ニュース・ワーカー2

組織ジャーナリズムに身を置き40年余

2014-01-01から1年間の記事一覧

スコットランド独立投票と沖縄の「自己決定権」〜地方紙社説の記録

英国から独立するか否かを問うスコットランドの住民投票は9月18日実施され、即日開票の結果、独立反対票が賛成票を上回ることが確実となり、スコットランドは英国にとどまることとなりました。「スコットランド、独立否決 英首相が勝利宣言、分裂回避」2…

10月4日から東京で、JCJが秋のジャーナリスト講座

案内をいただいた企画の紹介です。 ◎JCJ(日本ジャーナリスト会議)秋のジャーナリスト講座 新聞やテレビの世界に関心のある方々、どなたでも参加できます。記者とは何か、取材はどうするのか、文章の書き方、さらには現代社会で起きている問題をどうとら…

安倍内閣を支持しない人は3割〜世論調査結果まとめ

9月3日に発足した第2次安倍改造内閣に対しての世論調査で、産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が9月6、7日に実施した調査の結果が報じられました。内閣支持率は55・7%で、前回調査(8月9、10日)より3・9ポイント上昇とのこと…

読売64%に対し朝日、毎日47%〜内閣支持率の世論調査結果

9月3日に発足した第2次安倍改造内閣に対して、マスメディア各社の世論調査結果が報じられています。内閣支持率は以下の通りです。読売新聞の64%から朝日新聞、毎日新聞の47%まで、大きな差が出ました。改造前の前回調査との比較でも、読売は13ポ…

第2次安倍改造内閣発足の各紙報道、地方紙社説(備忘)

安倍晋三首相は9月3日、自民党役員の刷新と内閣改造を行い、第2次安倍改造内閣が発足しました。新聞各紙も3日の夕刊と4日付の朝刊で大きく報じています。在京紙各紙の4日付朝刊1面トップ記事の主な見出しと、社説の見出しを書き出してみます。各紙が…

「辺野古中止」80%、政権不支持81%〜琉球新報社・OTV合同世論調査(備忘)

少し日がたってしまいましたが、備忘を兼ねて書き残しておきたい世論調査の結果があります。沖縄の琉球新報社と沖縄テレビ放送(OTV)が合同で8月23、24日に実施した沖縄県内の電話世論調査です。日本政府が米軍普天間飛行場の移設に向けて名護市辺…

9月13日に東京でメディア総研公開シンポジウム「安倍政権とメディア」

案内をいただいたイベントの紹介です。 ※メディア総合研究所トップ http://www.mediasoken.org/ ※チラシ・PDFファイル 20140913メディア総研「安倍政権とメディア」.pdf メディア総研公開シンポジウム 安倍政権とメディア2014年09月13日 in東京都新宿区 …

1945年8月14日の大阪大空襲

69年前、1945年の8月14日は、大阪で最後の大空襲があった日です。翌15日の終戦まで、あと1日を生き延びることを許されなかった人々のことを、3年前に大阪に赴任して知りました。大阪で2年前に書いたブログ記事が検索で読まれているようで、今…

備忘:広島、長崎での安倍首相あいさつから「憲法遵守」が消えている

1945年の原爆投下から69年。今年の8月6日、9日の広島、長崎の原爆の日は、安倍晋三政権が7月1日に閣議決定で集団的自衛権の行使を容認する憲法解釈の変更を行ってから、さほど日がたたないうちに迎えました。広島、長崎両市長は平和宣言で、直接…

民間船と船員の戦争犠牲の歴史〜毎日新聞「民間船員も戦地に」に感じたこと

8月になりました。6日、9日の広島、長崎の原爆の日、15日の終戦の日を控えて例年この時期、新聞各紙には戦争と平和に関連した記事が目につくようになります。8月に顕著な傾向であることに対して、時に「8月ジャーナリズム」などの揶揄もありますが、…

琉球新報「闇から闇に葬るつもりか」〜備忘・沖縄密約訴訟の最高裁判決

1972年の沖縄返還をめぐる日米間の密約文書の開示を元毎日新聞記者の西山太吉さんらが求めた訴訟で最高裁第2小法廷(千葉勝美裁判長)が7月14日、判決を言い渡しました。一審の開示命令を取り消した二審東京高裁判決を支持する内容で、西山さんらの…

続・伊丹万作「戦争責任者の問題」

このところ、昨年5月にこのブログに書いた過去記事がぽつぽつと読まれているようです。戦前に活躍し1946年9月に亡くなった映画監督、脚本家の伊丹万作が、46年8月に発表した「戦争責任者の問題」という文章のことを書いた記事です。伊丹は、やはり…

集団的自衛権の行使容認、評価せずが多数〜閣議決定後の世論調査

集団的自衛権の行使容認へ憲法解釈を変更した7月1日の安倍晋三内閣の閣議決定後に行われた共同通信、読売新聞、朝日新聞の世論調査の結果が報じられています。各調査それぞれに設問のたてかた、設問の文言も異なるのですが、それでも大きな共通点として、…

ブロック紙、地方紙社説は批判が圧倒〜集団的自衛権容認の閣議決定の報道

集団的自衛権の行使容認へ憲法解釈を変更した7月1日の安倍晋三内閣の閣議決定に対し、ブロック紙や地方紙が社説でどのように論評しているか、2日付紙面の掲載分を対象にネットで調べてみました。確認できた28紙のうち、閣議決定を批判する内容が26紙…

集団的自衛権容認を閣議決定、在京各紙の報道の記録〜朝日「9条崩す解釈改憲」、産経「『積極的平和』へ大転換」

政府は7月1日の臨時閣議で、いわゆる集団的自衛権の行使を容認することを決めました。5月15日に安倍晋三首相が憲法解釈を変更する方針を自ら表明して1カ月半。批判や異論が根強い中での強行と、わたしの目には映ります。 ※47news=共同通信「集団的…

沖縄戦から69年の本土・全国紙の社説(備忘)

6月23日は沖縄の慰霊の日でした。第2次大戦末期、1945年の沖縄の地上戦で、日本軍の組織的戦闘が終結したとされる日です。沖縄戦の全戦没者は約20万人。このうち一般住民の戦没者は約9万4千人とされます。軍隊は住民を守らない、ということが教…

サイパンの戦いとB29初空襲〜1944年6月の出来事

先週の週末に目にした二つの記事を紹介します。いずれも70年前の1944年6月の出来事です。 ※47news=共同通信「サイパンの戦いから70年 日米双方出席し式典」2014年6月15日 http://www.47news.jp/CN/201406/CN2014061501001704.html 【サイ…

琉球新報「高校生に伝える沖縄戦」

自宅に郵送してもらい購読している沖縄の地元紙、琉球新報の6月9日付に、別刷りの特集紙面が付いていました。「高校生に伝える沖縄戦」です。沖縄は6月23日、1945年の沖縄戦で日本軍の組織的戦闘が終結したとされる「慰霊の日」を迎えます。 特集全…

近江の赤こんにゃく

琵琶湖を望む滋賀県の近江八幡市には、赤いこんにゃくがあります。大阪に転居し、寺社巡りで近江を訪ねるようになってほどなく、土産物店などに赤こんにゃくが置いてあるのに気付きました。地元では「すき焼き」もこの赤こんにゃくのようですが、私はもっぱ…

6月14日(土)に東京で 憲法メディアフォーラム第9回シンポジウム・JCJ2014年6月集会『国際ジャーナリストが見る安倍政権』

案内をいただいたイベントの紹介です。 チラシのPDFファイルはこちらです。 2014年6月14日「国際ジャーナリストが見る安倍政権」.pdf 憲法メディアフォーラム第9回シンポジウム・JCJ2014年6月集会 『国際ジャーナリストが見る安倍政権』 右翼色…

戦争許容社会と表現の自由、知る権利〜福岡県歯科保険医協会の市民公開講演会で話したこと

5月24日の土曜日、福岡県歯科保険医協会のお招きを受け、協会の第37回定期総会に続いて福岡市内のホテルで開かれた市民公開講演会で講演をさせていただきました。昨年11月、全国保険医団体連合会(全国保団連)の機関紙誌交流会でお話をさせていただ…

地方紙はやはり反対、批判が圧倒〜安倍首相の憲法解釈変更表明の報道

安倍晋三首相が15日、集団的自衛権の行使容認へ向けて、憲法解釈を変更する方針を表明しました。第2次大戦後の日本社会が大きく変質しかねない分岐点に来ていると感じます。 「首相、憲法解釈変更の検討指示 集団的自衛権を限定容認」(47news=共同通…

「リベラル21」岩垂弘さんの「憲法記念日」社説調査

以前の記事で、ことしの憲法記念日の5月3日付朝刊各紙の社説を紹介しました。 ※「地方紙は解釈改憲に反対、批判が圧倒〜憲法記念日の社説・論説」=2014年5月4日 http://d.hatena.ne.jp/news-worker/20140504/1399213215 ネット上に社説を公開してい…

5月31日に金沢市でメディア総合研究所公開シンポ「安倍政権のメディア支配を問う〜NHK会長・経営委員問題から見えるもの〜」

ご案内をいただいたイベントの紹介です。 ちらしのPDFファイルはこちらです。20140531メディア総研公開シンポ・金沢.pdf メディア総合研究所公開シンポジウム 安倍政権のメディア支配を問う〜NHK会長・経営委員問題から見えるもの〜 集団的自衛権行使…

海自の隠蔽体質を批判した東京高裁判決が確定〜護衛艦「たちかぜ」いじめ自殺訴訟

以前の記事で取り上げた海上自衛隊護衛艦「たちかぜ」いじめ自殺訴訟は、上司らの責任や海自による文書隠しを認め、約7300万円の支払いを命令した東京高裁判決が8日午前零時をもって確定しました。海自は、文書隠しを内部告発した3等海佐を処分しない…

Meets Regional「東京めっちゃええ店、うまい店。―ミーツが10年かけて探した…」

大阪を離れて1カ月余りがたちました。先日、本屋さんをのぞいていて目に留まったムックが1冊。「東京めっちゃええ店、うまい店。―ミーツが10年かけて探した…」のタイトルと「Meets Regional」のロゴ。買うかどうか、ちょっとだけ迷いましたが、すぐに手に…

地方紙は解釈改憲に反対、批判が圧倒〜憲法記念日の社説・論説

憲法記念日の5月3日付朝刊を中心に、日本の新聞の中で主にブロック紙や地方紙が社説や論説で憲法をどんな風に取り上げているかを調べてみました。ネットの自社サイトで社説を公開している新聞が対象ですが、チェックしたのは計28紙(中日新聞と東京新聞…

改憲に批判的・懐疑的な方が情報量は多い〜憲法記念日の在京各紙紙面

5月3日は日本国憲法施行から67年の憲法記念日でした。集団的自衛権の行使を憲法解釈の変更で容認していいのか否かが大きな政治テーマになっている中で、東京発行の新聞各紙がどのような記事を載せ、どのような紙面を作っているのか、読み比べてみました…

朝日阪神支局事件から27年

5月になりました。3日は憲法記念日であり、また27年前の1987年に、兵庫県西宮市の朝日新聞阪神支局で散弾銃を持った男に記者2人が殺傷された事件があった日です。死亡した小尻知博記者は当時29歳でした。。共同通信などに届いた犯行声明は「日本…

護衛艦「たちかぜ」いじめ自殺訴訟と秘密保護法

海上自衛隊の護衛艦たちかぜ乗組員だった21歳の1等海士が2004年10月に自殺し、遺族が「先輩のいじめが原因だった」として、国と先輩の元隊員に賠償を求めた訴訟の控訴審で、東京高裁は4月23日、いじめを苦に自殺する恐れがあることを上官らが予…