ニュース・ワーカー2

組織ジャーナリズムに身を置き40年余

2010-01-01から1年間の記事一覧

お知らせ:スイッチオンプロジェクト「記者体験プログラム」に参加します※参加申し込みは6月29日が締め切り

以前のエントリーでも紹介しましたが、スイッチオン・プロジェクトが8月6〜8日の2泊3日、東京・代々木のオリンピック記念青少年総合センターで行う「記者体験プログラム」の参加者を募集中です。大学生、大学院生を対象に、取材と記事執筆のワークショ…

シンポ案内「フリーランスのユニオンの可能性」

イベントのお知らせです。知人から連絡をいただきました。 6月24日(木)午後6時半から、東京・本郷の出版労連会議室で、フリーランスで働く人たちの団体交渉権を考えるシンポジウム「組合があって良かったと思う瞬間(とき) フリーランスのユニオンの…

大学生が「新聞」に持つイメージ

明治学院大社会学部の非常勤講師の授業で先日、学生たちに新聞に対して持っているイメージを挙げてもらいました。「新聞に接触している人は91・3%」との調査結果が先ごろ、日本新聞協会から発表されましたが、新聞の読まれ方に年代によって差があること…

「ジャーナリズムを担うのは誰か」〜Journalism6月号に寄稿しました

10日発売された朝日新聞社ジャーナリスト学校発行の月刊誌「Journalism」6月号の「メディア・リポート」の「新聞」に、記者会見の開放問題についての小文「ジャーナリズムを担うのは誰か 新たな段階の記者会見開放」を寄稿しました。ネットで読むことがで…

8月の「記者体験プログラム」募集開始です

以前のエントリーでお知らせしていた通り、5日午後、東京・早稲田大で開かれたスイッチオン・プロジェクトの夏イベント「記者体験プログラム」説明会に参加しました。プログラム・ディレクターの藤代裕之さんがスイッチオン・プロジェクト全体の狙いやこれ…

目取真俊さんが指摘する「沖縄差別」の論理

鳩山由紀夫首相が2日、辞意を表明しました。就任以来、内閣支持率が一本調子で下がり続け、この週明けに出揃った新聞各社の世論調査では20%を切る結果も報じられていました。小沢一郎民主党幹事長らとの会談で、鳩山首相が辞任を渋ったとも伝えられてい…

8月の「記者体験プログラム」の説明会は今週5日

以前のエントリー(「6月5日にスイッチオン・プロジェクトの夏イベント説明会〜トークセッションに登壇します」)でもお知らせしましたが、スイッチオン・プロジェクトが8月6〜8日の2泊3日、大学生・大学院生を対象に計画している「記者体験プログラ…

「なぜ沖縄」の疑問に応えていく報道を〜ヤマトメディアに起きた無自覚の変化

昨年の政権交代後、鳩山由紀夫首相が「国外」「最低でも沖縄県外」を掲げていた沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場の移設問題は28日、大きな節目を迎えました。移設先をあらためて沖縄県名護市辺野古地区の米海兵隊キャンプ・シュワブと隣接水域とすることで…

「ニュースが僕を探してきてくれる」時代

毎週土曜日の午前中に行っている明治学院大学社会学部での非常勤講師の講義は、5月22日で7回が終わりました。以前のエントリー(「紙面、取材組織、記者クラブの『三位一体』」的な縦割り〜ネット以前と同じ新聞メディア」)で触れましたが、「可視化さ…

6月5日にスイッチオン・プロジェクトの夏イベント説明会〜トークセッションに登壇します

スイッチオン・プロジェクトは8月6日(金)〜8日(日)の2泊3日の日程で、東京・代々木のオリンピック記念青少年センターを会場に「記者体験プログラム」を計画しています。大学生、大学院生が対象で、現役の記者、ジャーナリストとチームを組み、取材…

総務省消防庁がツイート開始〜災害時の情報伝達は多様かつ強靭がいい

消防・防災の国の元締めである総務省消防庁が18日、ツイッターの公式アカウントの運用を始めました。米twitter社の認証を取得済みのほかホームページにもリンクがあり、成り済まし対策を取っています。18日だけで1万人以上がフォロー(19日午前零時現…

「ジャーナリストキャンプ2010」のリポート

以前のエントリーで紹介したスイッチオン・プロジェクトの「ジャーナリストキャンプ2010」が5月4、5日の2日間、埼玉県の立教大新座キャンパスで開催されました。社会人を対象にした初めての試みで、北は北海道から南は長崎まで、新聞記者のほかPR…

「はやぶさ」青森へ〜駆け出し時代の思い出

JR東日本が11日、東北新幹線の八戸〜新青森間の開業日をことし12月4日とし、来春、新型車両E5系で東京〜新青森にデビューする新型特急の愛称を「はやぶさ」とすることを発表しました。将来的に「はやぶさ」は最高時速320キロで走り、東京〜新青…

紙面、取材組織、記者クラブの「三位一体」的な縦割り〜ネット以前と同じ新聞メディア

明治学院大社会学部での非常勤講師は24日が3回目の講義でした。初回の概論紹介に続き第2回(17日)から本論ということで、計4回分をめどに「可視化されるマスメディア」をテーマに話を進めています。 ここで言う「マスメディア」は新聞と放送に特化し…

5月8日に日米密約をテーマにシンポ〜「憲法メディアフォーラム」開設5周年

お知らせです。 新聞労連や民放労連、出版労連などでつくる日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)と日本ジャーナリスト会議(JCJ)が共同で運営している「憲法メディアフォーラム」というサイトがあります。開設5周年を記念するシンポジウム「日米密約…

5月4〜5日にスイッチオン「ジャーナリストキャンプ2010」※参加受付終了しました

昨年来、わたしもデスクの1人として参加し、このブログでも紹介してきたスイッチオン・プロジェクトが、初めて社会人を対象にした合宿プログラムを企画しました。ゴールデン・ウイークの5月4日(火)〜5日(水)の1泊2日、埼玉県新座市の立教大学新座…

沖縄返還密約で画期的判決〜今なお「マスメディアは当事者」の自覚必要

1972年の沖縄返還の費用の肩代わりをめぐって日米両政府が結んでいた密約をめぐり、元毎日新聞記者の西山太吉さんらが関連文書の開示を求めた訴訟で、東京地裁民事38部の杉原則彦裁判長は9日、損害賠償請求を含めて原告側の全面勝訴となる判決を言い…

井上ひさしさんのご冥福をお祈りいたします

作家の井上ひさしさんが9日、死去されました。ご冥福をお祈りいたします。 幼いころ、NHKの人形劇「ひょっこりひょうたん島」はなじみのテレビ番組でした。「みなさ〜んっ!」と語りかけるドンガバチョ(大統領だったと思います)が特に気に入っていまし…

ジャーナリズムとジャーナリストの未来像を探る〜明治学院大での非常勤講師が始まりました

ことし最初のエントリーで少しだけお知らせしていましたが、明治学院大学社会学部で2年ぶりに非常勤講師を務めることになり、10日が第1回の講義でした。7月まで毎週土曜日の午前中、東京・白金のキャンパスに通います。 2年前は新聞ジャーナリズムがテ…

新社会人へ 「労働は商品ではない」

4月になりました。あちこちの職場に、新しい顔ぶれが加わったことと思います。新社会人の皆さん、おめでとうございます。 以下に引用するのは、わたしが新聞労連の委員長当時に運営していたブログ(旧ブログ「ニュース・ワーカー」)の2006年4月のエン…

北方ジャーナル「渦中にいない人たちの意見」〜記者クラブ問題それ自体の可視化

以前のエントリーで、北海道の地域誌「北方ジャーナル」に掲載されている記者クラブ問題の連載企画「倶楽部は踊る」に、わたしのコメントが載ったことをお知らせしましたが、同誌4月号が連載第11回として、「記者クラブ問題の渦中にいない人たち」の意見…

デスクとしてうれしい限り〜スイッチオンのブログにリポート

一つ前のエントリーで紹介したスイッチオン・プロジェクトの20日の模擬紙面審査のリポートが、運営委員会のブログにアップされました。「受け手の立場に立つ〜デスクによる模擬紙面審査ワークショップ〜」 http://blog.goo.ne.jp/321switchon/e/a1ec8f0b50…

ジャーナリズムは読み手に鍛えられる〜スイッチオンPJで模擬紙面審査

きょう(20日)は午後から、東京・池袋の立教大学で行われたスイッチオン・プロジェクトの定例ミーティングに参加しました。昨年夏以降、学生による運営委員会も人数が増え、学生によるワークショップの試みも進んでいます。そうしたこともあって、年明け…

あらためて自衛隊のありようが問われる〜海自・集団格闘死で遺族が提訴

このブログでも何度も触れてきましたが、2008年9月に広島県江田島市にある海上自衛隊特殊部隊の養成過程で、他の部隊へ転出して養成過程を辞めることが決まっていた当時25歳の3等海曹が、15人を相手にした格闘訓練中に倒れ、16日後に死亡する事…

新聞を鉄道で運んでいた時代

13日のJRダイヤ改正で、上野と金沢を結ぶ寝台特急ブルートレイン「北陸」とボンネット型車両で運行する急行「能登」が廃止されました。12日夜の上野駅や金沢駅には、最近話題の「撮り鉄」と呼ばれるカメラを手にした鉄道ファンが詰め掛けたことがニュ…

日米密約と東京大空襲に共通するもの(再録・大本営発表報道)

日付が変わって3月11日です。65年前のきのう、ということになりますが1945年3月10日未明、東京の下町地区は米軍B29爆撃機の大空襲を受け、一夜にして10万人以上が犠牲になりました。東京大空襲です。8月の敗戦まで、後述する当時の「大本…

新聞労連が「記者会見の全面開放宣言」〜個々の記者の後ろ支えになればいい

新聞労連(日本新聞労働組合連合)新聞研究部が4日、「記者会見の全面開放宣言〜記者クラブ改革へ踏み出そう〜」を公表しました。今週、日本新聞協会にも提出するようです。 昨年の衆院選の前から民主党が首相や閣僚らの記者会見の全面オープン化を事実上の…

原口大臣「津波ツイート」会見詳報から読み取れること〜記者もツイッターやってみたらいい

一つ前のエントリー「原口大臣の津波ツイートと『マスメディア報道の可視化』」は多くの方に読んでもらえました。ご訪問いただいた皆さま、コメントを投稿いただいた皆さま、ありがとうございました。 エントリーには、ツイッターのなりすましの恐れについて…

原口大臣の津波ツイートと「マスメディア報道の可視化」

2月27日に発生したチリ大地震の影響で28日、津波が日本の太平洋岸各地に押し寄せました。大きな人的被害はなかったものの、海水が市街地に流れ込んだ宮城県気仙沼市、海水が川をさかのぼった千葉県鴨川市など各地の映像や写真をテレビや新聞で見るにつ…

二・二六事件の凶行を映した鏡

74年前の1936(昭和11)年のきょう2月26日、日本でクーデター未遂事件「二・二六事件」が起きました。東京に駐屯する陸軍部隊の一部が、大尉など尉官クラスの一部将校の指揮で当時の岡田啓介首相らを襲撃し、斎藤実内大臣や高橋是清大蔵大臣らを…