ニュース・ワーカー2

組織ジャーナリズムに身を置き40年余

2024-01-01から1年間の記事一覧

検察は捜査を尽くしたか~裏金事件、安倍派幹部議員「不問」への疑問

自民党のパーティー券裏金事件は1月19日、東京地検特捜部が在宅捜査分について刑事処分を発表し、区切りを迎えました。派閥の政治資金収支報告書をめぐる政治資金規正法違反罪(虚偽記入)では、自民党安倍派の会計責任者、二階派の元会計責任者を在宅起…

「文章作法」と新聞

東京近郊の大学で非常勤講師を務めている「文章作法」の年明け最初の授業が先日、ありました。「年明け最初」と言っても、次回が最終回。この大学での2年間の任期が間もなく終わります。 授業では、履修生たちに冬休みの宿題として小論文を課していました。…

辺野古の工事強行 本質は「地域の自己決定権」~問題意識共有する地方紙の社説、論説

沖縄の米軍普天間飛行場の移設計画をめぐり、米映画監督のオリバー・ストーン氏らが辺野古の新基地建設に反対し、建設の中止を求める声明を1月6日に発表したとのニュースが目にとまりました。琉球新報の報道によると、声明には「沖縄の自己決定権、民主主…

辺野古工事強行 「乱暴で粗雑」(玉城知事)~東京発行の新聞各紙の報道は二分

沖縄の米軍普天間飛行場の移設問題で、日本政府は1月10日、名護市辺野古沖の軟弱地盤の改良工事に着手しました。工事計画の変更に対する沖縄県知事の承認の権限を奪い、国土交通相による代執行を経ての着手強行です。沖縄県の玉城デニー知事は10日の記…

「安倍チルドレン」池田佳隆議員の逮捕と裏金事件が浮き彫りにするもの~まやかしの上に成り立っていた「安倍一強」

自民党のパーティー券裏金事件の捜査が大きく動きました。松の飾りも取れない1月7日、東京地検特捜部は自民党安倍派に所属していた池田佳隆・衆院議員と政策秘書を政治資金規正法違反の疑いで逮捕しました。2018年から22年の間、派閥からパーティー…

新聞労連が委員長見解を公表「読者の信頼に応える災害・事故報道を続けるために」

1月1日に発生した能登半島地震は、6日朝の段階の報道で、94人の方が亡くなられたと報じられています。道路の被害の大きさなどから、安否不明の方々の確認が進まないとも伝えられています。無事が確認されることを願っています。犠牲になった方々に哀悼…

「無言館」館主の「後ろめたさ」への共感と「負い目」の自覚~2024年の年頭に

新年早々の1月1日午後4時過ぎ、石川県・能登地方で震度7の地震があり、大津波警報が発令されました。一夜明けた2日朝の段階で、被害の全容はなお定かではありません。亡くなられた方々に謹んで哀悼の意を表し、被災された方々にお見舞いを申し上げます…