朝日新聞、NHKも逆転、安倍内閣「不支持」が上回る〜それでも安保法案の採決に突き進むのか(差し替え)

7月14日未明に記事をアップした後、NHKの世論調査結果も報じられていたことを知りました。追記の形ではなく、差し替えとして、改題して再アップすることとしました。

 前回の記事(「仮説:安倍政権『支持』が減っているというより『積極不支持』が増えている ※追記・NNN調査も『支持』『不支持』逆転」)の続きになります。
 朝日新聞社が7月11、12両日に実施した世論調査の結果と、NHKが7月10〜12日に実施した世論調査の結果が報じられました。それによると、2件とも内閣支持率は「支持」を「不支持」が上回り、逆転しました。朝日新聞の調査で支持を不支持が上回ったのは、昨年11月に実施した衆院選直前の連続調査以来とのこと。NHKの調査では第2次安倍内閣の発足以降、初めてとのことです。
 7月に入って実施された世論調査では、毎日新聞、NNNを加えた4件のいずれも4件で「支持」「不支持」が逆転しています。安倍晋三政権は15日以降、安全保障法案の衆院採決に進む構えですが、そうしたタイミングに合わせるかのように、内閣支持率に大きな潮目の変化が来ているように感じます。

 ※「『安倍内閣不支持』が『支持』を逆転 朝日新聞世論調査」2015年7月13日12時24分
  http://www.asahi.com/articles/ASH7F3FZDH7FUZPS001.html

 朝日新聞社が11、12両日に行った全国世論調査(電話)によると、安倍内閣の支持率は39%、不支持率は42%と、支持率と不支持率が逆転した。支持率は前回(6月20、21日調査)と同じだったが、不支持率は前回の37%からやや増えた。第2次安倍内閣の発足以降、支持率と不支持率が逆転するのは、昨年11月に実施した衆院選直前の連続調査以来。
 安全保障関連法案への賛否は、「賛成」26%に対し、「反対」は56%と、前回に続いて反対の声が過半数を占めた。

 ※「安倍内閣 『支持する』41%『支持しない』43%」2015年7月13日19時
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150713/k10010149381000.html

 NHKの世論調査によりますと、安倍内閣を「支持する」と答えた人は先月より7ポイント下がって41%で、「支持しない」と答えた人は9ポイント上がって43%でした。第2次安倍内閣の発足以降、初めて「支持しない」という回答が「支持する」を上回りました。
 NHKは、今月10日から3日間、全国の20歳以上の男女を対象に、コンピューターで無作為に発生させた番号に電話をかける「RDD」という方法で世論調査を行いました。調査の対象となったのは1538人で、67%にあたる1024人から回答を得ました。
(中略)
 安倍内閣が、集団的自衛権の行使容認を含む安全保障法制の整備を進めていることを評価するかどうか聞いたところ、「大いに評価する」が8%、「ある程度評価する」が24%、「あまり評価しない」が31%、「まったく評価しない」が30%でした。
 集団的自衛権の行使を可能にすることなどを盛り込んだ安全保障関連法案を、いまの国会で成立させるという政府・与党の方針について尋ねたところ、「賛成」が18%、「反対」が44%、「どちらともいえない」が32%でした。
 安全保障関連法案について、これまでの国会審議で議論は尽くされたと思うか聞いたところ、「尽くされた」が8%、「尽くされていない」が56%、「どちらともいえない」が28%でした。
「安全保障関連法案は憲法違反だ」という指摘があるのに対し、「憲法違反ではない」としている政府の説明に納得できるかどうか尋ねたところ、「大いに納得できる」が4%、「ある程度納得できる」が20%、「あまり納得できない」が37%、「まったく納得できない」が29%でした。

 あらためて各調査結果から内閣支持率を抜き出して並べると以下の通りです。
共同通信 6月20、21日実施
 支持47・4%(2・5ポイント減)不支持 43・0%(5・0ポイント増)
朝日新聞 6月20、21日実施
 支持39%(6ポイント減)    不支持 37%(5ポイント増)
産経新聞・FNN 6月27、28日実施
 支持46・1%(7・6ポイント減)不支持 42・4%(7・9ポイント増)
▼読売新聞 7月3〜5日実施
 支持49%(4ポイント減)    不支持 40%(4ポイント増)
毎日新聞 7月4、5日実施
 支持42%(3ポイント減)    不支持 43%(7ポイント増)
▼NNN 7月10〜12日実施
 支持39・7%(1・4ポイント減)不支持 41・0%(1・7ポイント増)
▼NHK 7月10〜12日実施
 支持41%(7ポイント減)    不支持 43%(9ポイント増)
朝日新聞 7月11、12日実施 
 支持39%(変わらず)      不支持 42%(5ポイント増)

 
 今回の朝日新聞の調査では、支持率は前回と変わらないのですが、不支持は前回より5ポイント増。前々回との比較では「支持」は6ポイントの減に対し、「不支持」は10ポイントの増です。NHKも支持の減少幅を不支持の拡大幅が上回っています。前回のこのブログの記事でわたしは、安倍政権の「支持率」が低下したと言うよりも、これまでも「支持」と「不支持」を行き来していた層や、政治にそもそも関心がなかった層の中から、積極的に「不支持」に転じる人たちが出る傾向が続いている、との仮説を立ててみました。今回の朝日新聞やNHKの調査結果も、この仮説と大きな矛盾はないように思います。
 

 国会では、自民党が週内の衆院通過を画策していると伝えられています。その矢先に「支持」と「不支持」の逆転傾向が明らかになりました。この安保法案の賛否も、世論調査では反対が賛成を上回っているのが大勢です。それでも安倍晋三政権は採決に突き進むのでしょうか。
 ※47news=共同通信「自民、安保15日に採決方針 衆院特別委、谷垣氏表明」2015年7月13日
  http://www.47news.jp/CN/201507/CN2015071301001856.html

 自民党谷垣禎一幹事長は13日の記者会見で、集団的自衛権行使を可能とする安全保障関連法案を15日に衆院平和安全法制特別委員会で採決する方針を表明した。同党は15日の採決日程を特別委理事会で提案したいと民主党に打診。民主党は拒否した。与党は13日の理事会での正式提案は見送ったが、14日午後に維新の党と対案について再協議する予定で、結果を踏まえ最終判断するとみられる。16日の衆院通過に向けた動きを一気に表面化させ、野党との攻防はヤマ場を迎えつつある。
 谷垣氏は党役員会で、委員会の質疑終結時に行う締めくくり質疑を15日に実施したいとの意向を示した。

【追記】2015年7月14日午前8時35分
 「7月に入って実施された世論調査では、毎日新聞、NNNを加えた4件のいずれも『支持』『不支持』が逆転」と書いていましたが、事実誤認がありました。もう1件、読売新聞の調査があり、こちらは支持が不支持を上回っていました。「毎日新聞、NNNを加えた4件で『支持』『不支持』が逆転」と訂正しました。