辺野古移設「反対」多数ながら沖縄の民意とに落差~2月の世論調査結果から

 2月にマスメディア各社が実施した世論調査の結果の備忘です。
 安倍晋三内閣の支持率は、2月上旬の調査では「支持」が微増、「不支持」は微減の傾向でした。中旬から下旬は、調査によって違いはありますが、大まかな傾向としては「支持」が減少、「不支持」は増加とみていいように思います。少なくとも「支持」の増加、「不支持」の減少はありません。要因はやはり統計不正問題でしょうか。

【内閣支持率】 ※カッコ内は前月比、Pはポイント
・読売新聞 2月22~24日
 「支持」49%(±0) 「不支持」40%(2P増)
・朝日新聞 2月16、17日
 「支持」41%(2P減) 「不支持」38%(±0)
・産経新聞・FNN 2月16、17日
 「支持」43・9%(4・0P減) 「不支持」42・9%(3・7P増)
・日経新聞 2月15~17日
 「支持」51%(2P減) 「不支持」42%(5P増)
・NHK 2月9~11日
 「支持」44%(1P増) 「不支持」37%(2P増)
・共同通信 2月2、3日
 「支持」45・6%(2・2P増) 「不支持」41・1%(1・2P減)
・毎日新聞 2月2、3日
  「支持」38%(1P増) 「不支持」39%(1P減) 「関心がない」22%(1P増) ※前回調査は昨年12月
・JNN 2月2、3日
  「支持」52・8%(2・0P増) 「不支持」44・3%(1・2減)

 沖縄県の米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設については、共同通信、朝日新聞、読売新聞の3件の調査が取り上げました。質問と回答状況を引用して後掲します。
 辺野古への移設や海面の埋め立てに対しては、3件いずれの調査でも「反対」「支持しない」が「賛成」「支持する」を上回りました。ただ、共同通信調査では「支持しない」が51・6%とわずかに過半数を超えているものの、読売新聞調査では「反対」は47%と半数に届かず、朝日新聞調査では「反対」37%、「賛成」34%と、ほぼ拮抗しています。
 朝日新聞、読売新聞は、沖縄の米軍基地と日本の安全保障についても尋ねています。朝日新聞調査では、沖縄県の米軍基地の必要性について、「大いに」と「ある程度」を合わせて「必要だ」の回答が73%に上り、読売新聞調査でも、沖縄の米軍基地が日本の安全保障に役立っているかとの問いに、「役立っている」との回答が59%に上っています。
 2月24日に実施された沖縄県の県民投票では、有効投票総数の72・15%が辺野古の埋め立てに「反対」でした。世論調査と投票行動とをただちに同列には比較できませんが、沖縄の民意と日本全体の世論とにはやはり落差があると感じます。*1
 このブログで概観したように、日本本土の新聞各紙の社説、論説は、県民投票で示された沖縄の民意を尊重して辺野古の埋め立て工事を取りやめ、沖縄県や米国と協議するように日本政府に求めると同時に、本土の住民もわが事としてとらえるべきだとする内容が多数に上っています。今後、日本の社会全体で、この意識の落差を乗り越える努力が必要になるのだろうと感じます。
 2月の世論調査はいずれも、この沖縄県民投票の結果が報じられる前に実施されました。次回以降の世論調査で回答状況がどのようになるのか、変化があるのかないのかを、まず注目したいと思います。

【沖縄の米軍基地】
▼読売新聞
・政府は、沖縄県のアメリカ軍普天間飛行場を移設するため、県内の名護市辺野古沖の埋め立て工事を進める方針です。この方針に、賛成ですか、反対ですか。
 賛成 36%
 反対 47%
・沖縄のアメリカ軍基地は、日本の安全保障に役立っていると思いますか。
 役立っている 59%
 そうは思わない 30%

▼朝日新聞
・沖縄の基地問題についてうかがいます。あなたは、沖縄県にあるアメリカ軍の普天間飛行場を、沖縄県の名護市辺野古に移設することに賛成ですか。反対ですか。
 賛成 34%
 反対 37%
・あなたは、沖縄の米軍基地は日本の安全保障にとって、どの程度必要だと思いますか。(択一)
 大いに必要だ 20%
 ある程度必要だ 53%
 あまり必要ではない 18%
 まったく必要ではない 6%

▼共同通信
 沖縄県の玉城デニー知事は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設に反対していますが、政府は移設を進める考えです。あなたは、移設を進める政府の姿勢を支持しますか、支持しませんか。             
 支持する 39・4%
 支持しない 51・6%

 ※参考過去記事 

news-worker.hatenablog.com

news-worker.hatenablog.com

*1:沖縄県民投票前に朝日新聞が沖縄県民を対象に実施した世論調査では、辺野古埋め立てに「反対」59%、「賛成」16%、「どちらでもない」21%でした。同様の共同通信の調査では、辺野古移設への賛否は「反対」「どちらかといえば反対」は72・8%でした。