ニュース・ワーカー2

組織ジャーナリズムに身を置き40年余

2013-01-01から1年間の記事一覧

9月29日から「JCJ関西支部 第2回大阪ジャーナリスト講座」

案内をいただいたイベントの紹介です。 日本ジャーナリスト会議(JCJ)関西支部が9月29日(日)、第2回大阪ジャーナリスト講座を開講します。10月5日(土)、10月26日(土)の全3回。申し込みの要領や受講料、講師プロフィールなどは以下のリ…

昨年の記事の紹介:「『あと1日』を許さなかった8月14日の大阪大空襲(再び)」 ※追記:伊丹万作「戦争責任者の問題」

大阪で迎えた3回目の8月15日です。 大阪は1945年8月14日、終戦の前日に大空襲を受け、大勢の方が犠牲になりました。「あと1日」を生き延びることを許されなかった人たちがいました。戦争では、生死の分かれ目はほんの偶然に左右されます。個人の…

「沖縄に人権はないのか」琉球新報社説と沖国大集会の本土紙報道

沖縄で5日に起きた米軍ヘリ墜落事故を受けて延期されていた米軍輸送機オスプレイ第2陣の沖縄配備が12日、再開されました。山口県の岩国基地に残っていたオスプレイ10機のうち8機がこの日午前8時ごろ、次々に飛び立ち、午前中のうちに沖縄・普天間飛…

広島原爆の日の前日に起きた沖縄の米軍ヘリ墜落

沖縄県宜野座村などにまたがる米軍キャンプ・ハンセン内の訓練地区で5日午後、米空軍嘉手納基地に所属する訓練中のHH60救難ヘリコプターが墜落、炎上しました。乗員4人のうち1人が不明。6日に1遺体が発見されたと報じられています。現場は住宅地か…

オスプレイ到着の本土メディア報道が縮小

沖縄の普天間飛行場に配備される米海兵隊輸送機オスプレイの第2陣12機が7月30日、船で山口県岩国市の米軍岩国基地に着きました。点検や試験飛行を経て、8月上旬にも普天間飛行場に向かう見通しと報じられています。沖縄県と県内全自治体を挙げての反…

【憲法メモ】7月19日〜30日:水島宏明さん「なぜ日本テレビで“不適切な取材”が次々に続出するのか?」ほか

憲法に関連した論考やニュースで目に留まったものをまとめた【憲法メモ】です。 ▽東京新聞「『改憲 もってのほか』 宮崎駿監督 いま声を大に」2013年7月19日 「憲法を変えるなどもってのほか」。スタジオジブリ(東京都小金井市)が、毎月発行してい…

「白紙委任ではない」〜参院選開票結果の各紙報道から ※追記:琉球新報の紙面

参院選が21日、投開票されました。既に大きく報道されている通り、自民党が圧勝。連立を組む公明党の議席と合わせると、参議院でも与党が過半数を占めることになり、衆参のいわゆる「ねじれ」は解消されました。 この選挙結果を新聞各紙がどのように伝えた…

【憲法メモ】7月3日〜18日:小林恭子さん「政治家が『偏向』報道といって『出演拒否』は短絡的 ―英国メディアだったら、どうなる?」ほか

憲法に関連した論考やニュースで目に留まったものをまとめた【憲法メモ】です。 ▽沖縄タイムス社説「[オスプレイ追加配備]不相応な重荷 押し付け」2013年7月3日 http://article.okinawatimes.co.jp/article/2013-07-03_51213 琉球新報社説「12機追…

【憲法メモ】番外:参院選公示の各紙1面見出し

参院選が4日、公示されました。「アベノミクス」を誇らしげに掲げ、高い支持を維持している安倍晋三首相の自民党を野党各党が追う展開です。わたしが働く大阪では、全国紙5紙の大阪本社発行4日夕刊最終版は、それぞれ1面トップの見出しを次のように取り…

【憲法メモ】6月27日〜7月3日:琉球新報社説「高江通行妨害訴訟 表現の自由が二の次とは」など

憲法に関連した論考やニュースで目に留まったものをまとめた【憲法メモ】です。▽琉球新報社説「高江通行妨害訴訟 表現の自由が二の次とは」2013年6月27日 http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-208634-storytopic-11.html 東村高江の米軍ヘリ着陸帯建…

再び、検察の堕落とマスメディアの当事者性〜吉永元検事総長の訃報に考えたこと

東京地検特捜部が田中角栄元首相を逮捕、起訴したことで知られる「ロッキード事件」の主任検事で、その後、検事総長を務めた吉永祐介氏が死去しました。マスメディアも28日に一斉に報じました。 「吉永元検事総長が死去 特捜の顔、ロッキード事件指揮」(…

【憲法メモ】6月16日〜26日:平良夏芽さん「憲法9条が無くなっても、沖縄には何の損失もない」ほか

憲法に関連した論考やニュースで目に留まったものをまとめた【憲法メモ】です。 ▽江川紹子さん「【裁判記録は誰のものか】『これは国民の知る権利の問題です』」(ヤフーニュース、2013年6月16日) http://bylines.news.yahoo.co.jp/egawashoko/20130…

「いまジャーナリストに問う〜『デスク日記』復刊記念のつどい」の報告

1960年代に「小和田次郎」の名前で刊行されていた「デスク日記」という名著がありました。今日、筆者は元共同通信社編集主幹の原寿雄さんだったことはよく知られています。社会部デスク時代につづった「デスク日記」の中から、原さん自身が選んで1冊に…

【憲法メモ】6月10日〜16日:東本願寺「『日本国憲法第九十六条「改正」反対決議』を参議会において全会一致で可決」ほか

憲法に関連した論考やニュースで目に留まったものをまとめた【憲法メモ】です。 ▽HUNTER「『改憲』煽る読売新聞 お粗末検証と橋下徹の共通性」(2013年6月10日) http://hunter-investigate.jp/news/2013/06/96-96.html HUNTERがどのようなサイトかは…

【憲法メモ】6月3日〜9日:琉球新報社説「大阪訓練移転案 本質から目を背けるな」ほか

憲法に関連した論考やニュースで目に留まったものをまとめた【憲法メモ】です。▽水島朝穂さん「『あたらしい憲法のはなし』からの卒業―立憲主義の定着に向けて(2)」(今週の直言=2013年6月3日) http://www.asaho.com/jpn/bkno/2013/0603.html 水島さ…

憲法メディアフォーラム 第8回シンポジウム「アブナイ”改憲騒動” あやうい改憲報道」6月15日に東京で

イベントの紹介です。 新聞労連や民放労連、出版労連、印刷や映画・演劇、音楽家、電算の産別労組でつくる日本マスコミ文化情報労組会議(略称MIC)と日本ジャーナリスト会議(JCJ)が共同で運営しているサイト「憲法メディアフォーラム」が、ことし4…

【憲法メモ】5月23日〜6月3日:桂敬一さん「だれが牧伸二を死なせたか―時代を映し出せなくなったメディア」ほか

憲法に関連した論考やニュースで目に留まったものをまとめた【憲法メモ】です。 ▽桂敬一さん「だれが牧伸二を死なせたか―時代を映し出せなくなったメディア」(NPJ通信=2013年5月23日) http://www.news-pj.net/npj/katsura-keiichi/20130523.html…

伝わったのは人権感覚や人間観〜毎日新聞大阪編集局長の橋下氏への反論

日本維新の会共同代表の橋下徹・大阪市長の従軍慰安婦・風俗業発言問題は動きが続いています。 橋下氏は5月27日に東京の日本外国特派員協会で記者会見し、持論をあらためて述べるとともに、自らの発言の影響で、参院選で日本維新が敗北すれば、共同代表を…

【憲法メモ】5月20日〜5月28日:「96条改正『憲法への挑戦』 主張超え学者結集」ほか

憲法に関連した論考やニュースで目に留まったものをまとめた【憲法メモ】です。▽伊藤和子さん「『侵略の定義はない』は事実でない。2010年に日本も参加して『侵略』に関する国際合意が成立している。」(2013年5月20日) http://bylines.news.yahoo.c…

【憲法メモ】5月13日〜21日:琉球新報:社説「橋下氏釈明 認識の根本が誤っている」ほか

5月13日(月)に日本維新の会共同代表の橋下徹・大阪市長の「従軍慰安婦・風俗業」発言があり、この週を通じて、大きなニュースになりました。その一方で、憲法改正への動きは、96条改変を先行させることに社会的な支持が広がらず、改憲派の産経新聞が…

橋下氏「従軍慰安婦」「風俗」発言の報じ方と96条改憲へのスタンス

日本維新の会の共同代表を務める橋下徹・大阪市長が5月13日(月)、記者団とのいわゆる「ぶら下がり取材」「囲み取材」の場で旧日本軍の従軍慰安婦問題について述べ、その中で「銃弾が雨嵐のごとく飛び交う中で命をかけて走っていくときに、精神的にも高…

新聞労連が「脱原発は、どこへ行った?」をテーマに5月25日に東京で新聞研究集会

案内をいただいた集会の紹介です。 http://www.shinbunroren.or.jp/oshirase2/oshirase2.htm#20130509_7273 第56回新聞研究集会のお知らせ 日本新聞労働組合連合主催 新聞研究集会 テーマ:「脱原発は、どこへ行った?」 福島第1原発事故後、新エネルギー戦…

【憲法メモ】5月6日〜12日:毎日新聞「論ステーション:大阪と社会運動 湯浅誠さん/酒井隆史さん」ほか

安倍晋三首相がこの夏の参院選で争点化させることを明言していることから、憲法改正の論議が高まっています。安倍首相と自民党、日本維新の会は、改憲の発議に衆参両院議員の三分の二以上の賛成が必要と定めた96条の改変を改憲の入り口と位置付けています…

伊丹万作「戦争責任者の問題」と憲法96条〜「だまされる罪」と立憲主義

戦前に活躍した映画監督、脚本家で1946年9月に亡くなった伊丹万作という人がいます。やはり映画監督や俳優として活躍した伊丹十三さんの父親です。その伊丹万作が46年8月に発表した「戦争責任者の問題」という文章があります。内容から察するに、映…

改憲志向高まる中で語り継ぐ意味〜朝日阪神支局事件から26年

5月3日は憲法記念日であるとともに、26年前の1987年に兵庫県西宮市で朝日新聞阪神支局襲撃事件が起きた日です。目出し帽の男に散弾銃で記者2人が撃たれ、当時29歳だった小尻知博記者は死亡。もう一人は重傷を負いました。共同通信などに届いた犯…

「主権回復の日」「屈辱の日」の報じ方に重なる憲法観 ※追記・琉球新報の紙面

かねて異論が絶えない政府主催の主権回復を記念する式典が4月28日、東京で開催されました。61年前の1952年のこの日、サンフランシスコ講和条約の発効により、日本は敗戦後の占領統治を脱して主権を回復。一方で沖縄は72年の日本復帰まで米国の施…

ブルームバーグの記者解雇訴訟、2審も原告勝訴

以前にもこのブログで紹介した米ブルームバーグ東京支局の記者の解雇をめぐる訴訟で24日、東京高裁が一審東京地裁に続いて、原告記者側勝利の判決を言い渡しました。 ※毎日新聞記事 http://mainichi.jp/select/news/20130425k0000m040042000c.html ブルー…

本土メディア間の差異と沖縄メディア―本土メディア間の段差

少し日がたってしまいましたが、見過ごせない問題をはらんでおり、備忘も兼ねて簡単に思うところを書き留めておきます。沖縄県の米軍施設をめぐり日米両政府は5日、嘉手納基地より南の6施設の返還の時期や手順について合意し、発表しました。 ※「普天間返…

差別を見過ごしたら次は何が来る?〜普天間移設、本土紙の論調に差 ※追記:琉球新報号外

沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場の移設問題で大きな動きがありました。日本政府は22日、米国との間で移設先として合意している沖縄県名護市辺野古地域の埋め立ての承認を求める申請書を沖縄県に提出しました。新基地建設のために海面を埋め立てるには、…

死なずにすんだはずの自衛隊員〜特殊部隊の集団格闘死で和解

海上自衛隊には対テロなどを専門とする「特別警備隊」という特殊部隊が広島県江田島市にあります。その特別警備隊の隊員を養成する部隊で2008年9月、当時25歳の3等海曹(愛媛県出身)が、15人を相手にした格闘訓練中に倒れ、16日後に死亡する事…