ニュース・ワーカー2

組織ジャーナリズムに身を置き40年余

2009-01-01から1年間の記事一覧

人権の保障を問う沖縄タイムス〜憲法記念日の各紙社説

5月3日の憲法記念日には例年、新聞各紙が社説で憲法を取り上げます。戦争放棄と戦力不保持を定める9条を中心として現行憲法をどう考えるのか、新聞ごとのスタンスの違いを知る機会として毎年、注目しています。ことしの在京紙各紙はどうだったのか、見出…

お知らせ:「闘論!週刊誌がこのままなくなってしまっていいのか」(仮題)

シンポジウムのお知らせの転載です。 ■週刊誌の編集長たちが集まって、週刊誌のこれからを考えるシンポジウム開催のお知らせ『月刊現代』『論座』『諸君』など雑誌の休刊が続いています。中でも、昨年の『読売ウィークリー』休刊に見られるよう、週刊誌が極…

Journalism4月号特集「ジャーナリスト教育を考える」

Journalism 4月号作者: 朝日新聞社ジャーナリスト学校出版社/メーカー: 朝日新聞出版発売日: 2009/04/10メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 10回この商品を含むブログ (2件) を見る 発売から日がたってしまいましたが、朝日新聞社ジャーナリスト学校が発行…

インタビューの秘訣は事前準備〜スイッチオンで取材のワークショップ

新聞や放送、出版などのマスメディアで働くプロやメディア研究者らがデスク役となり、大学生の取材・記事執筆を指導する実験的ジャーナリズムの試み「スイッチオン」プロジェクトの全体ミーティングが25日午後、東京・池袋の立教大で開かれました。3月の…

誤りを修正できなかったことに危機の深刻さを見る〜週刊新潮の誤報

1987年5月3日、兵庫県西宮市の朝日新聞社阪神支局が散弾銃を持った男に襲われ記者2人が殺傷された事件をめぐって、週刊新潮がことし1月末(2月5日号)から4回にわたり「実行犯」を名乗る男の手記を掲載した問題は、今月16日発売号に週刊新潮が…

お知らせ:5月9日に自衛隊・米軍報道を検証する集会

集会のお知らせです。新聞労連や民放労連、出版労連などマスメディア産業関連の産別労組9団体でつくる日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)と日本ジャーナリスト会議(JCJ)が共同で運営しているwebサイト「憲法メディアフォーラム」の開設4周年…

競争の目的に自覚を失えば「癒着」になる〜原寿雄さんを囲む会から

以前のエントリーで紹介した岩波新書「ジャーナリズムの可能性」の刊行を記念して、著者の原寿雄さんを招き「『ジャーナリズムの可能性』を語る会」が4月3日、東京都内で開かれ、マスメディアで働く現役記者やメディア研究者、表現の自由に力を注ぐ弁護士…

文化通信が「スイッチオン」を見開きで特集

新聞や放送、出版などのマスメディアで働くプロやメディア研究者らがデスク役となり、大学生・院生の取材・記事執筆を指導する実験的ジャーナリズムの試み「スイッチオン」プロジェクト。マスコミ界の専門紙の「文化通信」が4月6日号で「春の新聞週間特集…

「ミサイル防衛を嗤う」その3

備忘のメモです。 北朝鮮が5日午前11時半ごろ、飛翔体1発を発射したことが日本政府によって発表されました。東北地方上空を東に飛び去り、正午現在、日本での被害は確認されていないことが各マスメディアによって伝えられています。 安全情報は不要とは…

続「ミサイル防衛を嗤う」

北朝鮮が「人工衛星を打ち上げる」として予告している期間の初日の4日午後、日本政府が「発射」の誤情報を公表する失態がありました。陸上自衛隊では午前中、やはり「発射」の誤情報メールが、自治体に派遣されている連絡官ら約900カ所に送信されるミス…

「ミサイル防衛を嗤う」

この話は「その日」が来る前に書いておきたいと思います。 北朝鮮の弾道ミサイル問題に関連して、ルポライターの鎌田慧さんが、3月31日付の東京新聞朝刊特報面「本音のコラム」に「ミサイル防衛を嗤(わら)う」と題した短文を寄せています。3月27日に…

ブログ1年、今後もよろしくお願いします

昨年4月に「ニュース・ワーカーⅡ」としてエキサイト版の運営を始めて1年が経ちました。「Ⅱ」から「2」に改題、「はてな」へ引越しと推移してきましたが、この間、多くの方にごらんいただきありがとうございました。 以前に運営していた「ニュース・ワーカ…

いきなり生みの苦しみ〜スイッチオンがスタート

新聞や放送、出版などのマスメディアやフリーランスで働くプロやメディア研究者らがデスク役となり、大学生・院生の取材・記事執筆を指導する実験的ジャーナリズムの試み「スイッチオン」プロジェクトが28―29日の合宿でいよいよスタートしました。デスク…

オーマイニュース閉鎖は対岸の火事ではない

「市民みんなが記者」を掲げてインターネット上に開設された「オーマイニュース」日本版サイト(現在は「オーマイライフ」)が、来月24日をもって閉鎖されるそうです。同サイト上に今月25日、告知がアップされました。 「ノ・ムヒョン政権誕生の立役者」…

参加学生は15大学の41人〜「スイッチオン」もうすぐスタート

大学生・院生を対象にした実験的ジャーナリズムの試み「スイッチオン」プロジェクトの参加者選考が終わりました。15大学の41人です。 ※学生運営委員会ブログのエントリー「選考結果です!」 学生の皆さんは原則として2人がペアを組み、1チーム3人で計…

2つの「3月20日」

3月20日という日を、わたしは14年前の地下鉄サリン事件と6年前のイラク戦争開戦の2つの出来事があった日として記憶しています。いずれもマスメディアの仕事の中で過ごしました。ことしも、この2つの出来事が日本の社会に何を残したのか、わたしたち…

不祥事続きの海自への新たな海外任務に疑問

ここのところ、自衛隊をめぐって気になるニュースが続いています。 ▽海賊対策に海上警備行動 ソマリア沖の海賊対策として、3月14日(土)に海上自衛隊の護衛艦「さざなみ」「さみだれ」の2隻が広島県・呉基地を出港しました。 「海自護衛艦2隻が出港 海…

スイッチオン・プロジェクト申し込みは14日まで

新聞、放送、出版で働くプロフェッショナルやメディア研究者らが大学生・院生の取材と記事の執筆を指導する実験的なジャーナリズムの試み「スイッチオン」プロジェクトは、今週土曜日の3月14日が参加申し込みの締め切りです。学生運営委員会のブログトッ…

あらためて東京大空襲の「大本営発表」報道

第2次大戦末期の1945年3月10日未明、東京の下町地区は300機以上の米軍B29爆撃機の空襲を受けました。この「東京大空襲」の死者は戦後の調査では10万人以上とされます。64年たったことしの3月10日、東京・浅草では国に損害賠償を求める…

読書:「ジャーナリズムの可能性」(原寿雄 岩波新書)

ジャーナリズムの可能性 (岩波新書)作者: 原寿雄出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2009/01/20メディア: 新書購入: 3人 クリック: 32回この商品を含むブログ (18件) を見る 著者の原さんは1925年生まれの今年84歳。元共同通信社編集主幹、元(株)共同…

「スイッチオン」デスク陣アップ

今回のエントリーも前回に続いて「スイッチオン」プロジェクトのお知らせです。 学生運営委員会のブログが装いを一新。デスク陣の顔ぶれもアップされました。わたしも最後に載っています。シンポ「ジャーナリストはやめられない 〜若者×プロから生まれる表現…

3月8日(日)にシンポ「ジャーナリストはやめられない」

このブログでも何回か紹介してきましたが、新聞、放送、出版などの各分野で働く「プロの書き手」やメディア研究者らがデスクとなり(わたしもその1人です)、取材・記事の執筆を大学生・院生に指導する実験的ジャーナリズムの試み「スイッチオン」プロジェ…

九州路に「さくら」復活

2011年3月に予定されている九州新幹線の全線開通にともない、山陽新幹線に乗り入れて鹿児島中央〜新大阪間を直通運転する列車の愛称が「さくら」に決まったことが26日、発表されました。 「直通新幹線の列車名は『さくら』」 http://www.47news.jp/CN…

新聞発行への公的支援「日本でも一考に値」

先日、フランスのサルコジ大統領が政府によるマスメディア支援の一環として、選挙権を得る18歳の若者全員に1年間、好きな日刊紙1紙を無料で配る政策を打ち出し、話題になりました。きのう(23日)の毎日新聞朝刊が特集記事を掲載しています。フランス…

お知らせ:「スイッチオン」プロジェクトの募集開始

以前のエントリーで紹介した「スイッチオン」プロジェクトの参加者受付が始まりました。詳しくは学生運営委員会のブログを参照ください。 2月21日の説明会に続き、3月8日(日)にはデスク陣から3人ほどが出席して、東京・池袋の立教大学でシンポジウム…

政治と軍事の間の危うさを象徴〜文民統制違反の前空幕長が自民党で講演

少なからず驚きました。昨年秋、「日本は侵略国家であったのか」との論文を発表し政府見解と異なる内容の歴史認識を示して更迭された田母神俊雄・前航空幕僚長が19日、自民党本部に招かれ講演しました。「田母神前空幕長が石破氏批判 『偏っているのはあな…

春闘要求の正当性と「労労対立」

今春闘は18日、大手自動車メーカーの労働組合が一斉に要求を提出し、本格的な交渉段階に入りました。しかしトヨタの会社側は賃金改善(ベア)4000円の要求に対しゼロ回答をする方針と早くも伝えられています(47news=共同通信記事)。自動車産業内…

21日に「スイッチオン」プロジェクト学生説明会が開かれます

以前のエントリーでお知らせした大学生対象の実験的ジャーナリズムの試み「スイッチオン」プロジェクトの学生向け説明会が今週末の21日(土)、東京・池袋の立教大学で開かれます。プロジェクト参加に興味がある大学生・大学院生を対象に、プロジェクトの…

読書:「新聞再生 コミュニティからの挑戦」(畑仲哲雄 平凡社新書)

新聞再生―コミュニティからの挑戦 (平凡社新書)作者: 畑仲哲雄出版社/メーカー: 平凡社発売日: 2008/12メディア: 新書購入: 5人 クリック: 11回この商品を含むブログ (17件) を見る 新聞産業内部の人が書いた新聞をめぐる新刊、中でもコンパクトなサイズと価…

読書:「就活のバカヤロー」(大沢仁、石渡嶺司、光文社新書)

就活のバカヤロー (光文社新書)作者: 大沢仁,石渡嶺司出版社/メーカー: 光文社発売日: 2008/11/14メディア: 新書購入: 11人 クリック: 325回この商品を含むブログ (190件) を見る 「シューカツ」こと就職活動の大学生らの間で話題の一冊ということで、読んで…