主や共産、社民各党などの推薦を受けた新人の岸本洋平氏(49歳)を破って再選されました。渡具…

基地の過剰負担は本土の日本国民も当事者~名護市長選皮切り、復帰50年の沖縄の選挙を注視する

沖縄県名護市長選が1月16日、告示されました。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の返還に日米両政府が合意したのは1996年。その後に移設先として名護市辺野古が浮上してから7回目の市長選です。立候補したのは自民、公明の推薦を得て2期目を目指…

衆院選後の世論調査でも野党4党の共通政策の質問はない~衆院選報道振り返り④

一つ前の記事の続きです。 衆院選での立憲民主党、共産党、社民党、れいわ新選組の野党4党の共闘の意義は、小選挙区での候補一本化もさることながら、その前段で市民連合を仲立ちとして共通政策に4党が合意していたこと、その共通政策の内容が、安倍・菅政…

在京紙は野党4党の共通政策合意をどう報じていたか~自民党総裁選とに大きな差 衆院選報道振り返り③

少し時間がたちましたが、衆院選でマスメディアがどのような報道を展開したか、振り返りの続きです。 今回の衆院選は、「市民連合」(正式名称「安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合」)を仲立ちに、立憲民主党、共産党、社民党、れいわ新選組の…

25年前に日米が合意したのは「辺野古移設」ではなかった(沖縄タイムス社説)~岸田政権、松野官房長官も「唯一の解決策」強調 ※追記 「新基地見直し聞き流すな」(琉球新報社説)

松野博一官房長官が11月6日、沖縄県で玉城デニー知事と会談しました。同県宜野湾市の米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設について、玉城知事が「直ちに中断し、問題解決に向け国と県の協議の場を設けてほしい」と求めたのに対し、松野…

「敵を想定しその敵地を侵攻するという狂気」(保坂正康さん)~戦争体験の風化と軍拡公約の承認 衆院選報道振り返り②

今回の衆院選で自民党は、軍事費の大幅な増加と敵基地攻撃能力の保有を公約に明記しました。そのことが何を意味するのか、わたしはこのブログの以前の記事(「『軍事優先社会』で何が起こるかを伝えることが衆院選報道に必要~マスメディアにも『表現の自由…

「不発」野党共闘の意義~自民「絶対安定多数」を読めなかったマスメディア 衆院選報道振り返り①

10月31日投開票の衆院選は、終わってみれば自民党が261議席(無所属からの追加公認2人を含む)を得て、全ての常任委員会で委員長ポストを独占し、なおかつ全委員会で過半数の委員を確保する「絶対安定多数」に達しました。改選前から15議席減とは…

「軍事優先社会」で何が起こるかを伝えることが衆院選報道に必要~マスメディアにも「表現の自由」の当事者性

衆院選が10月19日、公示されました。自民党、公明党連立の岸田文雄内閣は10月4日に発足したばかり。一方で野党は、立憲民主党、共産党、社民党、れいわ新選組の4党が市民連合との間で共通政策に合意し、選挙区での候補者一本化を進めるなど共闘体制…

自民党公約が明示する「軍拡」~政権選択の最大論点

衆議院が10月14日、解散されました。衆院選は19日公示、31日に投開票されます。憲法70条は、衆院選の後に初めて国会の召集があったときは、内閣は総辞職をしなければならないと規定しています。自民党、公明党連立の岸田文雄内閣は10月4日に発…

岸田首相の所信表明に地方から懐疑、批判~「『みんな』に沖縄は含まれるのか」(琉球新報)、「被災者にどう寄り添う」(福島民報)、「被爆地の期待、裏切られた」(中国新聞)

岸田文雄首相が10月8日、国会で就任後初の所信表明演説を行いました。総じて具体性に乏しく、就任以来盛んに強調している「新しい資本主義」「成長と分配の好循環」についても、何がどう新しいのかよく分かりません。実質的には、安倍晋三元首相が進め菅…

支持率45~59%、岸田政権“ご祝儀”少な目~「新しい資本主義」は耳当たりがいいが「雇用の質」をどう考えるのか

自民党の岸田文雄総裁が10月4日、国会で第100代首相に選出され、自民、公明両党連立の新内閣が発足しました。岸田首相は同日夜の記者会見で、臨時国会会期末の14日に衆院を解散し、19日公示、31日投開票とすることを表明。これまでは自治体など…

「自民党劇場」が圧倒、野党の動きは紙面で埋没~有権者の政権選択に資する報道への課題

自民党の岸田文雄・新総裁の選出に伴い、臨時国会が10月4日に召集。岸田氏が首相に選出され、組閣が行われます。既に党役員人事では、麻生太郎副総裁、甘利明幹事長、総裁選で安倍晋三前首相が強力に後押しした高市早苗氏が政調会長など、「安倍・麻生・…

安倍前首相のアシストで岸田氏圧勝~衆院選へ、「自民党劇場」で終わらない報道が必要

自民党の新総裁に9月29日、岸田文雄氏が選出されました。国会議員票と同数の党員票の獲得を競った1回目の投票で1位。世論調査などでトップの人気があった河野太郎氏を1票差で交わしました。国会議員票の比重が圧倒的に高い決選投票では、河野氏に大差…

コロナ死者1万7千人超、在宅死続出に、総裁選候補者は当事者意識があるだろうか~宝島社が今度は“見殺し”広告

出版社の宝島社が、9月22日付の朝日新聞、読売新聞、日経新聞の各朝刊に、見開き2ページ前面を使った企業広告を出稿しました。放り出されたようなクマのぬいぐるみと、新型コロナウイルスとおぼしき赤い球体。「国民は、自宅で見殺しにされようとしてい…