政治・選挙

2018年の政府見解、なぜ必要だったのか~「安倍政治」総括にもかかわる日本学術会議の6人非任命

前回の記事の続きです。日本学術会議が推薦した会員候補105人のうち6人が菅義偉首相から任命されなかった問題に対し、菅政権は詳しい説明を避けています。手続き論についても、加藤勝信官房長官が5日の記者会見で、日本学術会議法の解釈変更はしていな…

「知らしむべからず」の姿勢は変わらない~日本学術会議の会員非任命は検事長定年延長の再来

最初に報道に接した時から既視感がありました。菅義偉首相が、日本学術会議が推薦した会員候補のうち6人を任命しなかった件のことです。その後、政府が日本学術会議法の解釈を変更していたことが明らかになりました。できるはずがないことをやる、批判に対…

「代わり映えのなさ」が「コロナ優先」民意とマッチ~菅義偉政権の高支持率

退陣した安倍晋三氏の後任の自民党総裁、首相に、安倍政権で長く官房長官の地位にあった菅義偉氏が選出され、新内閣が9月16日発足しました。直後にマスメディア各社が実施した世論調査では、内閣支持率は60%台半ばから70%超と高い水準でした。安倍…

政治報道と世論調査相互の検証が課題ではないか~安倍内閣支持が急上昇、「アベ政治」7割が評価、「後任にふさわしい」菅氏が逆転

安倍晋三首相の退陣表明後、自民党の総裁選実施に合わせてマスメディア各社が電話世論調査を実施しています。その結果を見ていて、政治報道と世論調査の相互の意義、あるいは相関関係を巡って感じることが多々あります。雑駁ですが、いくつか書きとめておき…

「ついに沖縄とまっとうな関係築けず」(沖縄タイムス)~「安倍政治」 地方紙・ブロック紙の社説、論評

安倍晋三首相が8月28日に辞任を表明したことに対し、地方紙・ブロック紙も翌29日付の社説、論説で論評しています。ネットでチェックできたものについて、見出しを書きとめておきます。9月2日夜の時点で内容を読むことができる社説、論説は、リンクも…

感謝の対象に「こんな人たち」は入っているのか~根深い分断残した「安倍政治」の功罪

安倍晋三首相が8月28日、辞任することを記者会見で表明しました。持病の潰瘍性大腸炎が再発したこと、政治判断を誤ることがあってはならないと考えたことが理由だと説明しました。職務を続けることも考えたとのことですが、賢明な結論だと思います。病気…

首相官邸の質問妨害に新聞労連が抗議声明~安倍首相インタビューではメディアを選別

安倍晋三首相が8月6日に訪問先の広島市で行った記者会見の際、質問を続けていた朝日新聞記者に対し、首相官邸報道室の男性職員が「だめだよもう。終わり、終わり」と制止しながら腕をつかんだとして、朝日新聞社が首相官邸に「質問機会を奪う行為になりか…

河井夫婦から金を受け取った100人をなぜ立件しないか、検察は公に説明すべきだ

河井案里参院議員が初当選した昨年7月の参院選を巡り、東京地検特捜部が7月8日、河井議員と夫で前法相の河井克行衆院議員を公職選挙法違反の罪で起訴しました。この事件では河井夫婦の地元の広島県内で、首長や地方議員らに広範に現金が配布されていまし…

巨大選挙区でたった1人を選ぶ東京都知事選~現職が圧勝 雑感

東京都知事選は7月5日に投開票が行われ、現職の小池百合子氏が他候補に大差をつけて再選されました。得票は366万1371票で、都知事選では歴代2位とのことです。得票率は59.7%。次点の宇都宮健児氏が84万票余りなので、文字通り他の候補が束…

長期政権のゆがみ、腐敗が詰まった河井前法相夫妻の買収事件

新型コロナウイルス感染拡大の第2派への備えが必要と指摘されながら、通常国会は6月17日、会期を延長することなく閉会しました。それを待っていたように、東京地検特捜部は18日、昨年の参議院選での公職選挙法違反(買収)容疑で、自民党衆院議員だっ…

国と地域の関係を問う辺野古埋め立て工事の再開~控え目な在京各紙の報道

沖縄県議選の投開票から5日後の6月12日、日本政府は沖縄県名護市辺野古の新基地予定地の埋め立て工事を再開しました。工事関係者1人が新型コロナウイルスに感染したことから、4月17日から工事は中断していました。県議選では、玉城デニー知事の県政…

辺野古新基地反対の民意変わらず~沖縄県議選で玉城知事与党が過半数

沖縄県議選が6月7日、投開票されました。定数48のうち、玉城デニー知事を支持する県政与党は25議席を獲得し、改選前(26議席)に続き、過半数を維持しました。県政野党では、自民党が4議席増の17議席を獲得しています。与野党の色分けとは別に、…

新型コロナ禍と政治への関心、安倍内閣支持率の低下~5月の世論調査結果から

マスメディア各社が5月に実施した世論調査の結果で目にとまったもののうち、安倍晋三内閣の支持率について書きとめておきます。 5月上旬実施の調査では、前回3月下旬ないし4月実施の調査と比べて支持が下がったのは毎日新聞調査(5月6日実施)だけで、…

検察庁法改正反対 民意の高まりの発起点~コロナ禍の下の政治意識とマスメディア

新型コロナ禍の緊急事態宣言が続く中で、国会採決の強行が危惧された検察庁法改正案は5月18日の月曜日、政府・与党が今国会での採決見送りを決めました。「束ね法案」としていた国家公務員の定年延長法案丸ごとの措置です。5月8日の衆院内閣委での審議…

「白紙に戻して出直せ」「不要不急の法案」「批判受け止め撤回を」~検察庁法改正案 新聞各紙の社説、論説

衆議院内閣委員会で先週5月8日に審議入りした検察庁法改正案に対して、新聞各紙が社説、論説でどのように扱っているか、可能な範囲で見てみました。地方紙、ブロック紙はネット上の各紙のサイトで読めるものが中心です。 検察庁法改正案は、検察官の定年を…

「#検察庁法改正案に抗議します」の報じられ方~衆院委員会審議入り、在京各紙の記録

検察官の定年を一律65歳とする検察庁法改正案に対する審議が5月8日、衆議院内閣委員会で始まりました。自民党は今週中にも衆院を通過させる構えだと報じられています。 国家公務員の定年延長と一括して提出されている、いわゆる「束ね法案」です。検察官…

不祥事続きでも安倍政権支持率は40~50%で安定~要因にスマホ普及

3月にマスメディア各社が実施した世論調査の結果から、安倍晋三内閣の支持率を書きとめておきます。同じ週末に実施された調査結果同士を比べてみても、どうも支持率の増減などに共通の傾向を読み取るのは難しいように思います。強いて言えば、いずれの調査…

五輪1年延期を「賭け」と言い放つ森組織委会長~朝日新聞のインタビューに

一つ前の記事(「事実上の『神頼み』」 東京五輪リセット~7年前の高揚感なく」)の続きになります。 東京五輪・パラリンピックの2021年への延期が決まったことについて、朝日新聞が大会組織委の森喜朗会長にインタビューしました。記事は、紙面では4…

事実上の「神頼み」 東京五輪リセット~7年前の高揚感なく

7年前に撮った1枚の写真があります。2020年の五輪開催地が東京に決まったことを伝える2013年9月9日の夕刊各紙です。当時、わたしは勤務先の転勤人事で大阪にいましたので、写っているのは全国紙各社の大阪本社発行の紙面です。「東京」の見出し…

「復興五輪」を口にしなかった安倍首相、「ウイルスに打ち勝った証しの五輪」に違和感

ことし7~8月に予定されていた東京五輪と、8~9月のパラリンピックの延期が3月24日に決まりました。新型コロナウイルス感染の世界的な拡大を見れば、もう少し早く決めても良かったように思うのですが、報道によれば、安倍晋三首相が24日夜に国際オ…

近畿財務局職員の手記公表と遺族の提訴、在京紙の報道は二分 ※追記「会見回避の首相、『森友』追求逃れか」(西日本新聞)

森友学園への国有地売却を巡り、2018年3月に自殺した近畿財務局職員の妻が3月18日、決裁文書を改ざんさせられ苦痛と過労でうつ病を発症したなどとして、国と佐川宣寿・元財務相理財局長(元国税庁長官)に計約1億1千万円の損害賠償を求めて大阪地…

公務員倫理が悪化していると感じる国民が安倍政権下で増えている~人事院のアンケート結果から

東京高検検事長の定年延長問題に関連して、興味深い資料が人事院のサイトにあることを先日、このブログに書きました。ほかにも何かあるかもと見ていたら、検事長の定年延長とは直接関係はないのですが、やはり興味深い調査結果の報道発表資料がありました。…

東京高検検事長の定年延長 地方紙も批判続く~社説・論説の記録

東京高検検事長の定年延長問題に対しては、地方紙・ブロック紙の社説・論説でも批判や疑念が示されています。新型コロナウイルスへの対策を巡って、安倍晋三政権は国民の信頼を得ることが必要なのに、唐突だった小中高校の一斉休校要請が社会に混乱を招いて…

安倍内閣支持率は2月下旬から急落モードか~2月の世論調査結果から

2月にマスメディア各社が実施した世論調査のうち、安倍晋三内閣の支持率、不支持率を書きとめておきます。国会で安倍首相が主催した「桜を見る会」や、東京高検検事長の定年延長を巡る不自然な経緯などが野党から厳しく追及されたこともあってか、支持率が…

東京高検検事長は定年延長しても検事総長になれない~人事院の研究会資料に「他の官職に異動させることができない」と明記

※安倍晋三内閣が2月18日に閣議決定した答弁書で、黒川東京高検検事長を検事総長に任命することは可能としている点について追記しました(2020年2月29日)。 東京高検検事長の定年延長問題に関連して、人事院のサイトに興味深い資料がありました。 …

「法の支配否定」「ご都合主義」「論理破綻の開き直り」~検事長定年延長、「桜を見る会」の新聞各紙社説・論説

「桜を見る会」を巡る安倍晋三首相の説明にはいくつも疑念が浮かび、東京高検検事長の定年延長を巡っては、検察庁法と国家公務員法の解釈を変更したとする手続きに不自然さがいくつも指摘されています。日本の法治主義や民主主義が大きく揺らいでいます。新…

答弁撤回や日付のない協議文書は何を示しているか~不自然さが増す一方の検事長定年問題

以前にこのブログで触れた東京高検検事長の定年延長問題は、その後も信じられないような動きが続きました。2月13日に安倍晋三首相が衆院本会議で、「検察官の勤務(定年)延長に国家公務員法の規定が適用されると解釈することとした」と唐突に解釈変更を…

安倍晋三内閣の支持率が急落、とは言え昨年12月と同水準 ※追記:朝日調査は横ばい

2月の世論調査の結果が2件報じられています。14~16日に実施された読売新聞の調査と、15、16日の共同通信の調査です。安倍晋三内閣の支持率は、読売調査では前回1月調査から5ポイント減の47%、共同通信調査では同8.3ポイント減の41.0…

これがまかり通るなら何でもできる、安倍首相の「解釈変更」答弁~東京高検検事長の定年延長のおかしさ

数を恃んだ強引さがこれまでも再三指摘されてきた安倍晋三政権ですが、今までとは質の上でも異なると思われる、違法の疑いが極めて濃厚で恣意的な措置が批判を浴びています。東京高検の黒川弘務検事長の定年延長です。 2月8日の64歳の誕生日で定年退官す…

新聞労連が声明「オープンな首相記者会見を求める」

新聞労連が12月2日、声明「オープンな首相記者会見を求める」を発表しました。このブログの一つ前の記事で紹介した、「桜を見る会」を巡る安倍晋三首相の説明への民意の不信感にもつながってくる内容です。全文を引用して書きとめておきます。 オープンな…