辺野古移設に反対80%、沖縄の民意は明白~衆院選・3極の論戦で争点化を

 衆院選を前に、この話を書きとめておこうと思います。
 沖縄県の米軍普天間飛行場に垂直離着陸機MV22オスプレイが配備されて10月1日で5年となるのを前に、沖縄の地元紙、琉球新報が9月23、24日、18歳以上の県民を対象に世論調査を行いました。主な結果は以下の通りです。

 ・オスプレイの沖縄配備についてどう考えますか
 ①配備をやめるべきだ 68・7%
 ②配備は必要だ 11・3%
 ③どちらでもない 18・8%

・オスプレイについて、日米両政府は「機体は安全だ」としています。オスプレイについてどう思いますか。
 ①安全だと思う 4・4%
 ②危険だと思う 72・7%
 ③どちらでもない 21・4%

・政府は米軍普天間飛行場の代替施設として、名護市辺野古の海を埋め立てて米軍基地を造ろうとしています。あなたはどう思いますか。
 ①計画に沿って辺野古に新基地を建設すべきだ 14%
 ②移設せずに普天間飛行場を撤去すべきだ 24・3%
 ③普天間飛行場を県外に移設すべきだ 21・1%
 ④普天間飛行場を国外に移設すべきだ 34・8% 

 琉球新報はこの結果を9月28日付の紙面で1面トップで報じ、ネットの自社サイトにもアップしています。

ryukyushimpo.jp 

 わたしが注目するのは、オスプレイ配備に対する民意もさることながら、米軍普天間飛行場の移設問題についての回答状況です。日本政府が強行する辺野古移設を容認するのはわずか14%なのに対して、移設なしの撤去、県外・国外への移設を求める回答は、合わせて80・2%にも上ります。普天間飛行場への辺野古移設に対する県民の民意は明らかと言うべきでしょう。この傾向は突然のことではなく、一例を挙げれば、昨年5、6月の琉球新報と沖縄テレビ放送(OTV)の合同調査でも、83・8%が辺野古移設に反対でした。世論調査のたびに、反対が賛成を大幅に上回る結果が出ています。

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 「辺野古移設反対」の民意は、2014年の前回衆院選でも、県内四つの小選挙区はすべて非自民の候補が勝利するという形でも示されました。しかし、日本政府はその民意を汲もうとはせず、ただひたすらに辺野古で新基地建設を進めようとしています。もう何度もこのブログで書いてきたことですが、国家事業に対する地元の民意は明らかなのに、それが一顧だにされないとは、その地域の未来への自己決定権が認められていないに等しく、日本国内で同じような地域がなく、沖縄だけがそういう状況を強いられているのは、沖縄に対する差別としか言いようがありません。そして、そうした日本政府の方針が相も変わらずに続くことは、そうした日本政府を成り立たしめている日本国の主権者である国民の選択の問題でもあります。政府を支持する、支持しないにかかわらず、あるいは意識するとしないとにかかわらず、主権者の一人である以上は、この差別の問題の当事者であることを免れ得ません。
 10月10日公示、10月22日投開票の衆院選でも、普天間飛行場の辺野古移設をはじめとして、沖縄の基地集中の問題は沖縄では大きな争点でしょう。そして上述のような、事の本質に鑑みれば、沖縄県外、日本本土でこそ沖縄の基地集中の問題が選挙戦の焦点になっていいのですが、そうはなっていません。

 衆院選に向けての本土マスメディアの関心は、小池百合子・東京都知事が代表となって立ち上げた「希望の党」の動向や、「希望の党」へ行く候補予定者、行かない候補予定者に分かれた民進党の帰趨に向けられてきました。しかし10月2日に民進党の枝野幸男代表代行が、「非希望」の受け皿になる「立憲民主党」の結党を発表し、これで「自民・公明」「希望・維新」「共産・社民・立憲民主・『非自民・非希望』の無所属候補」の3極構造が固まりました。「自民・公明」と「希望・維新」の安全保障政策や沖縄の基地集中に対する主張に違いは見出しがたい中で、第3極は「辺野古移設強行にに反対」で主張をそろえることができるのではないかと思います。民進党の分裂とともに、沖縄の基地集中の問題が、沖縄県外でも有権者の選択肢がクリアになり、争点化することを期待します。

  マスメディアは普天間飛行場移設問題を始めとして、沖縄の基地集中に対する各党の考え方をチェックし、争点として掘り起こして報じて、有権者に判断材料を提供していくべきだろうと思います。

 

【追記】2017年10月3日19時20分

 タイトルの一部、「衆院選・3極構造で日本本土でも争点化を」を「衆院選・3極の論戦で争点化を」に差し替えました。