「6月12日に米朝首脳会談」トランプ米大統領が表明~期待を持って見守りたい

 トランプ米大統領は日本時間の6月2日未明、北朝鮮の金正恩・朝鮮労働党委員長との首脳会談を6月12日にシンガポールで行うことを正式に表明しました。いったん中止が公表されていたことから、日本のマスメディアは「12日に再設定」「会談明言」などと伝えています。ここまでくれば、開催はもう覆ることはないように思えます。ただし、6月12日の首脳会談は北朝鮮の非核化のプロセスの始まりと位置付けられ、何らか合意文書への署名が行われることもなく、首脳会談はその後も続く見通しと報じられています。
 また、トランプ大統領は、「最大限の圧力」という言葉をこれ以上は使いたくないと話し、北朝鮮に極めて好意的な姿勢も示しているようです。「圧力」一辺倒で来た安倍晋三政権は、米国と歩調を合わせると強調しながら、読み違えはなかったのか。拉致問題解決の糸口が何とか見出せるよう願います。
 東京発行の新聞各紙(朝日、毎日、読売、日経、産経、東京)も3日付朝刊ではそろって1面トップで報じました。総合面の関連記事や社説などをみると、「北朝鮮の非核化」が見通せているわけではない中での首脳会談開催に、北朝鮮が本当に核を放棄するのか、疑念や懸念を示したり、それでも両首脳が直接会談することに意義を求めたりと、各紙それぞれの論調の違いが分かります。

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 仮に、一気には北朝鮮の完全な非核化が達成されないとしても、米朝首脳が対話を重ねながら朝鮮戦争が休戦から終結に向かい、非核化も実現の方向に向かうことが期待できるのであれば、わたしは米朝の首脳会談は期待をもって見守りたいと思います。懸案は一つ一つ解決していけばいい。
 以下に備忘を兼ねて、東京発行新聞各紙の3日付朝刊の主な記事の見出しを書きとめておきます。

▼朝日新聞
1面トップ「非核化 決着せぬ公算大/米朝会談 12日に再設定/トランプ氏 複数回会談の意向」
1面「首相、圧力維持強調/米長官『完全な非核化を』」
2面・時時刻刻「開催ありき 非核化後退」「成果の期待値 下げる/トランプ氏『会談はプロセスの始まり』」「北朝鮮、対価求めて焦り/正恩氏『新しい方法で段階的に』」
※社説では取り上げず

▼毎日新聞
1面トップ「段階的非核化を容認/トランプ氏 米朝12日に会談」
3面・クローズアップ「非核化 長引く恐れ/複雑かつ多様な課題」「北朝鮮『実』取る/進め方で米が譲歩」
3面「日本 制裁緩和を警戒/トランプ氏『最大限の圧力』使わぬ」
社説「6・12会談へ 米朝の綱引き 迅速な非核化は譲れない」長期戦への転換は危険/厳密な検証が不可欠だ

▼読売新聞
1面トップ「非核化『プロセス始まり』/トランプ氏 対話 複数回も/朝鮮戦争終結へ意欲/米朝会談12日に」
2面「日本、支援先行警戒/拉致前進が『不可欠』」
3面・スキャナー「6.12会談『信頼』優先/制裁解除は慎重姿勢 トランプ氏」「北『完全な体制保証』譲らず」
社説「『米朝会談』明言 非核化への圧力を緩めるのか」

▼日経新聞
1面トップ「米、非核化 一喝合意求めず/金正恩氏と12日会談/トランプ氏『交渉の始まり』」
2面「日本、包囲網維持へ全力」
3面「米、会談実現を優先/トランプ氏 中間選にらむ/正恩氏 時間稼ぎの余地」/「韓国、米朝と終戦宣言案」
社説「米朝首脳会談を北の核完全放棄の契機に」

▼産経新聞
1面トップ「非核化 長期戦の様相/『最大限の圧力、使いたくない』『朝鮮戦争終結も』」/「米朝会談 12日開催/トランプ氏、交渉『始まりだ』/複数回協議を示唆」
2面「支援 拉致解決が前提/首相『全力尽くす』/対北圧力効果 前進に期待」/「日本を批判『対話に支障』/韓国国防相」
3面「非核化 米強い自信/過剰な配慮 付け入られる懸念」/「“折れた”正恩氏 主張は曲げず」/「特使 厚遇演出/執務室迎え入れ 自ら見送り 繰り返し握手」
社説(「主張」)「米朝首脳会談 『非核化の原則』再確認を」

▼東京新聞
1面トップ「米、即時非核化を留保/『北経済支援 日中韓で』/6.12会談明言」
1面・解説「『圧力』封印 長期化の様相」
2面・核心「非核化に溝残し会談へ/トランプ氏 ノーベル賞、中間選挙を意識/正恩氏 米の譲歩引き出す」
2面「日本政府 困惑/圧力、経済支援に不安要因」/「北『拉致 既に解決』」
2面・ドキュメント 6・12米朝首脳会談「新書受け取りトランプ氏笑み」
社説「週のはじめに考える 首脳会談で歴史を変える」読めない会談の行方/画期的な合意の数々/夢では終わらせない

 写真は朝日、毎日、読売3紙の6月2日夕刊1面です。

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