憲法

参院選の争点は「物価高」「安保」「改憲」、根底で問われるのは「非戦の国是」

参議院議員選挙が6月22日、公示されました。 折しも、2月24日に始まったロシアのウクライナ侵攻は終わりが見えず、ロシアへの経済制裁は原油の高騰、物価高となって日本の社会にも跳ね返ってきています。ロシアは日本の隣国でもあり、不安を感じる人は…

沖縄の過重な基地負担を「自分ごと」に~「後ろめたさ」も、復帰50年 地方紙の社説、論説の記録

沖縄の日本復帰50年を地方紙の社説、論説はどのように論じたのか。5月15日当日前後の掲載について、主な地方紙各紙を調べてみました。いつもはネット上の各紙サイトで内容が読めるものを対象にしているのですが、今回はそれ以外の新聞についても可能な…

問われているのは「沖縄の自己決定権」と「本土のわたしたち」~施政権返還、日本復帰50年の在京紙報道の記録

沖縄の施政権が日本に返還されて、5月15日で50年を迎えました。東京発行の新聞各紙はいずれも、15日付朝刊紙面で関連の記事を大きく扱っています。日経新聞以外の5紙(朝日、毎日、読売、産経、東京)はいずれも1面トップ。日経も本記は1面です。…

平和の理念尊重の論調が圧倒~憲法記念日の地方紙、ブロック紙の社説

5月3日付の地方紙、ブロック紙各紙に掲載された憲法記念日の社説、論説を、ネット上の各紙のサイトで読める範囲でチェックしました。ロシアのプーチン政権によるウクライナ侵攻の真っただ中であり、やはり日本国憲法の平和主義の理念を堅持し、現実の外交…

課題は平和主義の実践と生かし方~改憲に民意は冷静、危機下の憲法記念日

ことしの5月3日、憲法記念日を、ロシアのウクライナ侵攻が続く中で迎えました。東京発行の新聞6紙(朝日、毎日、読売、日経、産経、東京)の3日付朝刊紙面にも、そのことを意識した記事が目に付きました。特に全国紙5紙の社説では、日本国憲法の前文を…

新人の皆さんへ~組織ジャーナリズムの仕事と表現の自由

この春、マスメディア企業に入社した新人たちと話す機会がありました。わたしが話したことの大意を書きとめておきます。将来の仕事として、組織ジャーナリズムが選択肢に入っている学生さんたちにも読んでもらえればうれしいです。 マスメディアの仕事につい…

「弁護士よりも労働組合の方が強い力を持っている」(今泉義竜弁護士)~労働組合のススメと今日の課題

4月も中旬に入りました。新しく社会人になった皆さんも、少しずつ勤務先の雰囲気に慣れてきたころではないでしょうか。そんな皆さんに参考になるのでは、と思ったツイッターのツイートと、ネット上の記事を紹介します。 https://twitter.com/i_yoshitatsu/s…

この上、北海道警が争う余地がどこにあるのか~「表現の自由侵害」判決、続く地方紙の社説掲載

2019年の参院選で、街頭演説中の安倍晋三首相(当時)にヤジを飛ばした市民を排除した北海道警の警察官の行為を、表現の自由の侵害と認めて道に損害賠償を命じた札幌地裁の判決に対して、被告の北海道は4月1日、控訴しました。北海道警が、判決のどこ…

「警察が政権党に肩入れした疑念も」(北海道新聞)、やはり安倍元首相も当事者~「表現の自由侵害」札幌地裁判決の各紙社説

一つ前の記事の続きです。 2019年の参院選で、街頭演説中の安倍晋三首相(当時)にヤジを飛ばした市民を排除した北海道警の警察官の行為を、憲法が保障する表現の自由の侵害と認めて道に損害賠償を命じた札幌地裁の3月25日の判決について、地元紙の北…

「表現の自由侵害」を当の安倍元首相はどう考えるのか~在京紙の扱いが分かれた札幌地裁判決

2019年7月、参院選期間中に当時の安倍晋三首相が札幌市のJR札幌駅前で街頭演説をした際、「安倍辞めろ」「増税反対」などとヤジを飛ばした市民が、北海道警の警察官に片や腕などをつかまれその場から排除されたり、長時間にわたって付きまとわれたり…

「戦争反対」の声を広く伝える~イラク戦争当時のこと 付記・安倍晋三元首相「核共有」発言の愚かしさ

ロシアのウクライナ侵攻に対する民衆の抗議行動が世界各地で続いています。日本でも2月27日の日曜日、各地で集会などが開かれました。このブログの一つ前の記事で書いたことですが、国際的な民衆の連帯でウクライナの人々を支えること、ロシア社会で戦争…

「平和を愛する諸国民の公正と信義」はロシア社会にもある~戦争をやめさせるためにジャーナリズムができること

戦争が起きました。わたしがジャーナリズムの仕事に就いてから何度目になるのでしょうか。2月24日に始まったロシアのウクライナに対する軍事侵攻は、どのような大義が主張されようとも、どのような理屈付けがあろうとも決して容認できません。ジャーナリ…

石原元都知事の差別発言の扱い、東京新聞編集局長「責任を痛感」~「石原節」の表現が暴言や失言を容認する風潮招いた

2月13日(日)付の東京新聞朝刊5面(社説・意見)のコラム「新聞を編む」に、「言葉の作用 責任を痛感」の見出しで、同紙の大場司・編集局長(中日新聞東京本社編集局長)の一文が掲載されています。石原慎太郎・元東京都知事の訃報に対して、読者からた…

首長や議員が「自主憲法制定」を唱えるのは自己矛盾~石原元都知事に対するマスメディアの無頓着ぶり、問われる憲法観

一つ前の記事(「慎太郎節」「石原節」が薄めてしまう実像~マスメディアの報道は歴史の記録)の続きです。故石原慎太郎・元東京都知事の足跡に関連して、もう一つ書きとめておきます。憲法のことです。 石原元知事は現在の日本国憲法への嫌悪感を露骨に表明…

「慎太郎節」「石原節」が薄めてしまう実像~マスメディアの報道は歴史の記録 ※追記・東京新聞編集局長「責任を痛感」

少し時間がたちましたが、同時代の記録として書きとめておきます。 2月1日午後に明らかになった石原慎太郎元東京知事の訃報を、東京発行の新聞各紙は翌2日付の朝刊で大きく扱いました。「正論」執筆陣に迎え、コラムの枠も提供していた産経新聞は1面トッ…

「移設容認と短絡するな」(朝日) 「普天間移設の進展を着実に」(読売)~名護市長選 東京発行各紙の社説

沖縄県名護市長選で、自民、公明両党が推薦した現職が、同市辺野古の新基地建設に反対する前市議の新人に5000票余の大差をつけて再選されたことを、東京発行の新聞各紙が1月25日付朝刊の社説でそろって取り上げました。 選挙戦では現職の渡具知武豊氏…

敗戦の教訓を引き継ぐ~西日本新聞のコラム「『暑いな』とデスクは言った」

先日、フェイスブックの知人の投稿で知った西日本新聞のコラムを紹介します。3年近く前のものですが、平成最後の年明けに、「昭和が終わった日」を振り返った内容です。「当時入社7年目で警察担当だった」という筆者は、わたしと同世代のようです。 ※「『…

「敵を想定しその敵地を侵攻するという狂気」(保坂正康さん)~戦争体験の風化と軍拡公約の承認 衆院選報道振り返り②

今回の衆院選で自民党は、軍事費の大幅な増加と敵基地攻撃能力の保有を公約に明記しました。そのことが何を意味するのか、わたしはこのブログの以前の記事(「『軍事優先社会』で何が起こるかを伝えることが衆院選報道に必要~マスメディアにも『表現の自由…

伝えるべきは「皇族の人権」~小室眞子さん、圭さんの結婚が可視化させたこと

秋篠宮家の長女眞子さんが10月26日、小室圭さんと結婚して皇籍を離れ、小室眞子さんとなりました。記者会見では眞子さん、圭さんがそれぞれ心境などを述べましたが、質疑応答はなく、報道側が事前に提出した質問に文書で回答する形式が取られました。眞…

「軍事優先社会」で何が起こるかを伝えることが衆院選報道に必要~マスメディアにも「表現の自由」の当事者性

衆院選が10月19日、公示されました。自民党、公明党連立の岸田文雄内閣は10月4日に発足したばかり。一方で野党は、立憲民主党、共産党、社民党、れいわ新選組の4党が市民連合との間で共通政策に合意し、選挙区での候補者一本化を進めるなど共闘体制…

自民党公約が明示する「軍拡」~政権選択の最大論点

衆議院が10月14日、解散されました。衆院選は19日公示、31日に投開票されます。憲法70条は、衆院選の後に初めて国会の召集があったときは、内閣は総辞職をしなければならないと規定しています。自民党、公明党連立の岸田文雄内閣は10月4日に発…

菅首相「続けてほしくない」65%(共同通信調査)~個人の行動制限の前に、コロナ失政の検証必要

共同通信が8月14~16日に実施した世論調査の結果が報じられています。8月8日の東京五輪の閉会から1週間のタイミングです。五輪が開催されてよかったと思うかの回答は「よかった」62.9%、「よくなかった」30.8%でした。この1週間前、東京…

「中等症は自宅療養」に転換、無為無策の末に~東京五輪・在京紙の報道の記録⑧8月3日付

東京発行の新聞6紙(朝日、毎日、読売、日経、産経、東京)が東京五輪をどのように報じたかの記録です。各紙の朝刊1面が中心です。 【8月3日付】 8月2日に発表された新型コロナウイルスの感染者は、全国で8393人でした。5日ぶりに1万人を下回り…

宮内庁長官「拝察」報道の記録

宮内庁の西村泰彦長官が6月24日の記者会見で、「天皇陛下は現下の新型コロナウイルス感染症の感染状況を大変心配されている。国民に不安の声がある中で、開催が感染拡大につながらないか、懸念されていると拝察している」(共同通信)と述べ、万全の対策…

「人権侵害の懸念消えず」(沖縄タイムス) 「欠陥法は認められない」(琉球新報)~土地規正法成立、在京各紙はスタンスに違い

自衛隊や米軍基地など安全保障上の「重要施設」周辺や国境に近い離島などの土地利用を規制する法律が16日未明、参院本会議で可決、成立しました。マスメディアの報道では「土地規制法」との呼び方が主流のようです。自民党、公明党に加え日本維新の会、国…

もはや「改憲」「護憲」の二項対立ではない~世論調査結果からうかがえる民意

5月3日の憲法記念日に合わせて、マスメディア各社の憲法に関する世論調査の結果が報じられています。目に付いたところでは朝日新聞、毎日新聞、読売新聞が3日付朝刊に掲載。共同通信は1日付朝刊用に配信し、NHKは2日夜、公式サイトにアップしていま…

朝日新聞阪神支局の記者殺傷事件を風化させない~テロであり、異論を認めない社会を是としていた二重の意味で許すことができない

34年前の1987年5月3日夕、兵庫県西宮市の朝日新聞社阪神支局が散弾銃を持った男に襲われ、勤務中だった小尻知博記者が撃たれて亡くなりました。29歳でした。ほかに記者1人が重傷。共同通信などに届いた犯行声明は「日本民族独立義勇軍 別動 赤報隊…

為政者は国民をたやすく戦争に駆り立てることができる~ニーメラー、ゲーリングと今日の日本社会

今から79年前、1941年の12月8日、日本は米国や英国との「太平洋戦争」に踏み切りました。その以前から中国との戦争が続いていました。それから3年8カ月、最後は自国に加え、アジア諸国にもおびただしい住民の犠牲を生んで、1945年8月に日本…

2018年の政府見解、なぜ必要だったのか~「安倍政治」総括にもかかわる日本学術会議の6人非任命

前回の記事の続きです。日本学術会議が推薦した会員候補105人のうち6人が菅義偉首相から任命されなかった問題に対し、菅政権は詳しい説明を避けています。手続き論についても、加藤勝信官房長官が5日の記者会見で、日本学術会議法の解釈変更はしていな…

「知らしむべからず」の姿勢は変わらない~日本学術会議の会員非任命は検事長定年延長の再来

最初に報道に接した時から既視感がありました。菅義偉首相が、日本学術会議が推薦した会員候補のうち6人を任命しなかった件のことです。その後、政府が日本学術会議法の解釈を変更していたことが明らかになりました。できるはずがないことをやる、批判に対…