ニュース・ワーカー2

組織ジャーナリズムに身を置き40年余

沖縄

「『辺野古取り消し』77%」「自己決定権拡大87%」琉球新報・OTV世論調査

少し日がたってしまいましたが、備忘を兼ねて書き留めておきます。 琉球新報社が沖縄テレビ放送(OTV)と合同で5月30、31両日に実施した沖縄県内の電話世論調査の結果が、6月2日付と3日付の紙面に掲載されています。 2日付の紙面は1面トップに…

「沖縄県民大会に3万5千人」の報じ方〜本土紙の中に生じた変化

日がたってしまいましたが、記録の意味で書きとめておきます。 沖縄の米軍普天間飛行場の移設先として、名護市辺野古に新基地を建設する日米両政府の計画に反対する沖縄県民大会が5月17日、那覇市で開かれました。参加者は主催者発表で3万5千人。主催の…

目立つ安倍政権への批判と疑念、改憲派にも高揚感なく〜憲法記念日の各紙社説

安倍晋三首相が改憲への意欲をむき出しにしている中でことしも憲法記念日の5月3日、新聞各紙の紙面では憲法に関連する社説が多く載りました。東京発行の6紙(朝日、毎日、読売、日経、産経、東京)のほか、ネットで26紙(見出しのみを含む)の計32紙…

日米間の軍事協力拡大の報道2極化〜在京紙の紙面の記録

4月末に日米間の軍事協力関係をめぐって大きなニュースが続きました。日米両政府は27日、外務・防衛担当閣僚による協議で、日米防衛協力の新たな指針を決定しました。翌28日には安倍晋三首相とオバマ米大統領が会談しました。※「日米、地球規模へ協力拡…

「辺野古反対広がる世論 全国紙調査で判明」:朝日「安倍政権評価しない55%」毎日「政府の進め方に反対53%」日経「辺野古移設見直すべき47%」

沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場の名護市辺野古地区への移設問題に対して、日本本土でも徐々に関心が広がってきているように感じます。今週発表された本土マスメディアの世論調査では、安倍政権・日本政府に批判的な意見が過半数に達する例も出ています。…

地方紙・ブロック紙に「脱・辺野古」の論調〜翁長知事・安倍首相会談の社説の記録

沖縄県の米軍普天間飛行場の移設問題をめぐって、沖縄県の翁長雄志知事と安倍晋三首相が17日に初の会談を行ったことについて、地方紙やブロック紙が社説でどのように取り上げているか、ネットで目につく範囲で調べてみました。社説の見出しのみをネットで…

「『16年前に合意』は間違い」:翁長沖縄県知事が安倍首相に真っ先に言ったこと〜初会談の在京紙報道の記録

沖縄県の翁長雄志知事が4月17日、同県宜野湾市の米軍普天間飛行場の名護市辺野古地区への移設をめぐって、安倍晋三首相と初めて会談しました。かねて翁長知事が希望していたとはいえ、前日になって政府が日程を公表する慌ただしさでした。以下に、少し長…

地方紙は問題意識共有〜翁長知事・菅官房長官会談の各紙社説

少し時間がたってしまいましたが、備忘を兼ねて書きとめておきます。 米軍普天間飛行場の名護市辺野古地区への移設をめぐり4月5日に行われた、翁長雄志・沖縄県知事と日本政府の菅義偉・官房長官の会談について、新聞各紙は6日付朝刊、7日付朝刊の社説で…

「辺野古『知事支持』83% 新基地反対76%」沖縄タイムス世論調査

備忘です。 沖縄タイムスが、菅義偉官房長官の沖縄県訪問に合わせて4月3〜5日に県内で実施した緊急世論調査の結果を報じています。 ※「辺野古『知事支持』83% 新基地反対76% 本紙緊急世論調査」2015年4月7日 http://www.okinawatimes.co.jp/artic…

「キャラウエイ」という名前と沖縄の苦難の歴史

自宅で郵送で購読している琉球新報の4月6日付紙面が届きました。5日に那覇市で行われた沖縄県の翁長雄志知事と、日本政府の菅義偉官房長官の初の会談が1面トップ。主見出しは大きく「『キャラウェイ重なる』」です。このブログの以前の記事で触れた通り…

「沖縄の自治は神話」発言を紹介する2009年の琉球新報記事

4月5日に沖縄県の翁長雄志知事が日本政府の菅義偉官房長官と会談した際、菅氏の「粛々と」発言を批判する際に引用した米統治下のキャラウェイ高等弁務官の「沖縄の自治は神話」発言について、琉球新報が2009年3月6日に、詳しく紹介する記事を掲載し…

「政治の堕落」と「『粛々と』の上から目線」〜翁長知事発言を本土マスメディアが報じることの意味

米軍普天間飛行場の名護市辺野古地区への移設計画をめぐり、日本政府の菅義偉官房長官が5日、那覇市内で沖縄県の翁長雄志知事と初めて会談しました。 「辺野古移設で平行線、対話は継続 菅氏と沖縄知事初会談」(47news=共同通信)2015年4月5日 ht…

「『植民地支配』怒る沖縄記者──全国紙は『ひとごと報道』か」琉球新報米倉外昭さんの問いかけ

琉球新報記者で前新聞労連副委員長の米倉外昭さんの寄稿「『植民地支配』怒る沖縄記者──全国紙は『ひとごと報道』か」が日本ジャーナリスト会議(JCJ)のブログ「Daily JCJ」に掲載されています。 米軍普天間飛行場の名護市辺野古地区への移設計画をめぐ…

「おごり、都合のいい解釈」「牽強付会」「非論理的で滑稽ですらある」:菅官房長官を迎える沖縄2紙社説

米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設をめぐって、菅義偉官房長官が沖縄県の翁長雄志知事と会談するために4日、沖縄県入りしました。 ※「菅官房長官が沖縄入り 5日、翁長知事と初会談へ」(47news=共同通信)2015年4月4日 http://www.47news.j…

琉球新報社説「まるで中世の専制国家 民意無視する政府の野蛮」〜官房長官が知事と会談しても、負担を迫る構図は変わらない

自宅で購読している琉球新報の3月31日付紙面が手元に届きました。米軍普天間飛行場の移設問題をめぐり、沖縄県の翁長雄志知事が沖縄防衛局に出した辺野古での作業停止の指示に対し、林芳正農相が30日に効力を一時的に停止するとの判断を示したことにつ…

沖縄知事の作業停止指示「評価する」51・3%(FNN調査)〜大きな扱い続く在京紙

沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場の移設問題をめぐって、民放ニュース・ネットのFNN(フジテレビ系)が3月28日(土)、29日(日)に行った世論調査の結果が報じられています。それによると、沖縄県の翁長雄志知事が、名護市辺野古への移設作業を停…

「沖縄県民の痛みを感じない政府の姿勢を知ってほしい」〜翁長知事の3月27日コメント

沖縄県の米軍普天間飛行場の移設問題に絡み3月30日、大きな動きがありました。 ※47news=共同通信「農相、沖縄県指示の効力停止 辺野古、防衛局は作業続行」2015年3月30日 http://www.47news.jp/CN/201503/CN2015033001001259.html 林芳正農相は…

辺野古調査の停止と対話を求める地方紙社説

前回の記事(「政府を変えるのは沖縄支援の声の広がり」〜辺野古作業の停止指示、在京紙も1面トップ)の続きになります。 沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場の移設問題をめぐり、名護市辺野古地区の代替基地建設を進めるため日本政府が予定海域のボーリング…

「政府を変えるのは沖縄支援の声の広がり」〜辺野古作業の停止指示、在京紙も1面トップ

沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場の移設問題で大きな動きがありました。同じ沖縄県内の名護市辺野古地区への代替基地建設をあくまでも進めようと、日本政府は3月12日から埋め立て予定海域のボーリング調査再開を強行。これに対し翁長雄志・沖縄県知事は…

「民主国家否定する暴挙止めよ」(愛媛新聞)〜辺野古の調査再開に批判的な地方紙・ブロック紙

少し日がたってしまいましたが、備忘もかねて書き留めておきます。沖縄県宜野湾市の米軍普天間飛行場移設をめぐり、日本政府は12日、沖縄県名護市の辺野古地区で、代替基地建設のための海底ボーリング調査を再開しました。昨年9月の中断から6カ月ぶりの…

辺野古の今を伝える沖縄2紙のツイッターアカウント

沖縄県の米軍普天間飛行場の移設先として日米両政府が合意している名護市辺野古地区では、日本政府が普天間飛行場の代替基地建設を進めようとしていることに対して、市民らが抗議活動を続けています。現地の動きが本土マスメディアで伝えられる機会は決して…

琉球新報「犠牲強要を拒む意思表示 『見ぬふり』の壁に穴を」〜「『オール沖縄』全勝」の沖縄2紙社説

少し時間がたってしまいましたが、12月14日の衆院選結果やその後についての沖縄の新聞2紙の社説を紹介し、一部を引用して書き留めておきます。 この選挙で沖縄では、四つある小選挙区のすべてで非自民党の候補が当選を決めました。うち一つは共産党の公…

毎日新聞1面社説「『冷めた信任』を自覚せよ」〜衆院選の結果を伝える在京各紙紙面の記録 ※追記・改題しました

第47回衆院選は12月14日に投開票の結果、与党の自民党290議席、公明党35議席で計325議席を獲得し、定数475議席の3分の2超を維持しました。ほかの政党別議席数は民主党73、維新の党41、共産党21、社民党2、次世代の党2、生活の党…

速報・沖縄の全4選挙区で自民党候補が敗北

12月14日に投開票が行われた衆院選で、沖縄の小選挙区では全4選挙区で自民党候補が敗北しました。▼琉球新報「【電子号外】1、4区は赤嶺、仲里氏 自民、沖縄で選挙区全敗」 http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-235909-storytopic-125.html▼沖縄タイ…

自己決定権が封じられているのはだれのせいか:(備忘)「衆院選と基地、沖縄」の本土紙社説

衆院選はきょう12月14日、投開票日を迎えました。12月2日の公示直後、マスメディア各社の世論調査をもとにした序盤情勢で安倍晋三首相の自民が野党を圧倒の勢いと報じられて以降も、自民党は勢いを失わず、終盤に入っても単独で全議席の3分の2をう…

衆院選公示翌日の在京紙紙面の記録〜「反基地の民意 尊重して」(毎日)、「米軍県外移転か 経済か」(東京)、「亀裂 広がった2年」(朝日)、「『700億円』は無駄ではない」(産経) 

衆院選が12月2日、公示されました。12月14日の投開票日へ向けて連日、マスメディアも大きな報道が続きます。 公示翌日の東京発行の新聞各紙3日付朝刊の1面トップの主な見出しを抜き出してみます。▼朝日新聞「国の行方 問う」「経済・安保・原発 幅…

解散翌日の地方紙社説の記録

前回の記事(「やはり問われるべきは憲法改正―解散翌日の在京各紙社説の記録」)の続きになります。衆院解散翌日の22日付で、ブロック紙や地方紙がどのような社説を掲載しているか、ネット上の各紙のサイトをチェックしてみました。社説を読むことができた…

ブロック紙、地方紙は「民意尊重」が圧倒―沖縄知事選の社説

11月16日の沖縄県知事選の結果に対し、ブロック紙、地方紙が社説でどのように論評しているか、ネットでチェックしてみました。対象は社説を自社サイトで公開している新聞のみになりますが、17日付と18日付で計20紙の社説を読むことができました。…

沖縄知事選の結果を伝える在京紙紙面の記録 追記・朝日新聞那覇総局長「敗れたのは誰なのか」

既に大きく報じられているように、11月16日に投開票が行われた沖縄県知事選は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古地区への移設に反対する前那覇市長の翁長雄志氏が、辺野古移設推進の現職、仲井真弘多氏ら3人を破って初当選しました。得票は翁長氏:36…

沖縄知事選と衆院解散・総選挙 ※追記:辺野古移設反対の翁長氏が当選確実

11月16日は沖縄県知事選の投開票日です。琉球新報は前日15日付で、「県民意思示し未来築け」と題した社説を掲載しています。一部を引用します。 ※琉球新報「<社説>県知事選あす投票 県民意思示し未来築け」2014年11月15日 http://ryukyushim…