政治・選挙

自民にひときわ厳しい読売新聞、産経新聞~都議選の各紙社説

7月4日の東京都議選について、新聞各紙が6日付の社説で取り上げています。東京発行紙では朝日、毎日、読売、産経、東京の各紙が掲載しました。共通しているのは、自民党と菅政権に対して「事実上の敗北」(朝日)ととらえていることです。 その中でも、読…

勝者はいなくても自民は大敗~都議選で示された民意に大きな変化の予感

東京都議選が7月4日、投開票されました。主な党派別の結果は以下の通りです。 改選前第1党の都民ファーストの会は45議席から31議席に減 4年前の前回、歴史的大敗を喫した自民党は25議席から33議席になり第1党に 公明党は現有議席数と同じ23人…

宮内庁長官「拝察」報道の記録

宮内庁の西村泰彦長官が6月24日の記者会見で、「天皇陛下は現下の新型コロナウイルス感染症の感染状況を大変心配されている。国民に不安の声がある中で、開催が感染拡大につながらないか、懸念されていると拝察している」(共同通信)と述べ、万全の対策…

菅首相「『1万人』五輪相へ自ら提案」(産経)、「『無観客』盾に強行突破」(毎日)~会場の酒類販売は見送り

東京五輪の観客は、収容定員の50%以内で上限1万人に決まりました。6月21日に大会組織委員会、日本政府、東京都、国際オリンピック委員会(IOC)、国際パラリンピック委員会(IPC)の5者協議が開かれ、終了後に橋本聖子・組織委会長が記者会見…

日本社会を覆う感染拡大の不安~五輪開催強行は内閣支持に結び付いていない

先週末に実施された電話世論調査の結果がいくつか報じられています。そのうち朝日新聞(6月19、20日実施)、共同通信(同)、毎日新聞・社会調査研究センター(6月19日実施)の3件について、東京五輪・パラリンピックに関連する質問と回答の状況を…

政治利用、危険だけでなくアンフェア、民意の支持少数~もはや止まらない東京五輪「観客入り開催」への疑問

東京五輪・パラリンピックは今夏、観客を入れての予定日程通りの開催に大きく舵が切られました。 菅義偉首相は6月17日、新型コロナウイルス対応として東京都や大阪府など10都道府県に出している緊急事態宣言を、沖縄県を残して20日で解除することを表…

G7声明の英文サマリーに「東京五輪」は見当たらない~「全首脳から力強い支持」の“水増し感”

これは一体、どれほどのニュース・バリューなのでしょうか。先日のG7首脳会議に出席した菅義偉首相が、東京五輪の開催に対して「全首脳から大変力強い支持をいただいた」と成果を誇り、首脳声明(宣言)にも開催への支持が盛り込まれた、と大きく報じられ…

これでは「あきらめの五輪」~政府、組織委の説明に納得せずが7割(NHK調査)

NHKが6月11~13日に実施した世論調査の結果が報じられています。 ※「菅内閣『支持』37% 『不支持』は45%で内閣発足以降最も高く」=2021年6月14日 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210614/k10013083971000.html 東京五輪についての設問…

「明確なストーリー」も「リスクの最小化」もなかった菅首相~五輪まで6週間、党首討論 在京紙報道の記録

菅義偉首相と野党党首による党首討論が6月9日午後、国会で開かれました。最大かつ唯一のテーマは、新型コロナウイルス禍と東京五輪であり、この状況であっても開催することの意義や、「安全・安心」の具体策を菅首相がどう説明するかに注目しましたが、質…

コロナ禍の五輪開催の意義と「安全、安心」の基準

国会では先週来、東京五輪開催を巡る質疑が続いています。ここにきて大きな焦点になっていることの一つは、この新型コロナウイルス禍の下で五輪を開催すること自体の意義です。もう一つは、何をもって「安全、安心な五輪開催」と言うのか、その基準です。マ…

今夏の五輪、読売新聞調査では「中止」が最多の48% ※追記:JNN調査も「中止」が最多

読売新聞が6月4~6日に実施した全国電話世論調査の結果が報じられました。 東京五輪・パラリンピック大会に関連した質問は二つです。備忘を兼ねて、若干の感想とともに書きとめておきます。 ◆今年夏の東京オリンピック・パラリンピックは、どうするのがよ…

尾身会長発言に「言葉が過ぎる」と話した「自民幹部」とは誰か~政治報道の匿名多用への疑問

政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身茂会長の一連の発言を巡る前回の記事の続きです。テーマがマスメディアの政治報道のありようになるので、別の記事にすることにしました。 尾身会長の発言を巡る報道の中で、気になる記事がありました。 朝日…

尾身会長の直言に向き合わない菅政権

政治と科学、ないしは政治と科学者の問題は、人間の歴史の普遍的なテーマの一つだろうと思います。開発されて間もない核分裂の技術が即座に広島、長崎への原爆投下に使われたことは、その一例だと思います。そういう意味でも、歴史の記録に残しておかなけれ…

内閣支持率と支持政党を最初に聞くか、最後に聞くか~菅内閣支持率16%(東京新聞など)の驚き

東京新聞が東京MXテレビ、JX通信社と合同で東京都民を対象に5月22、23両日実施した電話世論調査で、菅義偉内閣の支持率が16.1%、不支持率が64.4%だったことが話題になっています。その1週間前、15、16日に朝日新聞が実施した調査で…

予約システムの不備、東京新聞も架空データで検証取材~メディアのスクラムで圧力に対抗

防衛省による新型コロナウイルスワクチンの大規模接種の予約システムを巡る欠陥の続きです。 毎日新聞とニュースサイト「AERAdot.(アエラドット)」が市区町村コードや接種券番号に架空のデータを入力し、システムの欠陥を実証取材していたことに対…

ワクチン大規模接種 なおも「自衛隊の政治利用」の疑念~架空データ予約の検証取材で何が明らかになったか

自衛隊による新型コロナウイルスワクチンの大規模接種オペレーションの予約受け付けが5月17日、始まりました。市区町村が配布している接種券に記載されていない架空の市区町村コードや接種券番号を入力しても予約ができてしまうことが判明し、「接種会場…

コロナ政府対応 新聞各紙のミスリードの教訓~「落としどころ」を探るばかりでなく

新型コロナウイルスへの対応で日本政府は5月14日、新たに北海道と岡山、広島両県を緊急事態宣言の対象とし、群馬、石川、熊本の3県に「まん延防止重点措置」を適用することを決めました。前日の13日に政府が決めた方針は、緊急事態宣言の新たな対象指…

菅政権直結だった宮古島市の前市長逮捕~自衛隊配備、巨大利権だったのか

沖縄県宮古島への陸上自衛隊配備を巡って、いささか衝撃的なニュースです。沖縄県警捜査2課は5月12日、宮古島市の下地敏彦・前市長(75)を収賄容疑で逮捕しました。 ※琉球新報「陸自駐屯地めぐり650万円贈収賄容疑 前宮古島市長と千代田CC元社長を逮…

宝島社 タケヤリ広告に改めて思う「だまされることの罪」 ※追記 宝島社のヘイト本

出版社の宝島社が5月11日付の朝日新聞、読売新聞、日経新聞の3紙朝刊に出稿した企業広告が話題になっています。見開き2ページいっぱいに、戦時中の少女たちの戦闘訓練とおぼしき写真、その中央に新型コロナウイルスを模したと思われる赤い球体を配して…

広島再選挙は候補一本化と争点の明確化で野党勝利~自民全敗 直後に出てきたワクチン大規模接種計画

4月25日に投開票された参院広島選挙区の再選挙と参院長野選挙区補欠選挙、衆院北海道2区補選の3選挙で自民党は、候補者擁立を見送った北海道2区補選を含めて全敗でした。菅義偉首相にとっては初めての国政選挙だっただけに、26日付の東京発行新聞各…

「被買収」の地元政治家が再び選挙運動に加わる~河井選挙違反事件、検察の不作為が民主主義を危うくしないか

2019年7月の参院選広島選挙区で地元議員や首長ら計100人に計約2900万円を渡したとして、公選法違反罪で起訴された河井克行元法相が3月23日、東京地裁の公判で、それまでの無罪主張から一転して起訴事実を認めるとともに、衆院議員を辞職する…

(続)「大震災10年」なのか「発生から10年」なのか~「復興五輪」に触れなかった菅首相

前回の記事(あの日のこと~「東日本大震災10年」なのか「発生から10年」なのか)の続きです。 3月12日付の東京発行の新聞各紙朝刊(朝日、毎日、読売、日経、産経、東京)は、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の発生から10年を迎えた前日3…

「女性の広報官として期待」発言と「飲み会を絶対断らない」働き方が示す日本のジェンダー状況~菅首相の「女性」強調を報じきれないマスメディア

東北新社から7万円超の接待を受けていた山田真貴子・内閣広報官に対し、菅首相は「女性の広報官として期待している」と、「女性」を強調して続投させようとしていました。その山田広報官は「飲み会を絶対に断らない女」を自負していたと報じられています。…

橋本聖子議員の組織委会長就任に「政治利用五輪」を危惧~アスリート出身といえども「密室」体質から逃れられない

東京五輪パラリンピック組織委員会の新会長に2月18日、自民党所属の橋本聖子参院議員が選出されました。橋本新会長は閣僚が兼職を禁じられているために五輪相は辞職したものの、翌19日の午前までは、自民党離党も、参院議員辞職もともに考えていないよ…

米バイデン大統領が掲げる社会の「結束」「団結」と「民主主義」の再建~分断の根深さとマスメディアの役割を考える

米国のジョー・バイデン新大統領が1月20日(日本時間21日未明)、就任しました。「米国第一」を掲げたトランプ前大統領の4年間は、米国社会では分断が深まり、国際社会には混乱がもたらされました。分断と混乱の修復という新大統領の課題は明らかでは…

コロナ特措法「罰則、強制力」議論は菅政権の失政隠しではないのか

新型コロナウイルス特別措置法に基づく2度目の緊急事態宣言が1月7日、東京、千葉、埼玉、神奈川の4都県を対象に発出されました。期間は1月8日から2月7日まで。感染拡大防止の急所である飲食に対策の重点を置くとのことで、飲食店の営業を午後8時ま…

緊急事態宣言になぜこんなに時間がかかる

新型コロナウイルスの感染拡大に対応するため、東京都と千葉、埼玉、神奈川3県を対象に、特措法に基づく緊急事態宣言が発出される見通しとなりました。昨年4月7日以来、2度目になります。菅義偉首相が1月4日、年頭の記者会見で、発出の検討に入ること…

「弱い立場の人が取り残される脆弱性を放置しない政治を」(沖縄タイムス)「民主政治に命を吹き込めるのは主権者」(中国新聞)~コロナ禍の新年、新聞各紙の社説、論説の記録

元日付の新聞各紙の社説、論説を、それぞれのネット上のサイトで見てみました。新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない中で、コロナ禍によってあぶり出された課題をどう克服し、どのような社会を目指すのかを探る内容のものが目立ちます。 中でも…

「桜」疑惑の本質は安倍前首相による公権力の私物化~検察の捜査への根本的な疑問とマスメディアの課題

安倍晋三首相当時の「桜を見る会」前夜祭(夕食会)の経費補填問題で、東京地検特捜部は12月24日午前、安倍前首相を嫌疑不十分で不起訴とし、公設第1秘書を政治資金規正法の不記載罪で略式起訴としました。東京簡裁は秘書に罰金100万円の略式命令を…

「桜を見る会」検察捜査への疑問とマスメディアの報道に思うこと ※追記 あれよという間に略式命令、罰金100万円

※12月23日までの動きを踏まえて書きました 安倍晋三首相当時の「桜を見る会」前夜祭(夕食会)の経費補填問題で、東京地検特捜部が12月21日に安倍前首相を事情聴取したと報じられました。新聞、テレビの各メディアは一斉に「第一秘書を略式起訴」「…